2.4. Hosted Control Plane のバージョン管理
Hosted Control Plane 機能には次のコンポーネントが含まれています。これらのコンポーネントには、個別のバージョン管理とサポートレベルが必要な場合があります。
- 管理クラスター
- HyperShift Operator
-
Hosted Control Plane (
hcp
) コマンドラインインターフェイス (CLI) -
hypershift.openshift.io
API - Control Plane Operator
2.4.1. 管理クラスター
実稼働環境で使用する管理クラスターでは、OperatorHub から入手できる multicluster engine for Kubernetes Operator が必要です。multicluster engine Operator には、HyperShift Operator のサポートされているビルドがバンドルされています。管理クラスターのサポートを継続するには、multicluster engine Operator が動作する OpenShift Container Platform のバージョンを使用する必要があります。一般に、multicluster engine Operator の新しいリリースは、以下の OpenShift Container Platform のバージョンで動作します。
- OpenShift Container Platform の最新の一般提供バージョン
- OpenShift Container Platform の最新の一般提供バージョンより 2 つ前のバージョン
管理クラスター上の HyperShift Operator を通じてインストールできる OpenShift Container Platform バージョンの完全なリストは、HyperShift Operator のバージョンによって異なります。ただし、リストには常に、管理クラスターと同じ OpenShift Container Platform バージョンと、管理クラスターよりも 2 つ前のマイナーバージョンが含まれます。たとえば、管理クラスターが 4.17 とサポートされているバージョンの multicluster engine Operator を実行している場合、HyperShift Operator は 4.17、4.16、4.15、および 4.14 ホステッドクラスターをインストールできます。
OpenShift Container Platform のメジャー、マイナー、またはパッチバージョンのリリースごとに、Hosted Control Plane の 2 つのコンポーネントがリリースされます。
- HyperShift Operator
-
hcp
コマンドラインインターフェイス (CLI)
2.4.2. HyperShift Operator
HyperShift Operator は、HostedCluster
API リソースによって表されるホストされたクラスターのライフサイクルを管理します。HyperShift Operator は、OpenShift Container Platform の各リリースでリリースされます。HyperShift Operator は、hypershift
namespace に supported-versions
config map を作成します。この config map には、サポートされているホステッドクラスターのバージョンが含まれています。
同じ管理クラスター上で異なるバージョンのコントロールプレーンをホストできます。
supported-versions
config map オブジェクトの例
apiVersion: v1 data: supported-versions: '{"versions":["4.17"]}' kind: ConfigMap metadata: labels: hypershift.openshift.io/supported-versions: "true" name: supported-versions namespace: hypershift
2.4.3. Hosted Control Plane CLI
hcp
CLI を使用してホストされたクラスターを作成できます。CLI は multicluster engine Operator からダウンロードできます。hcp version
コマンドを実行すると、CLI が kubeconfig
ファイルに対してサポートする最新の OpenShift Container Platform が出力に表示されます。
2.4.4. hypershift.openshift.io API
HostedCluster
や NodePool
などの hypershift.openshift.io
API リソースを使用して、大規模な OpenShift Container Platform クラスターを作成および管理できます。HostedCluster
リソースには、コントロールプレーンと共通データプレーンの設定が含まれます。HostedCluster
リソースを作成すると、ノードが接続されていない、完全に機能するコントロールプレーンが作成されます。NodePool
リソースは、HostedCluster
リソースにアタッチされたスケーラブルなワーカーノードのセットです。
API バージョンポリシーは、通常、Kubernetes API のバージョン管理 のポリシーと一致します。
Hosted Control Plane の更新には、ホストされたクラスターとノードプールの更新が含まれます。詳細は、「Hosted Control Plane の更新」を参照してください。
2.4.5. Control Plane Operator
Control Plane Operator は、次のアーキテクチャー用の各 OpenShift Container Platform ペイロードリリースイメージの一部としてリリースされます。
- amd64
- arm64
- multi-arch