4.10. メンテナンスとサポート
4.10.1. サポートされる設定
Red Hat OpenShift のロギングサブシステムを設定するためにサポートされている方法は、このドキュメントで説明されているオプションを使用して設定することです。サポートされていない他の設定は使用しないでください。設定のパラダイムが OpenShift Container Platform リリース間で変更される可能性があり、このような変更は、設定のすべての可能性が制御されている場合のみ適切に対応できます。本書で説明されている設定以外の設定を使用する場合、OpenShift Elasticsearch Operator および Red Hat OpenShift Logging Operator が差分を調整するため、変更内容は失われます。Operator はデフォルトで定義された状態にすべて戻します。
OpenShift Container Platform ドキュメントで説明されていない設定を実行する 必要がある 場合、Red Hat OpenShift Logging Operator または OpenShift Elasticsearch Operator を Unmanaged (管理外) に設定する 必要があります。管理外の OpenShift Logging 環境は サポート外 であり、OpenShift Logging を Managed に戻すまで変更を受信しません。
4.10.2. サポートされない設定
以下のコンポーネントを変更するには、Red Hat OpenShift Logging Operator を Unmanaged (管理外) の状態に設定する必要があります。
-
Elasticsearch
CR - Kibana デプロイメント
-
fluent.conf
ファイル - Fluentd デーモンセット
以下のコンポーネントを変更するには、OpenShift Elasticsearch Operator を Unmanaged(管理外) の状態に設定する必要があります。
- Elasticsearch デプロイメントファイル。
明示的にサポート対象外とされているケースには、以下が含まれます。
- デフォルトのログローテーションの設定。デフォルトのログローテーション設定は変更できません。
-
収集したログの場所の設定。ログコレクターの出力ファイルの場所を変更することはできません。デフォルトは
/var/log/fluentd/fluentd.log
です。 - ログコレクションのスロットリング。ログコレクターによってログが読み取られる速度を調整して減速することはできません。
- 環境変数を使用したロギングコレクターの設定。環境変数を使用してログコレクターを変更することはできません。
- ログコレクターによってログを正規化する方法の設定。デフォルトのログの正規化を変更することはできません。
4.10.3. 管理外の Operator のサポートポリシー
Operator の 管理状態 は、Operator が設計通りにクラスター内の関連するコンポーネントのリソースをアクティブに管理しているかどうかを定めます。Operator が unmanaged 状態に設定されている場合、これは設定の変更に応答せず、更新を受信しません。
これは非実稼働クラスターやデバッグ時に便利ですが、管理外の状態の Operator はサポートされず、クラスター管理者は個々のコンポーネント設定およびアップグレードを完全に制御していることを前提としています。
Operator は以下の方法を使用して管理外の状態に設定できます。
個別の Operator 設定
個別の Operator には、それらの設定に
managementState
パラメーターがあります。これは Operator に応じてさまざまな方法でアクセスできます。たとえば、Red Hat OpenShift Logging Operator は管理するカスタムリソース (CR) を変更することによってこれを実行しますが、Cluster Samples Operator はクラスター全体の設定リソースを使用します。managementState
パラメーターをUnmanaged
に変更する場合、Operator はそのリソースをアクティブに管理しておらず、コンポーネントに関連するアクションを取らないことを意味します。Operator によっては、クラスターが破損し、手動リカバリーが必要になる可能性があるため、この管理状態に対応しない可能性があります。警告個別の Operator を
Unmanaged
状態に変更すると、特定のコンポーネントおよび機能がサポート対象外になります。サポートを継続するには、報告された問題をManaged
状態で再現する必要があります。Cluster Version Operator (CVO) のオーバーライド
spec.overrides
パラメーターを CVO の設定に追加すると、管理者はコンポーネントについての CVO の動作に対してオーバーライドの一覧を追加できます。コンポーネントについてspec.overrides[].unmanaged
パラメーターをtrue
に設定すると、クラスターのアップグレードがブロックされ、CVO のオーバーライドが設定された後に管理者にアラートが送信されます。Disabling ownership via cluster version overrides prevents upgrades. Please remove overrides before continuing.
警告CVO のオーバーライドを設定すると、クラスター全体がサポートされない状態になります。サポートを継続するには、オーバーライドを削除した後に、報告された問題を再現する必要があります。