1.4. ROSA CLI を使用したマシンプールのアップグレード


ROSA CLI を使用して、ROSA with HCP クラスター内の 1 つ以上のマシンプールを手動でアップグレードできます。このメソッドは、より新しいバージョンがすぐに、または指定された将来の時間に利用可能になった場合に、指定されたマシンプールのアップグレードをスケジュールします。

注記

コントロールプレーンは、2 つの y-stream マイナーバージョン内のマシンプールのみをサポートします。たとえば、バージョン 4.15.z を使用するコントロールプレーンを備えた ROSA with HCP クラスターは、バージョン 4.13.z および 4.14.z のマシンプールをサポートしますが、バージョン 4.12.z を使用するマシンプールをサポートしません。

前提条件

  • ROSA CLI の最新バージョンがインストール、設定されている。
  • クラスター上で Hosted Control Plane のアップグレードが進行中ではなく、マシンプールのアップグレードと同時に実行する予定もない。
注記

ノードドレインタイムアウト、max-unavailable、max-surge などのマシンプール設定は、アップグレードのタイミングと成功に影響を及ぼす可能性があります。

手順

  1. 次のコマンドを実行して、クラスターの現在のバージョンを確認します。

    $ rosa describe cluster --cluster=<cluster_name_or_id> 1
    1
    <cluster_name_or_id> は、クラスター名またはクラスター ID に置き換えます。

    出力例

    OpenShift Version:     4.14.0

  2. 次のコマンドを実行して、マシンプールをアップグレードできるバージョンをリスト表示します。

    $ rosa list upgrade --cluster <cluster-name> --machinepool <machinepool_name>

    このコマンドは、推奨バージョンを含む、利用可能な更新のリストを返します。

    出力例

    VERSION  NOTES
    4.14.5   recommended
    4.14.4
    4.14.3

    重要

    マシンプールをコントロールプレーンよりも高いバージョンにアップグレードしないでください。より高いバージョンに移行する場合は、まずコントロールプレーンをそのバージョンにアップグレードします。

  3. 次のコマンドを実行して、アップグレードするマシンプールのアップグレード動作を確認します。

    $ rosa describe machinepool --cluster=<cluster_name_or_id> <machinepool_name>

    出力例

    Replicas: 5
    Node drain grace period:   30 minutes
    
    Management upgrade:
    - Type: Replace
    - Max surge: 20%
    - Max unavailable: 20%

    この例では、これらの設定により、マシンプールはアップグレード中に 1 つの余分なノード (replicas の 20% の max-surge) をプロビジョニングし、最大 1 つのノードを使用不可 (replicas の 20% の max-unavailable) にすることができます。したがって、このマシンプールは、レプリカ数を超えて 1 つの新しいノードをプロビジョニングし、1 つのノードを使用不可にして置き換えることで、一度に 2 つのノードをアップグレードできます。Pod 中断予算を持つワークロードを保護するために必要な場合、ノードのアップグレードは最大 30 分 (node-drain-grace-period は 30 分) 遅延されることがあります。

  4. 次のコマンドを実行してマシンプールをアップグレードします。

    $ rosa upgrade machinepool -c <cluster_name> <machinepool_name> [--schedule-date=<yyyy-mm-dd> --schedule-time=<HH:mm>] --version <version_number>

    アップグレードするマシンプールごとにこのコマンドを実行すると、複数のマシンプールを同時にアップグレードできます。

    • マシンプールの即時アップグレードをスケジュールするには、次のコマンドを実行します。

      $ rosa upgrade machinepool -c <cluster_name> <machinepool_name> --version <version_number>

      マシンプールは即時アップグレードするようにスケジュールされており、指定されたマシンプール内のすべてのノードのローリング置換が開始します。

    • アップグレードを将来の時刻に開始するようにスケジュールするには、次のコマンドを実行します。

      $ rosa upgrade machinepool -c <cluster_name> <machinepool_name> --schedule-date=<yyyy-mm-dd> --schedule-time=<HH:mm> --version <version_number>

      マシンプールは、協定世界時 (UTC) で指定された日時にアップグレードを開始するようにスケジュールされています。これにより、指定された時刻から、指定されたマシンプール内のすべてのノードのローリング置換が開始します。

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