6.2. ノードの使用


管理者は、複数のタスクを実行して、クラスターを効率化できます。oc adm コマンドを使用して、特定のノードを遮断、遮断解除、およびドレインすることができます。

注記

遮断とドレインは、Red Hat OpenShift Cluster Manager マシンプールの一部であるワーカーノードでのみ許可されます。

6.2.1. ノード上の Pod を退避させる方法

Pod を退避させると、所定のノードからすべての Pod または選択した Pod を移行できます。

退避させることができるのは、レプリケーションコントローラーが管理している Pod のみです。レプリケーションコントローラーは、他のノードに新しい Pod を作成し、指定されたノードから既存の Pod を削除します。

ベア Pod、つまりレプリケーションコントローラーが管理していない Pod はデフォルトで影響を受けません。Pod セレクターを指定すると Pod のサブセットを退避できます。Pod セレクターはラベルに基づくので、指定したラベルを持つすべての Pod を退避できます。

手順

  1. Pod の退避を実行する前に、ノードをスケジュール対象外としてマークします。

    1. ノードをスケジューリング対象外としてマークします。

      $ oc adm cordon <node1>
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      出力例

      node/<node1> cordoned
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    2. ノードのステータスが Ready,SchedulingDisabled であることを確認します。

      $ oc get node <node1>
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      出力例

      NAME        STATUS                     ROLES     AGE       VERSION
      <node1>     Ready,SchedulingDisabled   worker    1d        v1.32.3
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  2. 以下の方法のいずれかを使用して Pod を退避します。

    • 1 つ以上のノードで、すべてまたは選択した Pod を退避します。

      $ oc adm drain <node1> <node2> [--pod-selector=<pod_selector>]
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    • --force オプションを使用してベア Pod の削除を強制的に実行します。true に設定されると、Pod がレプリケーションコントローラー、レプリカセット、ジョブ、デーモンセット、またはステートフルセットで管理されていない場合でも削除が続行されます。

      $ oc adm drain <node1> <node2> --force=true
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    • --grace-period を使用して、各 Pod を正常に終了するための期間 (秒単位) を設定します。負の値の場合には、Pod に指定されるデフォルト値が使用されます。

      $ oc adm drain <node1> <node2> --grace-period=-1
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    • true に設定された --ignore-daemonsets フラグを使用してデーモンセットが管理する Pod を無視します。

      $ oc adm drain <node1> <node2> --ignore-daemonsets=true
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    • --timeout を使用して、中止する前の待機期間を設定します。値 0 は無限の時間を設定します。

      $ oc adm drain <node1> <node2> --timeout=5s
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    • --delete-emptydir-data フラグを true に設定して、emptyDir ボリュームを使用する Pod がある場合にも Pod を削除します。ローカルデータはノードがドレイン (解放) される場合に削除されます。

      $ oc adm drain <node1> <node2> --delete-emptydir-data=true
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    • true に設定された --dry-run オプションを使用して、実際に退避を実行せずに移行するオブジェクトをリスト表示します。

      $ oc adm drain <node1> <node2>  --dry-run=true
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      特定のノード名 (例: <node1> <node2>) を指定する代わりに、--selector=<node_selector> オプションを使用し、選択したノードで Pod を退避することができます。

  3. 完了したら、ノードにスケジュール対象のマークを付けます。

    $ oc adm uncordon <node1>
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