This documentation is for a release that is no longer maintained
See documentation for the latest supported version 3 or the latest supported version 4.5.3. ノードの管理
OpenShift Container Platform は、KubeletConfig カスタムリソース (CR) を使ってノードの設定を管理します。KubeletConfig
オブジェクトのインスタンスを作成すると、管理対象のマシン設定がノードの設定を上書きするために作成されます。
リモートマシンにログインして設定を変更する方法はサポートされていません。
5.3.1. ノードの変更 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
クラスターまたはマシンプールの設定を変更するには、カスタムリソース定義 (CRD) または kubeletConfig
オブジェクトを作成する必要があります。OpenShift Container Platform は、Machine Config Controller を使って、変更をクラスターに適用するために CRD を使用して導入された変更を監視します。
kubeletConfig
オブジェクトのフィールドは、アップストリームの Kubernetes から kubelet に直接渡されるため、これらのフィールドの検証は kubelet 自体によって直接処理されます。これらのフィールドの有効な値については、関連する Kubernetes のドキュメントを参照してください。kubeletConfig
オブジェクトの値が無効な場合、クラスターノードが使用できなくなる可能性があります。
手順
設定する必要のあるノードタイプの静的な CRD、Machine Config Pool に関連付けられたラベルを取得します。以下のいずれかの手順を実行します。
必要なマシン設定プールの現在のラベルをチェックします。
以下に例を示します。
oc get machineconfigpool --show-labels
$ oc get machineconfigpool --show-labels
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
NAME CONFIG UPDATED UPDATING DEGRADED LABELS master rendered-master-e05b81f5ca4db1d249a1bf32f9ec24fd True False False operator.machineconfiguration.openshift.io/required-for-upgrade= worker rendered-worker-f50e78e1bc06d8e82327763145bfcf62 True False False
NAME CONFIG UPDATED UPDATING DEGRADED LABELS master rendered-master-e05b81f5ca4db1d249a1bf32f9ec24fd True False False operator.machineconfiguration.openshift.io/required-for-upgrade= worker rendered-worker-f50e78e1bc06d8e82327763145bfcf62 True False False
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 必要なマシン設定プールにカスタムラベルを追加します。
以下に例を示します。
oc label machineconfigpool worker custom-kubelet=enabled
$ oc label machineconfigpool worker custom-kubelet=enabled
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
設定の変更用に
kubeletconfig
カスタムリソース (CR) を作成します。以下に例を示します。
custom-config CR の設定例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow CR オブジェクトを作成します。
oc create -f <file-name>
$ oc create -f <file-name>
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下に例を示します。
oc create -f master-kube-config.yaml
$ oc create -f master-kube-config.yaml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
ほとんどの Kubelet 設定オプション はユーザーが設定できます。以下のオプションは上書きが許可されていません。
- CgroupDriver
- ClusterDNS
- ClusterDomain
- StaticPodPath
単一ノードに 50 を超えるイメージが含まれている場合、Pod のスケジューリングがノード間で不均衡になる可能性があります。これは、ノード上のイメージのリストがデフォルトで 50 に短縮されているためです。KubeletConfig
オブジェクトを編集し、nodeStatusMaxImages
の値を -1
に設定して、イメージの制限を無効にすることができます。
5.3.2. スケジュール対象としてのコントロールプレーンノードの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
コントロールプレーンノードをスケジュール可能に設定できます。つまり、新しい Pod をマスターノードに配置できます。デフォルトでは、コントロールプレーンノードはスケジュール対象ではありません。
マスターをスケジュール対象 (Schedulable) に設定できますが、ワーカーノードを保持する必要があります。
ワーカーノードのない OpenShift Container Platform をベアメタルクラスターにデプロイできます。この場合、コントロールプレーンノードはデフォルトでスケジュール対象としてマークされます。
mastersSchedulable
フィールドを設定することで、コントロールプレーンノードをスケジュール対象として許可または禁止できます。
コントロールプレーンノードをデフォルトのスケジュール不可からスケジュール可に設定するには、追加のサブスクリプションが必要です。これは、コントロールプレーンノードがワーカーノードになるためです。
手順
schedulers.config.openshift.io
