5.5. IBM Power での Hosted Control Plane の管理


IBM Power に Hosted Control Plane をデプロイした後、次のタスクを完了してホステッドクラスターを管理できます。

5.5.1. IBM Power 上の Hosted Control Plane 用の InfraEnv リソースを作成する

InfraEnv は、ライブ ISO を開始しているホストがエージェントとして参加できる環境です。この場合、エージェントは Hosted Control Plane と同じ namespace に作成されます。

IBM Power コンピュートノード用の 64 ビット x86 ベアメタル上に、Hosted Control Plane 用の InfraEnv リソースを作成できます。

手順

  1. InfraEnv リソースを設定するための YAML ファイルを作成します。以下の例を参照してください。

    apiVersion: agent-install.openshift.io/v1beta1
    kind: InfraEnv
    metadata:
      name: <hosted_cluster_name> \1
      namespace: <hosted_control_plane_namespace> \2
    spec:
      cpuArchitecture: ppc64le
      pullSecretRef:
        name: pull-secret
      sshAuthorizedKey: <path_to_ssh_public_key> 3
    1
    <hosted_cluster_name> は、ホステッドクラスターの名前に置き換えます。
    2
    <hosted_control_plane_namespace> は、Hosted Control Plane の namespace の名前 (例: clusters-hosted) に置き換えます。
    3
    <path_to_ssh_public_key> は、SSH 公開鍵へのパスに置き換えます。デフォルトのファイルパスは ~/.ssh/id_rsa.pub です。
  2. ファイルを infraenv-config.yaml として保存します。
  3. 次のコマンドを入力して設定を適用します。

    $ oc apply -f infraenv-config.yaml
  4. URL を取得してライブ ISO をダウンロードし、IBM Power マシンがエージェントとして参加できるようにするには、以下のコマンドを入力します。

    $ oc -n <hosted_control_plane_namespace> get InfraEnv <hosted_cluster_name> -o json

5.5.2. InfraEnv リソースへの IBM Power エージェントの追加

エージェントを追加するには、ライブ ISO で開始するようにマシンを手動で設定できます。

手順

  1. ライブ ISO をダウンロードし、それを使用してベアメタルまたは仮想マシン (VM) ホストを起動します。ライブ ISO の URL は、InfraEnv リソースの status.isoDownloadURL フィールドにあります。起動時に、ホストは Assisted Service と通信し、InfraEnv リソースと同じ namespace にエージェントとして登録します。
  2. エージェントとそのプロパティーの一部を一覧表示するには、次のコマンドを入力します。

    $ oc -n <hosted_control_plane_namespace> get agents

    出力例

    NAME                                   CLUSTER   APPROVED   ROLE          STAGE
    86f7ac75-4fc4-4b36-8130-40fa12602218                        auto-assign
    e57a637f-745b-496e-971d-1abbf03341ba                        auto-assign

  3. 各エージェントが作成された後、必要に応じてエージェントの installation_disk_idhostname を設定できます。

    1. エージェントの installation_disk_id フィールドを設定するには、次のコマンドを入力します。

      $ oc -n <hosted_control_plane_namespace> patch agent <agent_name> -p '{"spec":{"installation_disk_id":"<installation_disk_id>","approved":true}}' --type merge
    2. エージェントの hostname フィールドを設定するには、次のコマンドを入力します。

      $ oc -n <hosted_control_plane_namespace> patch agent <agent_name> -p '{"spec":{"hostname":"<hostname>","approved":true}}' --type merge

検証

  • エージェントの使用が承認されていることを確認するには、次のコマンドを入力します。

    $ oc -n <hosted_control_plane_namespace> get agents

    出力例

    NAME                                   CLUSTER   APPROVED   ROLE          STAGE
    86f7ac75-4fc4-4b36-8130-40fa12602218             true       auto-assign
    e57a637f-745b-496e-971d-1abbf03341ba             true       auto-assign

5.5.3. IBM Power 上のホステッドクラスターの NodePool オブジェクトのスケーリング

NodePool オブジェクトは、ホステッドクラスターの作成時に作成されます。NodePool オブジェクトをスケーリングすることで、Hosted Control Plane にさらに多くのコンピュートノードを追加できます。

