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See documentation for the latest supported version 3 or the latest supported version 4.14.6. Performance Addon Operator を使用した NIC キューの削減
Performance Addon Operator を使用すると、パフォーマンスプロファイルを設定して、各ネットワークデバイスの Network Interface Card (NIC) キュー数を調整できます。デバイスネットワークキューを使用すると、パケットを複数の異なる物理キューに分散でき、各キューはパケット処理用に個別のスレッドを取得します。
リアルタイムまたは低レイテンシーシステムでは、分離 CPU にピニングされる不要な割り込み要求の行 (IRQ) をすべて予約またはハウスキーピング CPU に移動する必要があります。
OpenShift Container Platform ネットワークなど、システムが必要なアプリケーションのデプロイメントにおいて、または Data Plane Development Kit (DPDK) ワークロードを使用する混在型のデプロイメントにおいて、適切なスループットを実現するには複数のキューが必要であり、NIC キュー数は調整するか、変更しないようにする必要があります。たとえば、レイテンシーを低くするには、DPDK ベースのワークロードの NIC キューの数を、予約またはハウスキーピング CPU の数だけに減らす必要があります。
デフォルトでは CPU ごとに過剰なキューが作成されるので、チューニングしてレイテンシーを低くすると CPU のハウスキーピング向けの中断テーブルに収まりません。キューの数を減らすことで、適切なチューニングが可能になります。キューの数が少ないと、IRQ テーブルに適合する割り込みの数が少なくなります。
14.6.1. パフォーマンスプロファイルによる NIC キューの調整 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
パフォーマンスプロファイルを使用すると、各ネットワークデバイスのキュー数を調整できます。
サポート対象のネットワークデバイスは以下のとおりです。
- 非仮想ネットワークデバイス
- 複数のキュー (チャネル) をサポートするネットワークデバイス
サポート対象外のネットワークデバイスは以下の通りです。
- Pure Software ネットワークインターフェイス
- ブロックデバイス
- Intel DPDK Virtual Function
前提条件
-
cluster-adminロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 -
OpenShift CLI (
oc) をインストールしている。
手順
-
cluster-admin権限を持つユーザーとして、Performance Addon Operator を実行する OpenShift Container Platform クラスターにログインします。 - お使いのハードウェアとトポロジーに適したパフォーマンスプロファイルを作成して適用します。プロファイルの作成に関するガイダンスは、パフォーマンスプロファイルの作成のセクションを参照してください。
この作成したパフォーマンスプロファイルを編集します。
oc edit -f <your_profile_name>.yaml
$ oc edit -f <your_profile_name>.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow specフィールドにnetオブジェクトを設定します。オブジェクトリストには、以下の 2 つのフィールドを含めることができます。-
userLevelNetworkingは、ブール値フラグとして指定される必須フィールドです。userLevelNetworkingがtrueの場合、サポートされているすべてのデバイスのキュー数は、予約された CPU 数に設定されます。デフォルトはfalseです。 devicesは、キューを予約 CPU 数に設定するデバイスの一覧を指定する任意のフィールドです。デバイス一覧に何も指定しないと、設定がすべてのネットワークデバイスに適用されます。設定は以下のとおりです。InterfaceName: このフィールドはインターフェイス名を指定し、正または負のシェルスタイルのワイルドカードをサポートします。-
ワイルドカード構文の例:
<string> .* -
負のルールには、感嘆符のプリフィックスが付きます。除外リスト以外のすべてのデバイスにネットキューの変更を適用するには、
!<device>を使用します (例:!eno1)。
-
ワイルドカード構文の例:
-
vendorID: 16 ビット (16 進数) として表されるネットワークデバイスベンダー ID。接頭辞は0xです。 9
deviceID: 16 ビット (16 進数) として表されるネットワークデバイス ID (モデル)。接頭辞は0xです。注記deviceIDが指定されている場合は、vendorIDも定義する必要があります。デバイスエントリーinterfaceName、vendorID、またはvendorIDとdeviceIDのペアで指定されているすべてのデバイス識別子に一致するデバイスは、ネットワークデバイスとしての資格があります。その後、このネットワークデバイスは net キュー数が予約 CPU 数に設定されます。2 つ以上のデバイスを指定すると、net キュー数は、それらのいずれかに一致する net デバイスに設定されます。
-
このパフォーマンスプロファイルの例を使用して、キュー数をすべてのデバイスの予約 CPU 数に設定します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow このパフォーマンスプロファイルの例を使用して、定義されたデバイス識別子に一致するすべてのデバイスの予約 CPU 数にキュー数を設定します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow このパフォーマンスプロファイルの例を使用して、インターフェイス名
ethで始まるすべてのデバイスの予約 CPU 数にキュー数を設定します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow このパフォーマンスプロファイルの例を使用して、
