3.3. リソース使用率測定値のオーバーライド


リソース使用率のベースライン測定値のセットは、ホステッドクラスターごとに異なる場合があります。

3.3.1. ホステッドクラスターのリソース使用率測定値のオーバーライド

リソース使用率の測定値は、クラスターのワークロードの種類とペースに基づいてオーバーライドできます。

手順

  1. 次のコマンドを実行して、ConfigMap リソースを作成します。

    $ oc create -f <your-config-map-file.yaml>

    <your-config-map-file.yaml>hcp-sizing-baseline config map を含む YAML ファイルの名前に置き換えます。

  2. local-cluster namespace に hcp-sizing-baseline config map を作成し、オーバーライドする測定値を指定します。config map は、次の YAML ファイルのようになります。

    kind: ConfigMap
    apiVersion: v1
    metadata:
      name: hcp-sizing-baseline
      namespace: local-cluster
    data:
      incrementalCPUUsagePer1KQPS: "9.0"
      memoryRequestPerHCP: "18"
      minimumQPSPerHCP: "50.0"
  3. 以下のコマンドを実行して hypershift-addon-agent デプロイメントを削除し、hypershift-addon-agent Pod を再起動します。

    $ oc delete deployment hypershift-addon-agent -n open-cluster-management-agent-addon

検証

  • hypershift-addon-agent Pod ログを監視します。次のコマンドを実行して、オーバーライドされた測定値が config map 内で更新されていることを確認します。

    $ oc logs hypershift-addon-agent -n open-cluster-management-agent-addon

    ログは以下の出力のようになります。

    出力例

    2024-01-05T19:41:05.392Z	INFO	agent.agent-reconciler	agent/agent.go:793	setting cpuRequestPerHCP to 5
    2024-01-05T19:41:05.392Z	INFO	agent.agent-reconciler	agent/agent.go:802	setting memoryRequestPerHCP to 18
    2024-01-05T19:53:54.070Z	INFO	agent.agent-reconciler	agent/hcp_capacity_calculation.go:141	The worker nodes have 12.000000 vCPUs
    2024-01-05T19:53:54.070Z	INFO	agent.agent-reconciler	agent/hcp_capacity_calculation.go:142	The worker nodes have 49.173369 GB memory

    オーバーライドされた測定値が hcp-sizing-baseline config map で適切に更新されない場合、hypershift-addon-agent Pod ログに次のエラーメッセージが表示されることがあります。

    エラーの例

    2024-01-05T19:53:54.052Z	ERROR	agent.agent-reconciler	agent/agent.go:788	failed to get configmap from the hub. Setting the HCP sizing baseline with default values.	{"error": "configmaps \"hcp-sizing-baseline\" not found"}

3.3.2. メトリクスサービスモニタリングの無効化

hypershift-addon マネージドクラスターアドオンを有効にすると、メトリクスサービスモニタリングがデフォルトで設定され、OpenShift Container Platform モニタリングが hypershift-addon からメトリクスを収集できるようになります。

手順

次の手順を実行して、メトリクスサービスの監視を無効にできます。

  1. 次のコマンドを実行して、ハブクラスターにログインします。

    $ oc login
  2. 次のコマンドを実行して、hypershift-addon-deploy-config アドオンのデプロイメント設定の仕様を編集します。

    $ oc edit addondeploymentconfig hypershift-addon-deploy-config -n multicluster-engine
  3. 次の例に示すように、disableMetrics=true カスタマイズ変数を仕様に追加します。

    apiVersion: addon.open-cluster-management.io/v1alpha1
    kind: AddOnDeploymentConfig
    metadata:
      name: hypershift-addon-deploy-config
      namespace: multicluster-engine
    spec:
      customizedVariables:
      - name: hcMaxNumber
        value: "80"
      - name: hcThresholdNumber
        value: "60"
      - name: disableMetrics 1
        value: "true"
    1
    カスタマイズ変数 disableMetrics=true は、新規および既存の hypershift-addon マネージドクラスターアドオンのメトリクスサービス監視を無効にします。
  4. 次のコマンドを実行して、設定の仕様に変更を適用します。

    $ oc apply -f <filename>.yaml
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