リソースを編集します。oc edit schedulers.config.openshift.io cluster
$ oc edit schedulers.config.openshift.io cluster
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow mastersSchedulable
フィールドを設定します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- コントロールプレーンノードがスケジュール対象 (Schedulable) になることを許可する場合は
true
に設定し、コントロールプレーンノードがスケジュール対象になることを拒否する場合は、false
に設定します。
- 変更を適用するためにファイルを保存します。
5.3.3. SELinux ブール値の設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform を使用すると、Red Hat Enterprise Linux CoreOS(RHCOS) ノードで SELinux ブール値を有効または無効にできます。次の手順では、Machine Config Operator(MCO) を使用してノード上の SELinux ブール値を変更する方法について説明します。この手順では、ブール値の例として container_manage_cgroup
を使用します。この値は、必要なブール値に変更できます。
前提条件
- OpenShift CLI (oc) がインストールされている。
手順
次の例に示すように、
MachineConfig
オブジェクトを使用して新しい YAML ファイルを作成します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行して、新しい
MachineConfig
オブジェクトを作成します。oc create -f 99-worker-setsebool.yaml
$ oc create -f 99-worker-setsebool.yaml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
MachineConfig
オブジェクトに変更を適用すると、変更が適用された後、影響を受けるすべてのノードが正常に再起動します。
5.3.4. カーネル引数のノードへの追加 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
特殊なケースとして、クラスターのノードセットにカーネル引数を追加する必要がある場合があります。これは十分に注意して実行する必要があり、設定する引数による影響を十分に理解している必要があります。
カーネル引数を正しく使用しないと、システムが起動不可能になる可能性があります。
設定可能なカーネル引数の例には、以下が含まれます。
- enforcing=0: SELinux (Security Enhanced Linux) を Permissive モードで実行するように設定します。Permissive モードでは、システムは、SELinux が読み込んだセキュリティーポリシーを実行しているかのように動作します。これには、オブジェクトのラベル付けや、アクセスを拒否したエントリーをログに出力するなどの動作が含まれますが、いずれの操作も拒否される訳ではありません。Permissive モードは、実稼働システムでの使用はサポートされませんが、デバッグには役に立ちます。
-
nosmt: カーネルの対称マルチスレッド (SMT) を無効にします。マルチスレッドは、各 CPU の複数の論理スレッドを許可します。潜在的なクロススレッド攻撃に関連するリスクを減らすために、マルチテナント環境での
nosmt
の使用を検討できます。SMT を無効にすることは、基本的にパフォーマンスよりもセキュリティーを重視する選択をしていることになります。
カーネル引数の一覧と説明については、Kernel.org カーネルパラメーター を参照してください。
次の手順では、以下を特定する MachineConfig
オブジェクトを作成します。
- カーネル引数を追加する一連のマシン。この場合、ワーカーロールを持つマシン。
- 既存のカーネル引数の最後に追加されるカーネル引数。
- マシン設定の一覧で変更が適用される場所を示すラベル。
前提条件
- 作業用の OpenShift Container Platform クラスターに対する管理者権限が必要です。
手順
OpenShift Container Platform クラスターの既存の
MachineConfig
を一覧表示し、マシン設定にラベルを付ける方法を判別します。oc get MachineConfig
$ oc get MachineConfig
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow カーネル引数を識別する
MachineConfig
オブジェクトファイルを作成します (例:05-worker-kernelarg-selinuxpermissive.yaml
)。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 新規のマシン設定を作成します。
oc create -f 05-worker-kernelarg-selinuxpermissive.yaml
$ oc create -f 05-worker-kernelarg-selinuxpermissive.yaml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow マシン設定で新規の追加内容を確認します。
oc get MachineConfig
$ oc get MachineConfig
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ノードを確認します。
oc get nodes
$ oc get nodes
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 変更が適用されているため、各ワーカーノードのスケジューリングが無効にされていることを確認できます。
ワーカーノードのいずれかに移動し、カーネルコマンドライン引数 (ホストの
/proc/cmdline
内) を一覧表示して、カーネル引数が機能することを確認します。oc debug node/ip-10-0-141-105.ec2.internal
$ oc debug node/ip-10-0-141-105.ec2.internal
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow enforcing=0
引数が他のカーネル引数に追加されていることを確認できるはずです。