第7章 CLI を使用したクラスターの更新
OpenShift CLI (oc
) を使用して OpenShift Container Platform クラスターをマイナーバージョン内で更新するか、またはアップグレードすることができます。同じ手順に従って、マイナーバージョン間でクラスターを更新することもできます。
7.1. 前提条件
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admin
権限を持つユーザーとしてクラスターにアクセスできること。RBAC の使用によるパーミッションの定義および適用 を参照してください。 - 更新が失敗し、クラスターを直前の状態に復元する 必要がある場合に最新の etcd バックアップ があること。
- Operator Lifecycle Manager (OLM) で以前にインストールされたすべての Operator が、最新チャネルの最新バージョンに更新されていることを確認します。Operator を更新することで、デフォルトの OperatorHub カタログが、クラスターの更新時に現行のマイナーバージョンから次のマイナーバージョンに切り替わる際、確実に有効な更新パスがあるようにします。詳細は、インストールされている Operator の更新 を参照してください。
- クラスターで手動で保守される認証情報を使用する場合は、Cloud Credential Operator (CCO) がアップグレード可能な状態であることを確認します。AWS、Azure、または GCP の 手動で保守される認証情報を使用したクラスターのアップグレードを参照してください。
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クラスターが、AWS Secure Token Service (STS) で手動でメンテナンスされる認証情報を使用する場合は、更新するリリースイメージから
ccoctl
ユーティリティーのコピーを取得し、これを使用して更新された認証情報を処理します。詳細は、Upgrading an OpenShift Container Platform cluster configured for manual mode with STS を参照してください。 -
クラスターで次のマイナーバージョンへの更新ができるように、すべての
Upgradeable=False
条件に対応してください。oc adm upgrade
コマンドを実行して、すべてのUpgradeable=False
条件の出力と、マイナーバージョン更新の準備に役立つ条件推論を実行できます。 -
Operator を実行している場合、または Pod 中断バジェットを使用してアプリケーションを設定している場合、アップグレードプロセス中に中断が発生する可能性があります。
PodDisruptionBudget で minAvailable
が 1 に設定されている場合、削除
プロセスをブロックする可能性がある保留中のマシン設定を適用するためにノードがドレインされます。複数のノードが再起動された場合に、すべての Pod が 1 つのノードでのみ実行される可能性があり、PodDisruptionBudget
フィールドはノードのドレインを防ぐことができます。
重要
- 更新が完了しなかった場合、Cluster Version Operator (CVO) は、更新の調整を試みている間、ブロックしているコンポーネントのステータスを報告します。クラスターの以前のバージョンへのロールバックはサポートされていません。更新が完了しない場合は、Red Hat サポートに連絡してください。
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unsupportedConfigOverrides
セクションを使用して Operator の設定を変更することはサポートされておらず、クラスターの更新をブロックする可能性があります。クラスターを更新する前に、この設定を削除する必要があります。