7.2. カスタム VPC の使用について
OpenShift Container Platform 4.17 では、Google Cloud Platform (GCP) の既存の Virtual Private Cloud (VPC) 内にある既存サブネットにクラスターをデプロイできます。OpenShift Container Platform を既存の GCP VPC にデプロイすると、新規アカウントの制限を回避したり、会社のガイドラインによる運用上の制約をより容易に遵守することが可能になる場合があります。VPC を作成するために必要なインフラストラクチャーの作成パーミッションを取得できない場合は、このインストールオプションを使用します。サブネットのネットワークを設定する必要があります。
7.2.1. VPC を使用するための要件
VPC CIDR ブロックとマシンネットワーク CIDR の組み合わせは、空であってはなりません。サブネットはマシンネットワーク内にある必要があります。
インストールプログラムでは、次のコンポーネントは作成されません。
- NAT ゲートウェイ
- サブネット
- ルートテーブル
- VPC ネットワーク
インストールプログラムでは、クラウド提供の DNS サーバーを使用する必要があります。カスタム DNS サーバーの使用はサポートされていないため、インストールが失敗します。
7.2.2. VPC 検証
指定するサブネットが適切であることを確認するには、インストールプログラムが以下のデータを確認します。
- 指定したサブネットすべてが存在します。
- コントロールプレーンマシン用に 1 つのサブネットを提供し、コンピューティングマシン用に 1 つのサブネットを提供します。
- サブネットの CIDR は指定されたマシン CIDR に属します。
7.2.3. パーミッションの区分
一部の個人は、クラウド内に他のリソースとは異なるリソースを作成できます。たとえば、インスタンス、バケット、ロードバランサーなどのアプリケーション固有のアイテムを作成することはできますが、VPC、サブネット、または Ingress ルールなどのネットワーク関連のコンポーネントは作成できない可能性があります。
7.2.4. クラスター間の分離
OpenShift Container Platform を既存のネットワークにデプロイする場合、クラスターサービスの分離の規模は以下の方法で縮小されます。
- 複数の OpenShift Container Platform クラスターを同じ VPC にインストールできます。
- ICMP Ingress はネットワーク全体で許可されます。
- TCP 22 Ingress (SSH) はネットワーク全体に対して許可されます。
- コントロールプレーンの TCP 6443 Ingress (Kubernetes API) はネットワーク全体に対して許可されます。
- コントロールプレーンの TCP 22623 Ingress (MCS) はネットワーク全体に対して許可されます。