eno1以外の名前のインターフェイスを持つすべてのデバイスの予約 CPU 数にキュー数を設定します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow このパフォーマンスプロファイルの例を使用して、インターフェイス名
eth0、0x1af4のvendorID、および0x1000のdeviceIDを持つすべてのデバイスの予約 CPU 数にキュー数を設定します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 更新されたパフォーマンスプロファイルを適用します。
oc apply -f <your_profile_name>.yaml
$ oc apply -f <your_profile_name>.yamlCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
14.6.2. キューステータスの確認 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
このセクションでは、さまざまなパフォーマンスプロファイルについて、変更の適用を検証する方法を複数例示しています。
例 1
この例では、サポートされている すべて のデバイスの net キュー数は、予約された CPU 数 (2) に設定されます。
パフォーマンスプロファイルの関連セクションは次のとおりです。
以下のコマンドを使用して、デバイスに関連付けられたキューのステータスを表示します。
注記パフォーマンスプロファイルが適用されたノードで、以下のコマンドを実行します。
ethtool -l <device>
$ ethtool -l <device>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow プロファイルの適用前にキューのステータスを確認します。
ethtool -l ens4
$ ethtool -l ens4Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow プロファイルの適用後にキューのステータスを確認します。
ethtool -l ens4
$ ethtool -l ens4Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
- 1
- チャネルを組み合わせると、すべての サポート対象のデバイスの予約 CPU の合計数は 2 になります。これは、パフォーマンスプロファイルでの設定内容と一致します。
例 2
この例では、サポートされている すべて のネットワークデバイスの net キュー数は、予約された CPU 数 (2) に特定の vendorID を指定して、設定されます。
パフォーマンスプロファイルの関連セクションは次のとおりです。
以下のコマンドを使用して、デバイスに関連付けられたキューのステータスを表示します。
注記パフォーマンスプロファイルが適用されたノードで、以下のコマンドを実行します。
ethtool -l <device>
$ ethtool -l <device>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow プロファイルの適用後にキューのステータスを確認します。
ethtool -l ens4
$ ethtool -l ens4Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
- 1
vendorID=0x1af4であるサポート対象の全デバイスの合計予約 CPU 数は 2 となります。たとえば、vendorID=0x1af4のネットワークデバイスens2が別に存在する場合に、このデバイスも合計で 2 つの net キューを持ちます。これは、パフォーマンスプロファイルでの設定内容と一致します。
例 3
この例では、サポートされている すべて のネットワークデバイスが定義したデバイス ID のいずれかに一致する場合に、そのネットワークデバイスの net キュー数は、予約された CPU 数 (2) に設定されます。
udevadm info コマンドで、デバイスの詳細なレポートを確認できます。以下の例では、デバイスは以下のようになります。
interfaceNameがeth0のデバイスの場合に net キューを 2 に、vendorID=0x1af4を持つデバイスには、以下のパフォーマンスプロファイルを設定します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow プロファイルの適用後にキューのステータスを確認します。
ethtool -l ens4
$ ethtool -l ens4Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
vendorID=0x1af4であるサポート対象の全デバイスの合計予約 CPU 数は 2 に設定されます。たとえば、vendorID=0x1af4のネットワークデバイスens2が別に存在する場合に、このデバイスも合計で 2 つの net キューを持ちます。同様に、interfaceNameがeth0のデバイスには、合計 net キューが 2 に設定されます。
14.6.3. NIC キューの調整に関するロギング リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
割り当てられたデバイスの詳細を示すログメッセージは、それぞれの Tuned デーモンログに記録されます。以下のメッセージは、/var/log/tuned/tuned.log ファイルに記録される場合があります。
正常に割り当てられたデバイスの詳細を示す
INFOメッセージが記録されます。INFO tuned.plugins.base: instance net_test (net): assigning devices ens1, ens2, ens3
INFO tuned.plugins.base: instance net_test (net): assigning devices ens1, ens2, ens3Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 割り当てることのできるデバイスがない場合は、
WARNINGメッセージが記録されます。WARNING tuned.plugins.base: instance net_test: no matching devices available
WARNING tuned.plugins.base: instance net_test: no matching devices availableCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow