第4章 メトリクスへのアクセス


4.1. 管理者としてメトリクスにアクセスする

メトリクスにアクセスして、クラスターコンポーネントとワークロードのパフォーマンスを監視できます。

Red Hat OpenShift Service on AWS メトリクスクエリーブラウザーを使用して Prometheus Query Language (PromQL) でクエリーを実行し、グラフでメトリクスを可視化して検証できます。この機能により、クラスターの状態と、モニターしているユーザー定義のワークロードに関する情報が提供されます。

dedicated-admin またはすべてのプロジェクトの表示パーミッションを持つユーザーとして、メトリクス UI ですべてのデフォルト Red Hat OpenShift Service on AWS およびユーザー定義プロジェクトのメトリクスにアクセスできます。

注記

専任の管理者のみが、Red Hat OpenShift Service on AWS モニタリングで提供されるサードパーティーの UI にアクセスできます。

メトリクス UI には、すべてのプロジェクトの CPU、メモリー、帯域幅、ネットワークパケットなどの定義済みクエリーが含まれています。カスタムの Prometheus Query Language (PromQL) クエリーを実行することもできます。

前提条件

  • dedicated-admin ロールまたはすべてのプロジェクトの表示パーミッションを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。
  • OpenShift CLI (oc) がインストールされている。

手順

  1. Red Hat OpenShift Service on AWS Web コンソールで、Observe Metrics をクリックします。
  2. 1 つ以上のクエリーを追加するために、次のいずれかの操作を実行します。

    Expand
    オプション説明

    既存のクエリーを選択する

    Select query ドロップダウンリストから、既存のクエリーを選択します。

    カスタムクエリーを作成する

    Prometheus Query Language (PromQL) クエリーを Expression フィールドに追加します。

    PromQL 式を入力すると、オートコンプリートの提案がドロップダウンリストに表示されます。これらの提案には、関数、メトリクス、ラベル、および時間トークンが含まれます。キーボードの矢印を使用して、提案された項目の中から 1 つを選択し、Enter キーを押して、その項目を式に追加します。提案された項目の上にマウスポインターを移動すると、その項目の簡単な説明が表示されます。

    複数のクエリーを追加する

    Add query をクリックします。

    既存のクエリーを複製する

    クエリーの横にあるオプションメニュー kebab をクリックし、Duplicate query を選択します。

    クエリーの実行を無効する

    クエリーの横にあるオプションメニュー kebab をクリックし、Disable query を選択します。

  3. 作成したクエリーを実行するために、Run queries をクリックします。クエリーからのメトリクスはプロットで可視化されます。クエリーが無効な場合は、UI にエラーメッセージが表示されます。

    注記
    • 時系列グラフを描画する場合、大量のデータを操作するクエリーにより、タイムアウトが発生したり、ブラウザーに過負荷がかかったりする可能性があります。これを回避するには、Hide graph をクリックし、メトリクステーブルのみを使用してクエリーを調整してください。次に、使用できるクエリーを確認した後に、グラフを描画できるようにプロットを有効にします。
    • デフォルトでは、クエリーテーブルに、すべてのメトリクスとその現在の値をリスト表示する拡張ビューが表示されます。クエリーの拡張ビューを最小化するには、下矢印 (˅) をクリックします。
  4. オプション: このクエリーのセットを今後再度使用するには、ページの URL を保存します。
  5. 視覚化されたメトリクスを調べます。最初に、有効な全クエリーの全メトリクスがプロットに表示されます。次のいずれかの操作を実行して、表示するメトリクスを選択します。

    Expand
    オプション説明

    クエリーのすべてのメトリクスを非表示にする

    クエリーのオプションメニュー kebab をクリックし、Hide all series をクリックします。

    特定のメトリクスを非表示にする

    クエリーテーブルに移動し、メトリクス名の近くにある色付きの四角形をクリックします。

    プロットを拡大し、時間範囲を変更する

    次のいずれかの操作を実行します。

    • プロットを水平にクリックし、ドラッグして、時間範囲を視覚的に選択します。
    • メニューを使用して時間範囲を選択します。

    時間範囲をリセットする

    Reset zoom をクリックします。

    特定の時点におけるすべてのクエリーの出力を表示する

    プロット上の目的のポイントにマウスを移動します。クエリーの出力がポップアップボックスに表示されます。

    プロットを非表示にする

    Hide graph をクリックします。

4.1.2. メトリクスターゲットに関する詳細情報の取得を参照してください。

Red Hat OpenShift Service on AWS Web コンソールを使用すると、現在スクレイピングの対象となっているエンドポイントを表示、検索、フィルタリングすることができ、問題の特定とトラブルシューティングに役立ちます。たとえば、ターゲットエンドポイントの現在のステータスを表示して、Red Hat OpenShift Service on AWS モニタリングがターゲットコンポーネントからメトリクスを取得できないのはいつなのかを確認できます。

Metrics targets ページには、ユーザー定義プロジェクトのターゲットが表示されます。

前提条件

  • dedicated-admin ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。

手順

  1. Red Hat OpenShift Service on AWS Web コンソールで、Observe Targets に移動します。Metrics targets ページが開き、メトリクス用にスクレイピングされているすべてのサービスエンドポイントターゲットのリストが表示されます。

    このページには、デフォルトの Red Hat OpenShift Service on AWS およびユーザー定義プロジェクトのターゲットの詳細が表示されます。このページには、ターゲットごとに以下の情報がリスト表示されます。

    • スクレイピングされるサービスエンドポイント URL
    • モニター対象の ServiceMonitor リソース
    • ターゲットの アップ または ダウン ステータス
    • Namespace
    • 最後のスクレイプ時間
    • 最後のスクレイピングの継続期間
  2. オプション: 特定のターゲットを検索するには、次のいずれかのアクションを実行します。

    Expand
    オプション説明

    ステータスとソースによってターゲットをフィルタリングします。

    Filter リストでフィルターを選択します。

    以下のフィルタリングオプションが利用できます。

    • ステータス フィルター:

      • Up.ターゲットは現在 up で、メトリクスに対してアクティブにスクレイピングされています。
      • Down.ターゲットは現在 down しており、メトリクス用にスクレイピングされていません。
    • Source フィルター:

      • Platform。プラットフォームレベルのターゲットは、デフォルトの Red Hat OpenShift Service on AWS プロジェクトにのみ該当します。これらのプロジェクトは、Red Hat OpenShift Service on AWS のコア機能を提供します。
      • User。ユーザーターゲットは、ユーザー定義プロジェクトに関連します。これらのプロジェクトはユーザーが作成したもので、カスタマイズすることができます。

    名前またはラベルでターゲットを検索します。

    検索ボックスの横にある Text または Label フィールドに検索語を入力します。

    ターゲットを並べ替えます。

    Endpoint StatusNamespaceLast Scrape、および Scrape Duration 列ヘッダーの 1 つ以上をクリックします。

  3. ターゲットの Endpoint 列の URL をクリックすると、その Target details ページに移動します。このページには、ターゲットに関する以下の情報が表示されます。

    • メトリクスのためにスクレイピングされているエンドポイント URL
    • 現在のターゲットのステータス (Up または Down)
    • namespace へのリンク
    • ServiceMonitor リソースの詳細へのリンク
    • ターゲットに割り当てられたラベル
    • ターゲットがメトリクス用にスクレイピングされた直近の時間

4.1.3. クラスター管理者としてのモニタリングダッシュボードの確認

管理者は、Red Hat OpenShift Service on AWS のコアクラスターコンポーネントに関連するダッシュボードを表示できます。

重要

Red Hat OpenShift Service on AWS 4.19 以降、Web コンソールのパースペクティブが統合されました。Developer パースペクティブは、デフォルトでは有効になっていません。

どのユーザーも、Red Hat OpenShift Service on AWS Web コンソールのすべての機能を操作できます。ただし、クラスターの所有者でない場合は、特定の機能にアクセスする権限をクラスターの所有者に要求する必要がある場合があります。

引き続き Developer パースペクティブを有効にできます。Web コンソールの Getting Started ペインでは、コンソールツアーの実行、クラスター設定に関する情報の検索、Developer パースペクティブを有効にするためのクイックスタートの表示、リンク先を表示して新機能の確認などを行えます。

前提条件

  • dedicated-admin ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。

手順

  1. Red Hat OpenShift Service on AWS Web コンソールで、Observe Dashboards に移動します。
  2. Dashboard 一覧でダッシュボードを選択します。etcdPrometheus ダッシュボードなどの一部のダッシュボードは、選択時に追加のサブメニューを生成します。
  3. オプション: Time range リストでグラフの時間範囲を選択します。

    • 事前定義された期間を選択します。
    • Time range リストで Custom time range をクリックして、カスタムの時間範囲を設定します。

      1. From および To の日付と時間を入力または選択します。
      2. Save をクリックして、カスタムの時間範囲を保存します。
  4. オプション: Refresh interval を選択します。
  5. ダッシュボードの各グラフにカーソルを合わせて、特定の項目に関する詳細情報を表示します。
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