6.10. SR-IOV Operator


6.10.1. SR-IOV Network Operator のインストール

Single Root I/O Virtualization (SR-IOV) ネットワーク Operator をクラスターにインストールし、SR-IOV ネットワークデバイスとネットワークの割り当てを管理できます。

6.10.1.1. SR-IOV Network Operator のインストール

クラスター管理者は、OpenShift Container Platform CLI または Web コンソールを使用して、Single Root I/O Virtualization (SR-IOV) Network Operator をインストールできます。

6.10.1.1.1. CLI: SR-IOV Network Operator のインストール

クラスター管理者は、CLI を使用して Operator をインストールできます。

前提条件

  • SR-IOV に対応するハードウェアを持つノードでベアメタルハードウェアにインストールされたクラスター。
  • OpenShift CLI (oc) がインストールされている。
  • cluster-admin 権限を持つアカウント。

手順

  1. 次のコマンドを入力して、openshift-sriov-network-operator namespace を作成します。

    $ cat << EOF| oc create -f -
    apiVersion: v1
    kind: Namespace
    metadata:
      name: openshift-sriov-network-operator
      annotations:
        workload.openshift.io/allowed: management
    EOF
  2. 次のコマンドを入力して、OperatorGroup カスタムリソース (CR) を作成します。

    $ cat << EOF| oc create -f -
    apiVersion: operators.coreos.com/v1
    kind: OperatorGroup
    metadata:
      name: sriov-network-operators
      namespace: openshift-sriov-network-operator
    spec:
      targetNamespaces:
      - openshift-sriov-network-operator
    EOF
  3. 次のコマンドを入力して、SR-IOV Network Operator の Subscription CR を作成します。

    $ cat << EOF| oc create -f -
    apiVersion: operators.coreos.com/v1alpha1
    kind: Subscription
    metadata:
      name: sriov-network-operator-subscription
      namespace: openshift-sriov-network-operator
    spec:
      channel: stable
      name: sriov-network-operator
      source: redhat-operators
      sourceNamespace: openshift-marketplace
    EOF
  4. 次のコマンドを入力して、SriovoperatorConfig リソースを作成します。

    $ cat <<EOF | oc create -f -
    apiVersion: sriovnetwork.openshift.io/v1
    kind: SriovOperatorConfig
    metadata:
      name: default
      namespace: openshift-sriov-network-operator
    spec:
      enableInjector: true
      enableOperatorWebhook: true
      logLevel: 2
      disableDrain: false
    EOF

検証

  • 次のコマンドを入力して、Operator がインストールされていることを確認します。

    $ oc get csv -n openshift-sriov-network-operator \
      -o custom-columns=Name:.metadata.name,Phase:.status.phase

    出力例

    Name                                         Phase
    sriov-network-operator.4.17.0-202406131906   Succeeded

6.10.1.1.2. Web コンソール: SR-IOV Network Operator のインストール

クラスター管理者は、Web コンソールを使用して Operator をインストールできます。

前提条件

  • SR-IOV に対応するハードウェアを持つノードでベアメタルハードウェアにインストールされたクラスター。
  • OpenShift CLI (oc) がインストールされている。
  • cluster-admin 権限を持つアカウント。

手順

  1. SR-IOV Network Operator をインストールします。

    1. OpenShift Container Platform Web コンソールで、Operators OperatorHub をクリックします。
    2. 利用可能な Operator の一覧から SR-IOV Network Operator を選択してから Install をクリックします。
    3. Install Operator ページの Installed Namespace で、Operator recommend Namespace を選択します。
    4. Install をクリックします。
  2. SR-IOV Network Operator が正常にインストールされていることを確認します。

    1. Operators Installed Operators ページに移動します。
    2. StatusInstallSucceeded の状態で、SR-IOV Network Operatoropenshift-sriov-network-operator プロジェクトにリスト表示されていることを確認します。

      注記

      インストール時に、Operator は Failed ステータスを表示する可能性があります。インストールが後に InstallSucceeded メッセージを出して正常に実行される場合は、Failed メッセージを無視できます。

      Operator がインストール済みとして表示されない場合に、さらにトラブルシューティングを実行します。

      • Operator Subscriptions および Install Plans タブで、Status の下の失敗またはエラーの有無を確認します。
      • Workloads Pods ページに移動し、openshift-sriov-network-operator プロジェクトで Pod のログを確認します。
      • YAML ファイルの namespace を確認してください。アノテーションが抜けている場合は、次のコマンドを使用して、アノテーションworkload.openshift.io/allowed=management を Operator namespace に追加できます。

        $ oc annotate ns/openshift-sriov-network-operator workload.openshift.io/allowed=management
        注記

        シングルノード OpenShift クラスターの場合は、namespace にアノテーション workload.openshift.io/allowed=management が必要です。

6.10.1.2. 次のステップ

6.10.2. SR-IOV Network Operator の設定

Single Root I/O Virtualization (SR-IOV) ネットワーク Operator は、クラスターで SR-IOV ネットワークデバイスおよびネットワーク割り当てを管理します。

6.10.2.1. SR-IOV Network Operator の設定

  • すべての SR-IOV Operator コンポーネントをデプロイするには、SriovOperatorConfig カスタムリソース (CR) を作成します。

    1. 次の YAML を使用して、sriovOperatorConfig.yaml という名前のファイルを作成します。

      apiVersion: sriovnetwork.openshift.io/v1
      kind: SriovOperatorConfig
      metadata:
        name: default
        namespace: openshift-sriov-network-operator
      spec:
        disableDrain: false
        enableInjector: true
        enableOperatorWebhook: true
        logLevel: 2
        featureGates:
          metricsExporter: false
      注記

      SriovOperatorConfig リソースの有効な名前は default のみであり、Operator がデプロイされている namespace 内にある必要があります。

    2. 次のコマンドを実行して、リソースを作成します。

      $ oc apply -f sriovOperatorConfig.yaml
6.10.2.1.1. SR-IOV Network Operator config カスタムリソース

sriovoperatorconfig カスタムリソースのフィールドは、以下の表で説明されています。

表6.16 SR-IOV Network Operator config カスタムリソース
フィールド説明

metadata.name

string

SR-IOV Network Operator インスタンスの名前を指定します。デフォルト値は default です。別の値を設定しないでください。

metadata.namespace

string

SR-IOV Network Operator インスタンスの namespace を指定します。デフォルト値は openshift-sriov-network-operator です。別の値を設定しないでください。

spec.configDaemonNodeSelector

string

選択されたノードで SR-IOV Network Config Daemon のスケジューリングを制御するノードの選択オプションを指定します。デフォルトでは、このフィールドは設定されておらず、Operator はワーカーノードに SR-IOV Network Config デーモンセットを配置します。

spec.disableDrain

boolean

新しいポリシーを適用してノードに NIC を設定する時に、ノードドレインプロセスを無効にするか、有効にするかを指定します。このフィールドを true に設定すると、ソフトウェアの開発や OpenShift Container Platform の単一ノードへのインストールが容易になります。デフォルトでは、このフィールドは設定されていません。

シングルノードクラスターの場合は、Operator のインストール後にこのフィールドを true に設定します。このフィールドは必ず true に設定してください。

spec.enableInjector

boolean

Network Resources Injector デーモンセットを有効にするか無効にするかを指定します。デフォルトでは、このフィールドは true に設定されています。

spec.enableOperatorWebhook

boolean

Operator Admission Controller の Webhook デーモンセットを有効にするか無効にするかを指定します。デフォルトでは、このフィールドは true に設定されています。

spec.logLevel

integer

Operator のログの冗長度を指定します。0 に設定すると、基本的なログのみを表示します。2 に設定すると、利用可能なすべてのログが表示されます。デフォルトでは、このフィールドは 2 に設定されています。

spec.featureGates

map[string]bool

任意の機能を有効にするか無効にするかを指定します。たとえば、metricsExporter です。

spec.featureGates.metricsExporter

boolean

SR-IOV Network Operator メトリクスを有効にするか無効にするかを指定します。デフォルトでは、このフィールドは false に設定されています。

6.10.2.1.2. Network Resources Injector について

Network Resources Injector は Kubernetes Dynamic Admission Controller アプリケーションです。これは、以下の機能を提供します。

  • SR-IOV リソース名を SR-IOV ネットワーク割り当て定義アノテーションに従って追加するための、Pod 仕様でのリソース要求および制限の変更。
  • Pod のアノテーション、ラベル、および huge page の要求および制限を公開するための Downward API ボリュームでの Pod 仕様の変更。Pod で実行されるコンテナーは、公開される情報に /etc/podnetinfo パスでファイルとしてアクセスできます。

