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See documentation for the latest supported version 3 or the latest supported version 4.3.5. ノードのアフィニティールールを使用したノード上での Pod 配置の制御
アフィニティーとは、スケジュールするノードを制御する Pod の特性です。
OpenShift Container Platformnode では、アフィニティーとはスケジューラーが Pod を配置する場所を決定するために使用する一連のルールのことです。このルールは、ノードのカスタムラベルと Pod で指定されたラベルセレクターを使って定義されます。
3.5.1. ノードのアフィニティーについて リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ノードのアフィニティーにより、Pod がその配置に使用できるノードのグループに対してアフィニティーを指定できます。ノード自体は配置に対して制御を行いません。
たとえば、Pod を特定の CPU を搭載したノードまたは特定のアベイラビリティーゾーンにあるノードでのみ実行されるよう設定することができます。
ノードのアフィニティールールには、required (必須) および preferred (優先) の 2 つのタイプがあります。
Pod をノードにスケジュールする前に、required (必須) ルールを 満たしている必要があります。preferred (優先) ルールは、ルールを満たす場合に、スケジューラーはルールの実施を試行しますが、その実施が必ずしも保証される訳ではありません。
ランタイム時にノードのラベルに変更が生じ、その変更により Pod でのノードのアフィニティールールを満たさなくなる状態が生じるでも、Pod はノードで引き続き実行されます。
ノードのアフィニティーは Pod 仕様ファイルで設定します。required (必須) ルール、preferred (優先) ルールのいずれか、またはその両方を指定することができます。両方を指定する場合、ノードは最初に required (必須) ルールを満たす必要があり、その後に preferred (優先) ルールを満たそうとします。
以下の例は、Pod をキーが e2e-az-NorthSouth で、その値が e2e-az-North または e2e-az-South のいずれかであるラベルの付いたノードに Pod を配置することを求めるルールが設定された Pod 仕様です。
ノードのアフィニティーの required (必須) ルールが設定された Pod 設定ファイルのサンプル
以下の例は、キーが e2e-az-EastWest で、その値が e2e-az-East または e2e-az-West のラベルが付いたノードに Pod を配置すること優先する preferred (優先) ルールが設定されたノード仕様です。
ノードのアフィニティーの preferred (優先) ルールが設定された Pod 設定ファイルのサンプル
ノードの非アフィニティー についての明示的な概念はありませんが、NotIn または DoesNotExist 演算子を使用すると、動作が複製されます。
同じ Pod 設定でノードのアフィニティーとノードのセレクターを使用している場合は、以下に注意してください。
-
nodeSelectorとnodeAffinityの両方を設定する場合、Pod が候補ノードでスケジュールされるにはどちらの条件も満たしている必要があります。 -
nodeAffinityタイプに関連付けられた複数のnodeSelectorTermsを指定する場合、nodeSelectorTermsのいずれかが満たされている場合に Pod をノードにスケジュールすることができます。 -
nodeSelectorTermsに関連付けられた複数のmatchExpressionsを指定する場合、すべてのmatchExpressionsが満たされている場合にのみ Pod をノードにスケジュールすることができます。
3.5.2. ノードアフィニティーの required (必須) ルールの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Pod をノードにスケジュールする前に、required (必須) ルールを 満たしている必要があります。
手順
以下の手順は、ノードとスケジューラーがノードに配置する必要のある Pod を作成する単純な設定を示しています。
oc label nodeコマンドを使ってラベルをノードに追加します。oc label node node1 e2e-az-name=e2e-az1
$ oc label node node1 e2e-az-name=e2e-az1Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ヒントあるいは、以下の YAML を適用してラベルを追加できます。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow Pod仕様では、nodeAffinityスタンザを使用してrequiredDuringSchedulingIgnoredDuringExecutionパラメーターを設定します。-
満たしている必要のあるキーおよび値を指定します。新規 Pod を編集したノードにスケジュールする必要がある場合、ノードのラベルと同じ
keyおよびvalueパラメーターを使用します。 operatorを指定します。演算子はIn、NotIn、Exists、DoesNotExist、Lt、またはGtにすることができます。たとえば、演算子Inを使用してラベルがノードで必要になるようにします。出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
-
満たしている必要のあるキーおよび値を指定します。新規 Pod を編集したノードにスケジュールする必要がある場合、ノードのラベルと同じ
Pod を作成します。
oc create -f e2e-az2.yaml
$ oc create -f e2e-az2.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
3.5.3. ノードアフィニティーの preferred (優先) ルールの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
preferred (優先) ルールは、ルールを満たす場合に、スケジューラーはルールの実施を試行しますが、その実施が必ずしも保証される訳ではありません。
手順
以下の手順は、ノードとスケジューラーがノードに配置しようとする Pod を作成する単純な設定を示しています。
oc label nodeコマンドを使ってラベルをノードに追加します。oc label node node1 e2e-az-name=e2e-az3
$ oc label node node1 e2e-az-name=e2e-az3Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow Pod仕様では、nodeAffinityスタンザを使用してpreferredDuringSchedulingIgnoredDuringExecutionパラメーターを設定します。- ノードの重みを数字の 1-100 で指定します。最も高い重みを持つノードが優先されます。
満たしている必要のあるキーおよび値を指定します。新規 Pod を編集したノードにスケジュールする必要がある場合、ノードのラベルと同じ
keyおよびvalueパラメーターを使用します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow -
operatorを指定します。演算子はIn、NotIn、Exists、DoesNotExist、Lt、またはGtにすることができます。たとえば、演算子Inを使用してラベルがノードで必要になるようにします。
Pod を作成します。
oc create -f e2e-az3.yaml
$ oc create -f e2e-az3.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
3.5.4. ノードのアフィニティールールの例 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の例は、ノードのアフィニティーを示しています。
3.5.4.1. 一致するラベルを持つノードのアフィニティー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の例は、一致するラベルを持つノードと Pod のノードのアフィニティーを示しています。
Node1 ノードにはラベル
zone:usがあります。oc label node node1 zone=us
$ oc label node node1 zone=usCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ヒントあるいは、以下の YAML を適用してラベルを追加できます。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow pod-s1 pod にはノードアフィニティーの required (必須) ルールの下に
zoneとusのキー/値のペアがあります。cat pod-s1.yaml
$ cat pod-s1.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow pod-s1 pod は Node1 でスケジュールできます。
oc get pod -o wide
$ oc get pod -o wideCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
NAME READY STATUS RESTARTS AGE IP NODE pod-s1 1/1 Running 0 4m IP1 node1
NAME READY STATUS RESTARTS AGE IP NODE pod-s1 1/1 Running 0 4m IP1 node1Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
3.5.4.2. 一致するラベルのないノードのアフィニティー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の例は、一致するラベルを持たないノードと Pod のノードのアフィニティーを示しています。
Node1 ノードにはラベル
zone:emeaがあります。oc label node node1 zone=emea
$ oc label node node1 zone=emeaCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ヒントあるいは、以下の YAML を適用してラベルを追加できます。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow pod-s1 pod にはノードアフィニティーの required (必須) ルールの下に
zoneとusのキー/値のペアがあります。cat pod-s1.yaml
$ cat pod-s1.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow pod-s1 pod は Node1 でスケジュールすることができません。
oc describe pod pod-s1
$ oc describe pod pod-s1Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow