第9章 CNI プラグインのない Red Hat OpenShift Service on AWS クラスター
Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターを作成するときに、独自の Container Network Interface (CNI) プラグインを使用できます。CNI なしで Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターを作成し、クラスターの作成後に独自の CNI プラグインをインストールできます。
独自の CNI を使用する場合、CNI プラグインのサポートの責任は、選択した CNI ベンダーとの連携のもと、お客様が負うことになります。
Red Hat OpenShift Service on AWS のデフォルトプラグインは、OVN-Kubernetes ネットワークプラグインです。このプラグインは、Red Hat OpenShift Service on AWS で Red Hat がサポートする唯一の CNI プラグインです。
Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターに独自の CNI を使用する場合は、クラスターを作成する前にプラグインベンダーから商用サポートを受けることを強く推奨します。Red Hat サポートは、独自の CNI を使用することを選択したお客様に、Pod 間トラフィックなどの CNI 関連の問題に関するサポートを提供できません。CNI 以外のすべての問題は、Red Hat は引き続きサポートを提供します。Red Hat からの CNI 関連のサポートが必要な場合は、デフォルトの OVN-Kubernetes ネットワークプラグインを使用してクラスターをインストールする必要があります。詳細は、責任マトリックス を参照してください。
9.1. CNI プラグインなしでの Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
9.1.1. 前提条件 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
- AWS の前提条件 を満たしている。
- Virtual Private Cloud (VPC) が設定されていることを確認する。
9.1.2. アカウント全体の STS ロールおよびポリシーの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターを作成する前に、必要なアカウント全体のロールとポリシーを作成する必要があります。
Red Hat OpenShift Service on AWS 用の特定の AWS 管理ポリシーを各ロールにアタッチする必要があります。これらの必要なアカウントロールには、顧客管理のポリシーを使用しないでください。Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターの AWS 管理ポリシーの詳細は、AWS managed policies for ROSA を参照してください。
前提条件
- Red Hat OpenShift Service on AWS の AWS 前提条件を満たしている。
- 利用可能な AWS サービスクォータがある。
- AWS コンソールで Red Hat OpenShift Service on AWS を有効にした。
-
インストールホストに最新の ROSA CLI (
rosa
) をインストールして設定した。 - ROSA CLI を使用して Red Hat アカウントにログインしている。
手順
AWS アカウントに存在しない場合は、次のコマンドを実行して、必要なアカウント全体の STS ロールを作成し、ポリシーをアタッチします。
rosa create account-roles --hosted-cp
$ rosa create account-roles --hosted-cp
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow オプション: 次のコマンドを実行して、接頭辞を環境変数として設定します。
export ACCOUNT_ROLES_PREFIX=<account_role_prefix>
$ export ACCOUNT_ROLES_PREFIX=<account_role_prefix>
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行して、変数の値を表示します。
echo $ACCOUNT_ROLES_PREFIX
$ echo $ACCOUNT_ROLES_PREFIX
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
ManagedOpenShift
ManagedOpenShift
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
Red Hat OpenShift Service on AWS の AWS 管理 IAM ポリシーの詳細は、AWS managed IAM policies for ROSA を参照してください。
9.1.3. OpenID Connect 設定の作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターを作成する際に、クラスターを作成する前に OpenID Connect (OIDC) 設定を作成できます。この設定は、OpenShift Cluster Manager で使用するために登録されています。
前提条件
- Red Hat OpenShift Service on AWS の AWS 前提条件を満たしている。
-
インストールホストに最新の ROSA CLI
rosa
をインストールして設定した。
手順
AWS リソースと一緒に OIDC 設定を作成するには、次のコマンドを実行します。
rosa create oidc-config --mode=auto --yes
$ rosa create oidc-config --mode=auto --yes
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow このコマンドは次の情報を返します。
出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow クラスターを作成するときは、OIDC 設定 ID を指定する必要があります。CLI 出力では、
--mode auto
のこの値が提供されます。それ以外の場合は、--mode manual
のaws
