第2章 Red Hat OpenShift Service on AWS の概要
Red Hat OpenShift Service on AWS は、アプリケーションを構築および展開することでお客様に価値を提供し、最も重要なことに集中できるようにする、完全に管理されたターンキーアプリケーションプラットフォームです。Red Hat と AWS の SRE エキスパートが基盤となるプラットフォームを管理するため、お客様がインフラストラクチャーの管理について心配する必要はありません。Red Hat OpenShift Service on AWS は、AWS のコンピュート、データベース、分析、機械学習、ネットワーク、モバイル、AI、その他の幅広いサービスとのシームレスな統合を提供し、お客様への差別化されたエクスペリエンスの構築と提供をさらに加速します。
Red Hat OpenShift Service on AWS は、効率性とセキュリティーを重視して AWS クラスター上に管理された Red Hat OpenShift Service を作成するための低コストのソリューションを提供します。新しいクラスターをすばやく作成し、数分でアプリケーションをデプロイできます。
AWS アカウントから直接サービスをサブスクライブします。クラスターを作成したら、OpenShift Web コンソール、rosa
CLI、または Red Hat OpenShift Cluster Manager を使用してクラスターを操作できます。
OpenShift Container Platform との連携に必要な新規機能のリリースおよび共有される共通ソースを含む OpenShift の更新を受け取れます。Red Hat OpenShift Service on AWS は、バージョンの一貫性を実現するために、Red Hat OpenShift Container Platform と同じバージョンの OpenShift をサポートしています。
Red Hat OpenShift Service on AWS は、AWS アカウントのインフラストラクチャーを管理するための認証情報を取得するために、AWS IAM と AWS Security Token Service (STS) を使用します。AWS STS は、IAM ユーザー/ロールまたはフェデレーションされたユーザー/ロールの一時的な認証情報を作成するグローバル Web サービスです。Red Hat OpenShift Service on AWS はこれを使用して、短期間で特権が制限されたセキュリティー認証情報を割り当てます。これらの認証情報は、AWS API 呼び出しを行う各コンポーネントに固有の IAM ロールに関連付けられます。この方法は、クラウドサービスのリソース管理における最小権限と安全なプラクティスの原則に沿ったものです。ROSA コマンドラインインターフェイス (CLI) ツールは、固有のタスクに割り当てられた STS 認証情報を管理し、OpenShift 機能の一部として AWS リソースに対してアクションを実行します。より詳細な説明は、AWS STS と ROSA with HCP の説明 を参照してください。
2.1. Red Hat OpenShift Service on AWS の主な機能 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
- クラスターノードのスケーリング: Red Hat OpenShift Service on AWS に必要なノードは最小で 2 つだけなので、小規模なプロジェクトに最適でありながら、大規模なプロジェクトや企業をサポートするために拡張できます。リソースの需要に合わせてコンピュートノードを簡単に追加または削除できます。自動スケーリングを使用すると、現在のワークロードに基づいてクラスターのサイズを自動的に調整できます。詳細は、クラスター上のノードの自動スケーリングについて を参照してください。
- フルマネージドの基盤となるコントロールプレーンインフラストラクチャー: API サーバーや etcd データベースなどのコントロールプレーンコンポーネントは、Red Hat が所有する AWS アカウントでホストされます。
- 短いプロビジョニング時間: プロビジョニング時間は約 10 分です。
- アップグレード中の継続的なクラスター操作: お客様はコントロールプレーンとマシンプールを個別にアップグレードできるため、アップグレードプロセス中にクラスターを確実に稼働し続けることができます。
- ネイティブ AWS サービス: AWS マネジメントコンソールから、セルフサービスのオンボーディングにより、オンデマンドで Red Hat OpenShift にアクセスし、使用できます。
- 柔軟な従量制の価格設定: ビジネスニーズに合わせたスケールアップが可能で、柔軟な価格設定と時間単位または年単位のオンデマンド請求モデルに基づく従量課金制が導入されています。
- Red Hat OpenShift と AWS の使用に対する一括請求書: お客様は、Red Hat OpenShift と AWS の両方の使用に対して、AWS から単一の請求書を受け取ります。
- 完全に統合されたサポートエクスペリエンス: 管理、メンテナンス、アップグレードは、Red Hat と Amazon の共同サポートと 99.95% のサービスレベルアグリーメント (SLA) に基づき、Red Hat Site Reliability Engineer (SRE) によって実行されます。詳細は、ROSA サポートドキュメント を参照してください。
- AWS サービスの統合: AWS には、コンピュート、ストレージ、ネットワーク、データベース、分析、仮想化、AI などの強力なクラウドサービス群があります。これらのサービスはすべて、ROSA を通じて直接アクセスできます。これにより、使い慣れた管理インターフェイスを通じて、グローバルかつオンデマンドでの構築、運用、拡張が容易になります。
- 可用性の最大化: サポート対象リージョン内の複数のアベイラビリティーゾーンにクラスターをデプロイして可用性を最大化し、最も要求の厳しいミッションクリティカルなアプリケーションとデータの高可用性を維持します。
- 最適化されたクラスター: お客様のニーズに合わせて、EC2 インスタンスタイプ (メモリー最適化、コンピューティング最適化、汎用、高速コンピューティング) をクラスターのために選択できます。
- 世界中で利用可能: ROSA が利用可能な世界の各地域を確認するには、製品の地域別提供状況ページ を参照してください。