デフォルトで、Network Resources Injector は SR-IOV Network Operator によって有効にされ、すべてのコントロールプレーンノードでデーモンセットとして実行されます。以下は、3 つのコントロールプレーンノードを持つクラスターで実行される Network Resources Injector Pod の例です。

$ oc get pods -n openshift-sriov-network-operator

出力例

NAME                                      READY   STATUS    RESTARTS   AGE
network-resources-injector-5cz5p          1/1     Running   0          10m
network-resources-injector-dwqpx          1/1     Running   0          10m
network-resources-injector-lktz5          1/1     Running   0          10m

6.10.2.1.3. SR-IOV Network Operator Admission Controller Webhook について

SR-IOV Network Operator Admission Controller Webbook は Kubernetes Dynamic Admission Controller アプリケーションです。これは、以下の機能を提供します。

  • 作成時または更新時の SriovNetworkNodePolicy CR の検証
  • CR の作成または更新時の priority および deviceType フィールドのデフォルト値の設定による SriovNetworkNodePolicy CR の変更

デフォルトで、SR-IOV Network Operator Admission Controller Webhook は Operator によって有効にされ、すべてのコントロールプレーンノードでデーモンセットとして実行されます。

注記

SR-IOV Network Operator Admission Controller Webhook を無効にする場合は注意してください。トラブルシューティングなどの特定の状況下や、サポートされていないデバイスを使用する場合は、Webhook を無効にすることができます。サポート対象外のデバイスの設定は、サポート対象外の NIC を使用するための SR-IOV Network Operator の設定 を参照してください。

以下は、3 つのコントロールプレーンノードを持つクラスターで実行される Operator Admission Controller Webhook Pod の例です。

$ oc get pods -n openshift-sriov-network-operator

出力例

NAME                                      READY   STATUS    RESTARTS   AGE
operator-webhook-9jkw6                    1/1     Running   0          16m
operator-webhook-kbr5p                    1/1     Running   0          16m
operator-webhook-rpfrl                    1/1     Running   0          16m

6.10.2.1.4. カスタムノードセレクターについて

SR-IOV Network Config デーモンは、クラスターノード上の SR-IOV ネットワークデバイスを検出し、設定します。デフォルトで、これはクラスター内のすべての worker ノードにデプロイされます。ノードラベルを使用して、SR-IOV Network Config デーモンが実行するノードを指定できます。

6.10.2.1.5. Network Resources Injector の無効化または有効化

デフォルトで有効にされている Network Resources Injector を無効にするか、有効にするには、以下の手順を実行します。

前提条件

  • OpenShift CLI (oc) がインストールされている。
  • cluster-admin 権限を持つユーザーとしてログインしている。
  • SR-IOV Network Operator がインストールされていること。

手順

  • enableInjector フィールドを設定します。<value>false に置き換えて機能を無効にするか、true に置き換えて機能を有効にします。

    $ oc patch sriovoperatorconfig default \
      --type=merge -n openshift-sriov-network-operator \
      --patch '{ "spec": { "enableInjector": <value> } }'
    ヒント

    または、以下の YAML を適用して Operator を更新することもできます。

    apiVersion: sriovnetwork.openshift.io/v1
    kind: SriovOperatorConfig
    metadata:
      name: default
      namespace: openshift-sriov-network-operator
    spec:
      enableInjector: <value>
6.10.2.1.6. SR-IOV Network Operator Admission Controller Webhook の無効化または有効化

デフォルトで有効化されている受付コントローラー Webhook を無効化または有効化するには、以下の手順を実行します。

前提条件

  • OpenShift CLI (oc) がインストールされている。
  • cluster-admin 権限を持つユーザーとしてログインしている。
  • SR-IOV Network Operator がインストールされていること。

手順

  • enableOperatorWebhook フィールドを設定します。<value>false に置き換えて機能を無効するか、true に置き換えて機能を有効にします。

    $ oc patch sriovoperatorconfig default --type=merge \
      -n openshift-sriov-network-operator \
      --patch '{ "spec": { "enableOperatorWebhook": <value> } }'
    ヒント