CLI 出力に基づいてこれらの値を決定する必要があります。オプション: OIDC 設定 ID を変数として保存して、後で使用できます。次のコマンドを実行して変数を保存します。
export OIDC_ID=<oidc_config_id>
$ export OIDC_ID=<oidc_config_id>
1 Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- 上記の出力例では、OIDC 設定 ID は 13cdr6b です。
次のコマンドを実行して、変数の値を表示します。
echo $OIDC_ID
$ echo $OIDC_ID
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
13cdr6b
13cdr6b
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
検証
ユーザー組織に関連付けられているクラスターで使用できる可能な OIDC 設定をリストできます。以下のコマンドを実行します。
rosa list oidc-config
$ rosa list oidc-config
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
ID MANAGED ISSUER URL SECRET ARN 2330dbs0n8m3chkkr25gkkcd8pnj3lk2 true https://dvbwgdztaeq9o.cloudfront.net/2330dbs0n8m3chkkr25gkkcd8pnj3lk2 233hvnrjoqu14jltk6lhbhf2tj11f8un false https://oidc-r7u1.s3.us-east-1.amazonaws.com aws:secretsmanager:us-east-1:242819244:secret:rosa-private-key-oidc-r7u1-tM3MDN
ID MANAGED ISSUER URL SECRET ARN 2330dbs0n8m3chkkr25gkkcd8pnj3lk2 true https://dvbwgdztaeq9o.cloudfront.net/2330dbs0n8m3chkkr25gkkcd8pnj3lk2 233hvnrjoqu14jltk6lhbhf2tj11f8un false https://oidc-r7u1.s3.us-east-1.amazonaws.com aws:secretsmanager:us-east-1:242819244:secret:rosa-private-key-oidc-r7u1-tM3MDN
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
9.1.4. Operator のロールとポリシーの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターをデプロイする際には、Operator IAM ロールを作成する必要があります。クラスター Operator は、Operator のロールとポリシーを使用して、バックエンドストレージの管理やクラスターへの外部アクセスなどのクラスター操作を実行するために必要な一時的な権限を取得します。
前提条件
- Red Hat OpenShift Service on AWS の AWS 前提条件を満たしている。
-
インストールホストに最新の ROSA CLI (
rosa
) をインストールして設定した。 - アカウント全体の AWS ロールを作成した。
手順
Operator ロールを作成するには、次のコマンドを実行します。
rosa create operator-roles --hosted-cp --prefix=$OPERATOR_ROLES_PREFIX --oidc-config-id=$OIDC_ID --installer-role-arn arn:aws:iam::$AWS_ACCOUNT_ID:role/${ACCOUNT_ROLES_PREFIX}-HCP-ROSA-Installer-Role
$ rosa create operator-roles --hosted-cp --prefix=$OPERATOR_ROLES_PREFIX --oidc-config-id=$OIDC_ID --installer-role-arn arn:aws:iam::$AWS_ACCOUNT_ID:role/${ACCOUNT_ROLES_PREFIX}-HCP-ROSA-Installer-Role
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次の内訳は、Operator ロール作成のオプションを示しています。
rosa create operator-roles --hosted-cp
$ rosa create operator-roles --hosted-cp --prefix=$OPERATOR_ROLES_PREFIX
1 --oidc-config-id=$OIDC_ID
2 --installer-role-arn arn:aws:iam::$AWS_ACCOUNT_ID:role/$ACCOUNT_ROLES_PREFIX-HCP-ROSA-Installer-Role
3 Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow Red Hat OpenShift Service on AWS クラスター用の正しいロールを作成するには、
--hosted-cp
パラメーターを含める必要があります。このコマンドは次の情報を返します。出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow これで、Operator ロールが作成され、Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターの作成に使用できるようになりました。
検証
Red Hat OpenShift Service on AWS アカウントに関連付けられている Operator ロールをリスト表示できます。以下のコマンドを実行します。
rosa list operator-roles
$ rosa list operator-roles
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- コマンドを実行すると、AWS アカウントに関連付けられているすべての接頭辞が表示され、この接頭辞に関連付けられているロールの数が記録されます。これらのロールとその詳細をすべて表示する必要がある場合は、詳細プロンプトで "Yes" と入力すると、これらのロールが詳細とともにリストされます。