5.5. Red Hat OpenShift Service on AWS 更新ライフサイクル
5.5.1. 概要 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat は、Red Hat OpenShift Service on AWS の製品ライフサイクルを公開しています。これにより、お客様およびパートナー様は、プラットフォーム上で実行されるアプリケーションの計画、デプロイ、サポートを効果的に行えます。Red Hat は、可能な限りの透明性を実現するためにこのライフサイクルを公開していますが、問題が発生した場合はこれらのポリシーに例外を設ける場合もあります。
Red Hat OpenShift Service on AWS は、Red Hat OpenShift のマネージドデプロイメントであり、独立したリリーススケジュールを維持します。マネージドオファリングの詳細は、Red Hat OpenShift Service on AWS のサービス定義を参照してください。特定バージョンのセキュリティーアドバイザリーおよびバグ修正アドバイザリーは、Red Hat OpenShift Container Platform のライフサイクルポリシーに基づいて利用可能となり、Red Hat OpenShift Service on AWS のメンテナンススケジュールに基づいて提供されます。
5.5.2. 定義 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
| バージョンの形式 | メジャー | マイナー | パッチ | Major.minor.patch |
|---|---|---|---|---|
| x | y | z | x.y.z | |
| 例 | 4 | 5 | 21 | 4.5.21 |
- メジャーリリースまたは X リリース
メジャーリリース または X リリース (X.y.z) としてのみ言及されます。
例
-
"メジャーリリース 5"
5.y.z -
"メジャーリリース 4"
4.y.z -
"メジャーリリース 3"
3.y.z
-
"メジャーリリース 5"
- マイナーリリースまたは Y リリース
マイナーリリース または Y リリース (x.Y.z) としてのみ言及されます。
例
-
"マイナーリリース 4"
4.4.z -
"マイナーリリース 5"
4.5.z -
"マイナーリリース 6"
4.6.z
-
"マイナーリリース 4"
- パッチリリースまたは Z リリース
パッチリリース または Z リリース (x.y.Z) としてのみ言及されます。
例
-
"マイナーリリース 5 のパッチリリース 14"
4.5.14 -
"マイナーリリース 5 のパッチリリース 25"
4.5.25 -
"マイナーリリース 6 のパッチリリース 26"
4.6.26
-
"マイナーリリース 5 のパッチリリース 14"
5.5.3. メジャーバージョン (X.y.z) リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat OpenShift Service on AWS のメジャーバージョン (バージョン 4 など) は、後続のメジャーバージョンのリリースまたは製品の終了後 1 年間サポートされます。
例
- Red Hat OpenShift Service on AWS についてバージョン 5 が 1 月 1 日に利用可能になる場合、バージョン 4 は 12 月 31 日までの 12 カ月間、マネージドクラスターで実行を継続できます。その後、クラスターはアップグレード、またはバージョン 5 に移行する必要があります。
5.5.4. マイナーバージョン (x.Y.z) リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform 4.8 のマイナーバージョン以降、Red Hat は、特定のマイナーバージョンの一般提供が開始してから 16 カ月間以上、すべてのマイナーバージョンをサポートします。パッチバージョンは、サポート期間の影響を受けません。
サポート期間が終了する 60 日前、30 日前、および 15 日前に、お客様に通知されます。サポート期間が終了する前に、クラスターをサポート対象の最も古いマイナーバージョンの最新パッチバージョンにクラスターをアップグレードする必要があります。アップグレードしないと、コントロールプレーンが次のサポート対象のマイナーバージョンに Red Hat によって自動的にアップグレードされます。
例
- 現時点で、お客様のクラスターは 4.13.8 で実行しているとします。4.13 マイナーバージョンは、2023 年 5 月 17 日に一般提供されました。
- 2024 年 7 月 19 日、8 月 16 日、および 9 月 2 日に、クラスターがサポート対象のマイナーバージョンにまだアップグレードされていない場合、2024 年 9 月 17 日にクラスターが "限定サポート" ステータスになることがお客様に通知されます。
- クラスターは、2024 年 9 月 17 日までに 4.14 以降にアップグレードする必要があります。
- アップグレードが実行されていない場合、クラスターのコントロールプレーンが自動的に 4.14.26 にアップグレードされます。クラスターのワーカーノードへの自動アップグレードは行われません。
5.5.5. パッチバージョン (x.y.Z) リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
マイナーバージョンがサポートされる期間中、とくに指定がない限り、Red Hat はすべての OpenShift Container Platform パッチバージョンをサポートします。
プラットフォームのセキュリティーおよび安定性の理由から、あるパッチリリースが非推奨になる可能性があります。この場合は、そのリリースのインストールができなくなり、そのリリースからの強制的なアップグレードが必要となります。
例
- 4.7.6 に重要な CVE が含まれることが確認されるとします。
- CVE の影響を受けるすべてのリリースは、サポートされるパッチリリースのリストから削除されます。さらに、4.7.6 を実行するクラスターは、自動アップグレードのスケジュールが 48 時間以内に行われます。
5.5.6. 限定サポートステータス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
クラスターが 限定サポート ステータスに移行すると、Red Hat はクラスターをプロアクティブに監視しなくなり、SLA は適用されなくなり、SLA に対して要求されたクレジットは拒否されます。製品サポートがなくなったという意味ではありません。場合によっては、違反要因を修正すると、クラスターが完全にサポートされた状態に戻ることがあります。ただし、それ以外の場合は、クラスターを削除して再作成する必要があります。
クラスターは、次のシナリオなど、さまざまな理由で限定サポートステータスに移行する場合があります。
- ネイティブの Red Hat OpenShift Service on AWS コンポーネント、または Red Hat がインストールおよび管理するその他のコンポーネントを削除または置き換える場合