    または、以下の YAML を適用して Operator を更新することもできます。

    apiVersion: sriovnetwork.openshift.io/v1
    kind: SriovOperatorConfig
    metadata:
      name: default
      namespace: openshift-sriov-network-operator
    spec:
      enableOperatorWebhook: <value>
6.10.2.1.7. SR-IOV Network Config Daemon のカスタム NodeSelector の設定

SR-IOV Network Config デーモンは、クラスターノード上の SR-IOV ネットワークデバイスを検出し、設定します。デフォルトで、これはクラスター内のすべての worker ノードにデプロイされます。ノードラベルを使用して、SR-IOV Network Config デーモンが実行するノードを指定できます。

SR-IOV Network Config デーモンがデプロイされるノードを指定するには、以下の手順を実行します。

重要

configDaemonNodeSelector フィールドを更新する際に、SR-IOV Network Config デーモンがそれぞれの選択されたノードに再作成されます。デーモンが再作成されている間、クラスターのユーザーは新規の SR-IOV Network ノードポリシーを適用したり、新規の SR-IOV Pod を作成したりできません。

手順

  • Operator のノードセレクターを更新するには、以下のコマンドを入力します。

    $ oc patch sriovoperatorconfig default --type=json \
      -n openshift-sriov-network-operator \
      --patch '[{
          "op": "replace",
          "path": "/spec/configDaemonNodeSelector",
          "value": {<node_label>}
        }]'

    以下の例のように、<node_label> を適用するラベルに置き換えます: "node-role.kubernetes.io/worker": ""

    ヒント

    または、以下の YAML を適用して Operator を更新することもできます。

    apiVersion: sriovnetwork.openshift.io/v1
    kind: SriovOperatorConfig
    metadata:
      name: default
      namespace: openshift-sriov-network-operator
    spec:
      configDaemonNodeSelector:
        <node_label>
6.10.2.1.8. 単一ノードのインストール用の SR-IOV Network Operator の設定

デフォルトでは、SR-IOV Network Operator は、ポリシーを変更するたびに、ノードからワークロードをドレイン (解放) します。Operator は、このアクションを実行して、再設定する前に Virtual Function を使用しているワークロードがないことを確認します。

1 つのノードにインストールする場合には、ワークロードを受信するノードは他にありません。そのため、Operator は、単一のノードからワークロードがドレインされないように設定する必要があります。

重要

以下の手順を実行してワークロードのドレインを無効にした後に、SR-IOV ネットワークインターフェイスを使用しているワークロードを削除してから SR-IOV ネットワークノードのポリシーを変更する必要があります。

前提条件

  • OpenShift CLI (oc) がインストールされている。
  • cluster-admin 権限を持つユーザーとしてログインしている。
  • SR-IOV Network Operator がインストールされていること。

手順

  • disableDrain フィールドを true に設定し、configDaemonNodeSelector フィールドを node-role.kubernetes.io/master: "" に設定するには、以下のコマンドを入力します。

    $ oc patch sriovoperatorconfig default --type=merge -n openshift-sriov-network-operator --patch '{ "spec": { "disableDrain": true, "configDaemonNodeSelector": { "node-role.kubernetes.io/master": "" } } }'
    ヒント

    または、以下の YAML を適用して Operator を更新することもできます。

    apiVersion: sriovnetwork.openshift.io/v1
    kind: SriovOperatorConfig
    metadata:
      name: default
      namespace: openshift-sriov-network-operator
    spec:
      disableDrain: true
      configDaemonNodeSelector:
       node-role.kubernetes.io/master: ""
6.10.2.1.9. Hosted Control Plane 用の SR-IOV Operator のデプロイ

ホスティングサービスクラスターを設定してデプロイすると、ホストされたクラスターで SR-IOV Operator へのサブスクリプションを作成できます。SR-IOV Pod は、コントロールプレーンではなくワーカーマシンで実行されます。

前提条件

AWS 上でホストされたクラスターを設定およびデプロイしている。

手順

  1. namespace と Operator グループを作成します。

    apiVersion: v1
    kind: Namespace
    metadata:
      name: openshift-sriov-network-operator
    ---
    apiVersion: operators.coreos.com/v1
    kind: OperatorGroup
    metadata:
      name: sriov-network-operators
      namespace: openshift-sriov-network-operator
    spec:
      targetNamespaces:
      - openshift-sriov-network-operator
  2. SR-IOV Operator へのサブスクリプションを作成します。

    apiVersion: operators.coreos.com/v1alpha1
    kind: Subscription
    metadata:
      name: sriov-network-operator-subsription
      namespace: openshift-sriov-network-operator
    spec:
      channel: stable
      name: sriov-network-operator
      config:
        nodeSelector:
          node-role.kubernetes.io/worker: ""
      source: s/qe-app-registry/redhat-operators
      sourceNamespace: openshift-marketplace

