5.9. 開発者パースペクティブを使用したアプリケーションのサービスへの接続


アプリケーション内で複数のコンポーネントをグループ化することに加え、Topology ビューを使用してコンポーネントを相互に接続することもできます。バインディングコネクターまたはビジュアルコネクターのいずれかを使用してコンポーネントを接続できます。

コンポーネント間のバインディング接続は、ターゲットノードが Operator がサポートするサービスである場合にのみ確立できます。これは、矢印をこのようなターゲットノードにドラッグする際に表示される Create a binding connector ツールチップによって示されます。アプリケーションがバインディングコネクターを使用してサービスに接続されると、ServiceBinding が作成されます。その後、サービスバインディング Operator コントローラーは必要なバインディングデータをアプリケーションデプロイメントにプロジェクションします。要求が正常に行われると、アプリケーションが再デプロイされ、接続されたコンポーネント間の対話が確立されます。

ビジュアルコネクターは、接続先となるコンポーネント間の視覚的な接続のみを表示します。コンポーネント間の対話は確立されません。ターゲットノードが Operator がサポートするサービスではない場合、Create a visual connector ツールチップは矢印をターゲットノードにドラッグすると表示されます。

5.9.1. コンポーネント間のビジュアル接続の作成

ビジュアルコネクターを使用してアプリケーションコンポーネントに接続する意図を示すことができます。

この手順では、PostgreSQL データベースサービスと Spring PetClinic のサンプルアプリケーション間の視覚的な接続の作成例を説明します。

前提条件

  • Developer パースペクティブを使用して Spring PetClinic のサンプルアプリケーションを作成し、デプロイしている。
  • Developer パースペクティブを使用して Crunchy PostgreSQL データベースインスタンスを作成し、デプロイしている。このインスタンスには、hippo-backuphippo-instancehippo-repo-host、および hippo-pgbouncer の 4 つのコンポーネントがあります。

手順

  1. Spring PetClinic サンプルアプリケーションにカーソルを合わせ、ノード上の矢印を確認します。

    図5.2 ビジュアルコネクター

    odc connector
  2. 矢印をクリックして hippo-pgbouncer デプロイメントに向かってドラッグし、Spring PetClinic サンプルアプリケーションを接続します。
  3. spring-petclinic デプロイメントをクリックし、Overview パネルを表示します。Details タブで Annotations セクションの編集アイコンをクリックして、Key = app.openshift.io/connects-toValue = [{"apiVersion":"apps/v1","kind":"Deployment","name":"hippo-pgbouncer"}] アノテーションがデプロイメントに追加されていることを確認します。

他のアプリケーションやコンポーネントを同様に作成し、それらの間の視覚的な接続を確立することができます。

図5.3 複数アプリケーションへの接続

odc connecting multiple applications

5.9.2. コンポーネント間のバインディング接続の作成

Operator がサポートするコンポーネントとのバインディング接続を確立できます。

この手順では、PostgreSQL データベースサービスと Spring PetClinic のサンプルアプリケーション間のバインディング接続の作成例を説明します。PostgreSQL Database Operator がサポートするサービスでバインディング接続を作成するには、まずサポートする Red Hat 提供の PostgreSQL データベース Operator を OperatorHub に追加し、Operator をインストールする必要があります。次に、PostreSQL Database Operator はシークレット、設定マップ、ステータス、および仕様属性のバインディング情報を公開する Database リソースを作成し、管理します。

前提条件

  • Developer パースペクティブを使用して Spring PetClinic のサンプルアプリケーションを作成し、デプロイしている。
  • OperatorHub からサービスバインディング Operator をインストールしている。
  • v5 Update チャネルを使用して、OperatorHub から Crunchy Postgres for Kubernetes Operator をインストールしている。
  • Developer パースペクティブを使用して Crunchy PostgreSQL データベースインスタンスを作成し、デプロイしている。このインスタンスには、hippo-backuphippo-instancehippo-repo-host、および hippo-pgbouncer の 4 つのコンポーネントがあります。

手順

  1. Developer パースペクティブに切り替え、my-petclinic などの適切なプロジェクトにいることを確認します。Topology ビューで、Spring PetClinic サンプルアプリケーションにカーソルを合わせてノードの矢印を確認します。
  2. 矢印をクリックして hippo データベース Postgres クラスターに向かってドラッグし、Spring PetClinic サンプルアプリケーションとのバインディング接続を確立します。

    または、+Add ビューで、YAML オプションをクリックし、 Import YAML 画面を表示します。YAML エディターを使用して ServiceBinding リソースを追加します。

    apiVersion: binding.operators.coreos.com/v1alpha1
    kind: ServiceBinding
    metadata:
        name: spring-petclinic-pgcluster
        namespace: my-petclinic
    spec:
        services:
        - group: postgres-operator.crunchydata.com
          version: v1beta1
          kind: PostgresCluster
          name: hippo
        application:
          name: spring-petclinic
          group: apps
          version: v1
          resource: deployments

サービスバインディング要求が作成され、サービスバインディングコントローラーは、ボリュームマウントを使用してファイルとして、データベースサービスの接続情報をアプリケーションデプロイメントにプロジェクションします。要求が正常に行われると、アプリケーションが再デプロイされ、接続が確立されます。

図5.4 バインディングコネクター

odc binding connector
注記

矢印をドラッグしてコンテキストメニューを使用し、Operator がサポートするサービスへのバインディング接続を追加して作成できます。

図5.5 バインディング接続を作成するためのコンテキストメニュー

odc context operator

5.9.3. 関連情報

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