14.8. 高パフォーマンスのマルチキャストの使用
Single Root I/O Virtualization (SR-IOV) ハードウェアネットワーク上でマルチキャストを使用できます。
14.8.1. 高パフォーマンスのマルチキャスト
OpenShift SDN デフォルト Container Network Interface (CNI) ネットワークプロバイダーは、デフォルトネットワーク上の Pod 間のマルチキャストをサポートします。これは低帯域幅の調整またはサービスの検出での使用に最も適しており、高帯域幅のアプリケーションには適していません。インターネットプロトコルテレビ (IPTV) やマルチポイントビデオ会議など、ストリーミングメディアなどのアプリケーションでは、Single Root I/O Virtualization (SR-IOV) ハードウェアを使用してネイティブに近いパフォーマンスを提供できます。
マルチキャストに追加の SR-IOV インターフェイスを使用する場合:
- マルチキャストパッケージは、追加の SR-IOV インターフェイス経由で Pod によって送受信される必要があります。
- SR-IOV インターフェイスに接続する物理ネットワークは、OpenShift Container Platform で制御されないマルチキャストルーティングとトポロジーを判別します。
14.8.2. マルチキャストでの SR-IOV インターフェイスの設定
以下の手順では、サンプルのマルチキャスト用の SR-IOV インターフェイスを作成します。
前提条件
-
OpenShift CLI (
oc
) がインストールされている。 -
cluster-admin
ロールを持つユーザーとしてクラスターにログインする必要があります。
手順
SriovNetworkNodePolicy
オブジェクトを作成します。apiVersion: sriovnetwork.openshift.io/v1 kind: SriovNetworkNodePolicy metadata: name: policy-example namespace: openshift-sriov-network-operator spec: resourceName: example nodeSelector: feature.node.kubernetes.io/network-sriov.capable: "true" numVfs: 4 nicSelector: vendor: "8086" pfNames: ['ens803f0'] rootDevices: ['0000:86:00.0']
SriovNetwork
オブジェクトを作成します。apiVersion: sriovnetwork.openshift.io/v1 kind: SriovNetwork metadata: name: net-example namespace: openshift-sriov-network-operator spec: networkNamespace: default ipam: | 1 { "type": "host-local", 2 "subnet": "10.56.217.0/24", "rangeStart": "10.56.217.171", "rangeEnd": "10.56.217.181", "routes": [ {"dst": "224.0.0.0/5"}, {"dst": "232.0.0.0/5"} ], "gateway": "10.56.217.1" } resourceName: example
マルチキャストアプリケーションで Pod を作成します。
apiVersion: v1 kind: Pod metadata: name: testpmd namespace: default annotations: k8s.v1.cni.cncf.io/networks: nic1 spec: containers: - name: example image: rhel7:latest securityContext: capabilities: add: ["NET_ADMIN"] 1 command: [ "sleep", "infinity"]
- 1
NET_ADMIN
機能は、アプリケーションがマルチキャスト IP アドレスを SR-IOV インターフェイスに割り当てる必要がある場合にのみ必要です。それ以外の場合は省略できます。