検証

  1. SR-IOV Operator の準備ができていることを確認するには、次のコマンドを実行し、結果の出力を表示します。

    $ oc get csv -n openshift-sriov-network-operator

    出力例

    NAME                                         DISPLAY                   VERSION               REPLACES                                     PHASE
    sriov-network-operator.4.17.0-202211021237   SR-IOV Network Operator   4.17.0-202211021237   sriov-network-operator.4.17.0-202210290517   Succeeded

  2. SR-IOV Pod がデプロイされていることを確認するには、次のコマンドを実行します。

    $ oc get pods -n openshift-sriov-network-operator

6.10.2.2. SR-IOV ネットワークメトリクスエクスポーターについて

Single Root I/O Virtualization (SR-IOV) ネットワークメトリクスエクスポーターは、SR-IOV Virtual Function (VF) のメトリクスを読み取り、これらの VF メトリクスを Prometheus 形式で公開します。SR-IOV ネットワークメトリクスエクスポーターが有効になっている場合は、OpenShift Container Platform Web コンソールを使用して SR-IOV VF メトリクスをクエリーし、SR-IOV Pod のネットワークアクティビティーを監視できます。

Web コンソールを使用して SR-IOV VF メトリクスをクエリーすると、SR-IOV ネットワークメトリクスエクスポーターは、VF が接続されている Pod の名前と namespace とともに、VF ネットワーク統計を取得して返します。

次の表は、メトリクスエクスポーターが Prometheus 形式で読み取り、公開する SR-IOV VF メトリクスを説明します。

表6.17 SR-IOV VF メトリクス
メトリクス説明VF メトリクスを調べるための PromQL クエリーの例

sriov_vf_rx_bytes

Virtual Function ごとに受信したバイト数。

sriov_vf_rx_bytes * on (pciAddr,node) group_left(pod,namespace,dev_type) sriov_kubepoddevice

sriov_vf_tx_bytes

Virtual Function ごとに送信されたバイト数。

sriov_vf_tx_bytes * on (pciAddr,node) group_left(pod,namespace,dev_type) sriov_kubepoddevice

sriov_vf_rx_packets

Virtual Function ごとの受信パケット数。

sriov_vf_rx_packets * on (pciAddr,node) group_left(pod,namespace,dev_type) sriov_kubepoddevice

sriov_vf_tx_packets

Virtual Function あたりの送信パケット数。

sriov_vf_tx_packets * on (pciAddr,node) group_left(pod,namespace,dev_type) sriov_kubepoddevice

sriov_vf_rx_dropped

Virtual Function ごとに受信時にドロップされたパケット。

sriov_vf_rx_dropped * on (pciAddr,node) group_left(pod,namespace,dev_type) sriov_kubepoddevice

sriov_vf_tx_dropped

Virtual Function ごとに送信中にドロップされたパケット。

sriov_vf_tx_dropped * on (pciAddr,node) group_left(pod,namespace,dev_type) sriov_kubepoddevice

sriov_vf_rx_multicast

Virtual Function ごとに受信したマルチキャストパケット。

sriov_vf_rx_multicast * on (pciAddr,node) group_left(pod,namespace,dev_type) sriov_kubepoddevice

sriov_vf_rx_broadcast

Virtual Function ごとに受信したブロードキャストパケット。

sriov_vf_rx_broadcast * on (pciAddr,node) group_left(pod,namespace,dev_type) sriov_kubepoddevice

sriov_kubepoddevice

アクティブな Pod にリンクされた Virtual Function。

-

これらのクエリーを kube-state-metrics と組み合わせて、SR-IOV Pod に関する詳細情報を取得することもできます。たとえば、次のクエリーを使用して、標準の Kubernetes Pod ラベルからアプリケーション名とともに VF ネットワーク統計を取得できます。

(sriov_vf_tx_packets * on (pciAddr,node)  group_left(pod,namespace)  sriov_kubepoddevice) * on (pod,namespace) group_left (label_app_kubernetes_io_name) kube_pod_labels
6.10.2.2.1. SR-IOV ネットワークメトリクスエクスポーターを有効にする