手順

  1. 次のコマンドを実行して、NodePool オブジェクトを 2 つのノードにスケーリングします。

    $ oc -n <hosted_cluster_namespace> scale nodepool <nodepool_name> --replicas 2

    Cluster API エージェントプロバイダーは、ホステッドクラスターに割り当てられる 2 つのエージェントをランダムに選択します。これらのエージェントはさまざまな状態を経て、最終的に OpenShift Container Platform ノードとしてホステッドクラスターに参加します。エージェントは次の順序で移行フェーズを通過します。

    • binding
    • discovering
    • insufficient
    • installing
    • installing-in-progress
    • added-to-existing-cluster
  2. 次のコマンドを実行して、スケールされた特定のエージェントのステータスを確認します。

    $ oc -n <hosted_control_plane_namespace> get agent -o jsonpath='{range .items[*]}BMH: {@.metadata.labels.agent-install\.openshift\.io/bmh} Agent: {@.metadata.name} State: {@.status.debugInfo.state}{"\n"}{end}'

    出力例

    BMH: Agent: 50c23cda-cedc-9bbd-bcf1-9b3a5c75804d State: known-unbound
    BMH: Agent: 5e498cd3-542c-e54f-0c58-ed43e28b568a State: insufficient

  3. 次のコマンドを実行して、移行フェーズを表示します。

    $ oc -n <hosted_control_plane_namespace> get agent

    出力例

    NAME                                   CLUSTER            APPROVED       ROLE          STAGE
    50c23cda-cedc-9bbd-bcf1-9b3a5c75804d   hosted-forwarder   true           auto-assign
    5e498cd3-542c-e54f-0c58-ed43e28b568a                      true           auto-assign
    da503cf1-a347-44f2-875c-4960ddb04091   hosted-forwarder   true           auto-assign

  4. 次のコマンドを実行して、ホステッドクラスターにアクセスするための kubeconfig ファイルを生成します。

    $ hcp create kubeconfig --namespace <hosted_cluster_namespace> --name <hosted_cluster_name> > <hosted_cluster_name>.kubeconfig
  5. エージェントが added-to-existing-cluster 状態に達したら、次のコマンドを入力して、OpenShift Container Platform ノードが表示されることを確認します。

    $ oc --kubeconfig <hosted_cluster_name>.kubeconfig get nodes

    出力例

    NAME                             STATUS   ROLES    AGE      VERSION
    worker-zvm-0.hostedn.example.com Ready    worker   5m41s    v1.24.0+3882f8f
    worker-zvm-1.hostedn.example.com Ready    worker   6m3s     v1.24.0+3882f8f

  6. 次のコマンドを入力して、NodePool オブジェクトをスケールアップしたときに 2 台のマシンが作成されたことを確認します。

    $ oc -n <hosted_control_plane_namespace> get machine.cluster.x-k8s.io

    出力例

    NAME                                CLUSTER                  NODENAME                           PROVIDERID                                     PHASE     AGE   VERSION
    hosted-forwarder-79558597ff-5tbqp   hosted-forwarder-crqq5   worker-zvm-0.hostedn.example.com   agent://50c23cda-cedc-9bbd-bcf1-9b3a5c75804d   Running   41h   4.15.0
    hosted-forwarder-79558597ff-lfjfk   hosted-forwarder-crqq5   worker-zvm-1.hostedn.example.com   agent://5e498cd3-542c-e54f-0c58-ed43e28b568a   Running   41h   4.15.0

  7. 次のコマンドを実行して、クラスターのバージョンを確認します。

    $ oc --kubeconfig <hosted_cluster_name>.kubeconfig get clusterversion

    出力例

    NAME                                         VERSION       AVAILABLE   PROGRESSING   SINCE   STATUS
    clusterversion.config.openshift.io/version   4.15.0        True        False         40h     Cluster version is 4.15.0

  8. 次のコマンドを実行して、クラスター Operator のステータスを確認します。

    $ oc --kubeconfig <hosted_cluster_name>.kubeconfig get clusteroperators

    クラスターの各コンポーネントについて、出力に次のクラスター Operator ステータスが表示されます。

    • NAME
    • VERSION
    • AVAILABLE
    • PROGRESSING
    • DEGRADED
    • SINCE
    • MESSAGE
Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.