第1章 拡張機能の概要
Operator Lifecycle Manager (OLM) v1 はテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビューの機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行いフィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
拡張機能により、クラスター管理者は OpenShift Container Platform クラスター上のユーザーの機能を拡張できます。
Operator Lifecycle Manager (OLM) は、最初のリリースから OpenShift Container Platform 4 に含まれています。OpenShift Container Platform 4.17 には、一般提供 (GA) 機能として OLM の次世代イテレーションのコンポーネントが含まれており、このフェーズでは OLM v1 と呼ばれています。この更新されたフレームワークは、OLM の以前のバージョンの一部であった概念の多くを進化させ、新しい機能を追加します。
1.1. 主な特徴
管理者は次の主要項目の詳細を確認できます。
- GitOps ワークフローをサポートする完全な宣言型モデル
OLM v1 は、次の 2 つの主要 API を通じて拡張機能の管理を簡素化します。
新しい
ClusterExtension
API は、ユーザー向け API を単一のオブジェクトに統合することで、registry+v1
バンドル形式を介した Operator などのインストール済み拡張機能の管理を効率化します。この API は、新しい Operator Controller コンポーネントによってclusterextension.olm.operatorframework.io
として提供されます。管理者と SRE は、この API を使用してプロセスを自動化し、GitOps の原則に基づき望ましい状態を定義できます。注記OLM v1 の以前のテクノロジープレビューフェーズでは、新しい
Operator
API が導入されました。この API は、OpenShift Container Platform 4.16 でClusterExtension
に名前が変更され、以下の改善が加えられました。- クラスターの機能を拡張する簡素化された機能をより正確に反映します。
- より柔軟なパッケージ形式をより良く表現します。
-
接頭辞
Cluster
は、ClusterExtension
オブジェクトがクラスタースコープであることを明確に示します。これは、Operator が namespace スコープまたはクラスタースコープのいずれかになる可能性がある既存の OLM からの変更です。
-
新しい catalogd コンポーネントによって提供される
Catalog
API は、OLM v1 の基盤として機能し、クラスター上のクライアント用にカタログを展開して、ユーザーが Kubernetes 拡張機能や Operator などのインストール可能なコンテンツを検出できるようにします。これにより、詳細、チャネル、更新エッジなど、利用可能なすべての Operator バンドルバージョンの可視性が向上します。
重要現在、Operator Lifecycle Manager (OLM) v1 は、Red Hat が提供する Operator カタログなどのプライベートレジストリーを認証できません。これは既知の問題です。その結果、Red Hat Operators カタログがインストールされていることを前提とする OLM v1 の手順は機能しません。(OCPBUGS-36364)
詳細は、Operator Controller と Catalogd を参照してください。
- 拡張更新の制御の改善
- カタログの内容に対する洞察が向上したため、管理者はインストールと更新のターゲットバージョンを指定できます。これにより、管理者は拡張機能の更新の対象バージョンをより細かく制御できるようになります。詳細は、クラスター拡張機能の更新 を参照してください。
- 柔軟な拡張機能パッケージ形式
管理者は、既存の OLM エクスペリエンスと同様に、ファイルベースのカタログを使用して、OLM ベースの Operator などの拡張機能をインストールおよび管理できます。
さらに、バンドルサイズは etcd 値のサイズ制限によって制限されなくなりました。詳細は、拡張機能のインストール を参照してください。
- 安全なカタログ通信
- OLM v1 は catalogd サーバー応答に HTTPS 暗号化を使用します。