19.15. クラスターのプロビジョニング


ゼロクリアのプロビジョニング (ZTP) は、レイヤードアプローチを使用してクラスターをプロビジョニングします。ベースコンポーネントは、Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS)、クラスターの基本オペレーティングシステム、および OpenShift Container Platform で設定されます。これらのコンポーネントがインストールされると、ワーカーノードは既存のクラスターに参加できます。ノードが既存のクラスターに参加すると、5G RAN プロファイル Operator が適用されます。

以下の図は、このアーキテクチャーを示しています。

クラスターのプロビジョニング

以下の RAN Operator はすべてのクラスターにデプロイされます。

  • マシン設定
  • Precision Time Protocol (PTP)
  • Performance Addon Operator
  • SR-IOV
  • Local Storage Operator
  • Logging Operator

19.15.1. Machine Config Operator

Machine Config Operator は、ワークロードのパーティション設定、NTP、SCTP などのシステム定義および低レベルのシステム設定を有効にします。この Operator は OpenShift Container Platform と共にインストールされます。

パフォーマンスプロファイルとその作成される製品は、関連付けられたマシン設定プール (MCP) に従ってノードに適用されます。MCP は、カーネル引数、kube 設定、Huge Page の割り当て、および利たるタイムカーネル (rt-kernel) のデプロイメントを含むパフォーマンスアドオンが作成するマシン設定の適用についての進捗に関する貴重な情報を保持します。パフォーマンスアドオンコントローラーは MCP の変更を監視し、それに応じてパフォーマンスプロファイルのステータスを更新します。

19.15.2. Performance Addon Operator

Performance Addon Operator は、一連のノードで高度なノードのパフォーマンスチューニングを有効にする機能を提供します。

OpenShift Container Platform は、OpenShift Container Platform アプリケーションの低レイテンシーパフォーマンスを実現するために自動チューニングを実装する Performance Addon Operator を提供します。クラスター管理者は、このパフォーマンスプロファイル設定を使用することにより、より信頼性の高い方法でこれらの変更をより容易に実行することができます。

管理者は、カーネルの更新から rt-kernel、管理ワークロード用の CPU 予約、およびワークロードを実行するための CPU の使用を指定できます。

19.15.3. SR-IOV Operator

Single Root I/O Virtualization (SR-IOV) ネットワーク Operator は、クラスターで SR-IOV ネットワークデバイスおよびネットワーク割り当てを管理します。

SR-IOV Operator は、ネットワークインターフェイスを仮想化し、クラスター内で実行されるネットワーク機能を持つデバイスレベルで共有できるようにします。

SR-IOV Network Operator は SriovOperatorConfig.sriovnetwork.openshift.io CustomResourceDefinition リソースを追加します。Operator は、openshift -sriov-network-operator namespace に default という名前の SriovOperatorConfig カスタムリソースを自動的に作成します。default カスタムリソースには、クラスターの SR-IOV ネットワーク Operator 設定が含まれます。

19.15.4. Precision Time Protocol Operator

Precision Time Protocol (PTP) Operator は、ネットワーク内でクロックを同期するために使用されるプロトコルです。ハードウェアサポートと併用する場合、PTP はマイクロ秒以下の正確性があります。PTP サポートは、カーネルとユーザースペースに分けられます。

PTP で同期するクロックは、マスター/ワーカー階層で整理されています。ワーカーはマスターと同期し、ワーカーを独自のマスターに同期できます。この階層は、best master clock (BMC) アルゴリズムで作成され、自動的に更新されます。クロックにポートが 1 つしかない場合は、マスターまたはワーカーにすることができます。このようなクロックは 通常のクロック (OC) と呼ばれます。クロックにポートが 1 つしかない場合、これはマスターにもワーカーにもなることができ、boundary クロック (BC) と呼ばれます。トップレベルのマスターは、Global Positioning System (GPS) のタイムソースを使用して同期できる グランドマスタークロック と呼ばれます。GPS ベースの時間ソースを使うことで、高度の正確性を保って異なるネットワークが同期可能になります。

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