- クラスター管理者パーミッションを使用した場合、Red Hat は、インフラストラクチャーサービス、サービスの可用性、またはデータ損失に影響を与えるアクションを含む、ユーザーまたは認可されたユーザーのアクションに対して責任を負いません。Red Hat がそのようなアクションを検出した場合、クラスターは限定サポートステータスに移行する可能性があります。Red Hat はステータスの変更を通知します。アクションを元に戻すか、サポートケースを作成して、クラスターの削除と再作成が必要になる可能性のある修復手順を検討する必要があります。
クラスターが限定サポートステータスに移行する可能性のある特定のアクションを質問がある場合、またはさらに支援が必要な場合は、サポートチケットを作成します。
5.5.7. サポート対象バージョンの例外ポリシー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat は、事前通知なしに新規または既存のバージョンを追加または削除したり、実稼働環境に影響を与える重要なバグまたはセキュリティーの問題があることが確認された今後のマイナーリリースバージョンを遅延させる権利を留保します。
5.5.8. インストールポリシー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat では、最新のサポートリリースのインストールを推奨していますが、Red Hat OpenShift Service on AWS は前述のポリシーに記載されているサポート対象のリリースのインストールをサポートします。
5.5.9. 削除ポリシー リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat は、対処が必要なサービス通知が対処されない場合、15 日以内に Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターを削除する権利を留保します。この対処には、クラスターをサポート対象の OpenShift バージョンにアップグレードすることや、クラスターの健全性の問題を解決して、サービスがクラスターをサポート対象の OpenShift バージョンに自動アップグレードできるようにすることが含まれます。
Red Hat OpenShift Service on AWS のサービスは、クラスターが健全でない場合や OpenShift バージョンが EOL に近づいている場合にお客様に通知します。
削除保護が有効に設定された Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターであっても、削除ポリシーに基づいて削除される場合があります。
Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターが削除されると、クラスター上でホストされているすべてのアプリケーションやビジネスに影響が出ます。さらに、クラスターの削除後もクラウドリソースが AWS アカウントに残る場合があり、引き続きコストが発生します。
5.5.10. 必須アップグレード リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Critical (重大) または Important (重要) の CVE、または Red Hat が特定するその他のバグが、クラスターのセキュリティーまたは安定性に大幅に影響を与える場合、お客様は 2 営業日 以内にサポート対象の次のパッチリリースにアップグレードする必要があります。
極端な状況下では、環境に対する CVE の重要性に関する Red Hat の評価に基づいて、Red Hat はお客様に対して、2 営業日 以内にクラスターを最新のセキュアなパッチリリースに更新するようスケジュールするか手動で更新するよう通知します。2 営業日 が経過しても、更新が実行されない場合、Red Hat は潜在的なセキュリティー違反や不安定性を軽減するために、クラスターのコントロールプレーンを最新のセキュアなパッチリリースに自動的に更新します。Red Hat は、サポートケース を通じてお客様からリクエストがあった場合、当社の判断で自動更新を一時的に延期することがあります。
5.5.11. ライフサイクルの日付 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
| バージョン | 一般提供 | メンテナンスサポートの終了日 | Extended Update Support Add-On - Term 1 終了 |
|---|---|---|---|
| 4.20 | 2025 年 10 月 21 日 | 2027 年 4 月 21 日 | 2027 年 10 月 21 日 |
| 4.19 | 2025 年 6 月 17 日 | 2026 年 12 月 17 日 | |
| 4.18 | 2025 年 2 月 25 日 | 2026 年 8 月 25 日 | 2027 年 2 月 25 日 |
| 4.17 | 2024 年 10 月 1 日 | 2026 年 4 月 1 日 | |
| 4.16 | 2024 年 6 月 27 日 | 2025 年 12 月 27 日 | 2026 年 6 月 27 日 |
| 4.15 | 2024 年 2 月 27 日 | 2025 年 8 月 27 日 |
Extended Update Support Add-On - Term 1 は、4.16 以降の偶数バージョンを使用している Red Hat OpenShift Service on AWS を利用するお客様に提供され、Red Hat OpenShift Service on AWS サブスクリプションに追加費用なしで含まれています。
Extended Update Support Add-On - Term 1 の主な利点は、対象となるマイナーリリースのサポートライフサイクルを 18 カ月から合計 24 カ月に延長できることです。この 6 カ月の延長により、組織は完全なバージョンアップグレードを行うことなく、重要なセキュリティー更新や緊急度の高いバグ修正を継続的に適用できます。これにより、ミッションクリティカルなアプリケーションの安定性を確保し、複雑な規制検証スケジュールに対応しながら、限られた保守期間を効率的に活用することが可能になります。
Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターに Extended Update Support Add-On - Term 1 を適用するには、チャネルグループを eus に更新する必要があります。クラスターチャネルグループの更新の詳細は、関連情報 セクションの クラスターの編集 を参照してください。Extended Update Support Add-On - Term 1 の詳細は、Extended Update Support Add-On を参照してください。
クラスターをバージョン 4.16 からバージョン 4.18 にアップグレードする前に、コントロールプレーンとマシンプールがバージョン 4.16 を使用していることを確認してください。詳細は、関連情報 セクションの Red Hat OpenShift Service on AWS クラスターのアップグレードオプション を参照してください。