Single Root I/O Virtualization (SR-IOV) ネットワークメトリクスエクスポーターは、デフォルトでは無効になっています。メトリクスエクスポーターを有効にするには、spec.featureGates.metricsExporter フィールドを true に設定する必要があります。

重要

メトリクスエクスポーターが有効になっていると、SR-IOV Network Operator は SR-IOV 機能を持つノードにのみメトリクスエクスポーターをデプロイします。

前提条件

  • OpenShift CLI (oc) がインストールされている。
  • cluster-admin 権限を持つユーザーとしてログインしている。
  • SR-IOV Network Operator がインストールされている。

手順

  1. 次のコマンドを実行して、クラスター監視を有効にします。

    $ oc label ns/openshift-sriov-network-operator openshift.io/cluster-monitoring=true

    クラスター監視を有効にするには、SR-IOV Network Operator をインストールした namespace に openshift.io/cluster-monitoring=true ラベルを追加する必要があります。

  2. 次のコマンドを実行して、spec.featureGates.metricsExporter フィールドを true に設定します。

    $ oc patch -n openshift-sriov-network-operator sriovoperatorconfig/default \
        --type='merge' -p='{"spec": {"featureGates": {"metricsExporter": true}}}'

検証

  1. 次のコマンドを実行して、SR-IOV ネットワークメトリクスエクスポーターが有効になっていることを確認します。

    $ oc get pods -n openshift-sriov-network-operator

    出力例

    NAME                                     READY   STATUS    RESTARTS   AGE
    operator-webhook-hzfg4                   1/1     Running   0          5d22h
    sriov-network-config-daemon-tr54m        1/1     Running   0          5d22h
    sriov-network-metrics-exporter-z5d7t     1/1     Running   0          10s
    sriov-network-operator-cc6fd88bc-9bsmt   1/1     Running   0          5d22h

    sriov-network-metrics-exporter Pod は READY 状態である必要があります。

  2. オプション: OpenShift Container Platform Web コンソールを使用して、SR-IOV Virtual Function (VF) メトリクスを調べます。詳細は、「メトリクスのクエリー」を参照してください。

6.10.2.3. 次のステップ

6.10.3. SR-IOV Network Operator のアンインストール

SR-IOV Network Operator をアンインストールするには、実行中の SR-IOV ワークロードをすべて削除し、Operator をアンインストールして、Operator が使用した Webhook を削除する必要があります。

6.10.3.1. SR-IOV Network Operator のアンインストール

クラスター管理者は、SR-IOV Network Operator をアンインストールできます。

前提条件

  • cluster-admin パーミッションを持つアカウントを使用して OpenShift Container Platform クラスターにアクセスできる。
  • SR-IOV Network Operator がインストールされている。

手順

  1. すべての SR-IOV カスタムリソース (CR) を削除します。

    $ oc delete sriovnetwork -n openshift-sriov-network-operator --all
    $ oc delete sriovnetworknodepolicy -n openshift-sriov-network-operator --all
    $ oc delete sriovibnetwork -n openshift-sriov-network-operator --all
  2. 「クラスターからの Operator の削除」セクションに記載された手順に従い、クラスターから SR-IOV Network Operator を削除します。
  3. SR-IOV Network Operator のアンインストール後にクラスターに残っている SR-IOV カスタムリソース定義を削除します。

    $ oc delete crd sriovibnetworks.sriovnetwork.openshift.io
    $ oc delete crd sriovnetworknodepolicies.sriovnetwork.openshift.io
    $ oc delete crd sriovnetworknodestates.sriovnetwork.openshift.io
    $ oc delete crd sriovnetworkpoolconfigs.sriovnetwork.openshift.io
    $ oc delete crd sriovnetworks.sriovnetwork.openshift.io
    $ oc delete crd sriovoperatorconfigs.sriovnetwork.openshift.io
  4. SR-IOV Webhook を削除します。

    $ oc delete mutatingwebhookconfigurations network-resources-injector-config
    $ oc delete MutatingWebhookConfiguration sriov-operator-webhook-config
    $ oc delete ValidatingWebhookConfiguration sriov-operator-webhook-config
  5. SR-IOV Network Operator の namespace を削除します。

    $ oc delete namespace openshift-sriov-network-operator
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Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

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Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

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