5.4. イメージセットをミラーレジストリーにミラーリングする


イメージセットをミラーレジストリーにミラーリングすると、必要なイメージがセキュアで制御された環境で利用できるようになるため、デプロイメント、更新、メンテナンスのタスクがスムーズになります。

5.4.1. イメージセット設定の作成

oc-mirror プラグイン v2 を使用してイメージをミラーリングする前に、イメージセット設定ファイルを作成する必要があります。このイメージセット設定ファイルにより、ミラーリングする OpenShift Container Platform リリース、Operator、およびその他のイメージと、oc-mirror プラグイン v2 の他の設定を定義します。

前提条件

  • コンテナーイメージレジストリーの認証情報ファイルを作成している。手順は、イメージのミラーリングを可能にする認証情報の設定 を参照してください。

手順

  • ImageSetConfiguration YAML ファイルを作成し、ファイルを変更して必要なイメージを含めます。

    ImageSetConfiguration YAML ファイルの例

    kind: ImageSetConfiguration
    apiVersion: mirror.openshift.io/v2alpha1
    mirror:
      platform:
        channels:
        - name: stable-4.20 
    1
    
          minVersion: 4.20.2
          maxVersion: 4.20.2
        graph: true 
    2
    
      operators:
        - catalog: registry.redhat.io/redhat/redhat-operator-index:v4.20 
    3
    
          packages: 
    4
    
           - name: aws-load-balancer-operator
           - name: 3scale-operator
           - name: node-observability-operator
      additionalImages: 
    5
    
       - name: registry.redhat.io/ubi8/ubi:latest
       - name: registry.redhat.io/ubi9/ubi@sha256:20f695d2a91352d4eaa25107535126727b5945bff38ed36a3e59590f495046f0
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    1
    OpenShift Container Platform イメージの取得元のチャネルを設定します。
    2
    graph: true を追加して、グラフデータイメージをビルドし、ミラーレジストリーにプッシュします。OpenShift Update Service (OSUS) を作成するには、graph-data イメージが必要です。graph: true フィールドは UpdateService カスタムリソースマニフェストも生成します。oc コマンドラインインターフェイス (CLI) は、UpdateService カスタムリソースマニフェストを使用して OSUS を作成できます。詳細は、OpenShift Update Service について を参照してください。
    3
    OpenShift Container Platform イメージを取得するための Operator カタログを設定します。
    4
    イメージセットに含める特定の Operator パッケージのみを指定します。カタログ内のすべてのパッケージを取得するには、このフィールドを削除してください。
    5
    イメージセットに含める追加のイメージを指定します。

5.4.2. 部分的な非接続環境でのイメージセットのミラーリング

インターネットアクセスが制限されている環境では、oc-mirror プラグイン v2 を使用してイメージセットをレジストリーにミラーリングできます。

前提条件

  • インターネット接続があり、oc-mirror プラグイン v2 を実行している環境内のミラーレジストリーにアクセスできる。

手順

  • 次のコマンドを実行して、指定されたイメージセット設定から指定されたレジストリーにイメージをミラーリングします。

    $ oc mirror -c <image_set_configuration> --workspace file://<file_path> docker://<mirror_registry_url> --v2 
    1
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    ここでは、以下のようになります。

    <image_set_configuration>
    イメージセット設定ファイルの名前を指定します。
    <file_path>
    クラスターリソースの生成先のディレクトリーを指定します。
    <mirror_registry_url>
    イメージの保存先であり、そこからイメージを削除する必要があるミラーレジストリーの URL またはアドレスを指定します。

検証

  1. <file_path> ディレクトリーに生成された working-dir/cluster-resources ディレクトリーに移動します。
  2. ImageDigestMirrorSetImageTagMirrorSet、および CatalogSource リソースの YAML ファイルが存在することを確認します。

次のステップ

  • oc-mirror プラグイン v2 が生成したリソースを使用するようにクラスターを設定します。

5.4.3. 完全な非接続環境でのイメージセットのミラーリング

OpenShift Container Platform クラスターがパブリックインターネットにアクセスできない完全な非接続環境で、イメージセットをミラーリングできます。ミラーリングプロセスのワークフローの概要を以下に示します。

  1. ミラーからディスクへのミラーリング: イメージセットをアーカイブにミラーリングします。
  2. ディスク転送: 非接続ミラーレジストリーのネットワークにアーカイブを手動で転送します。
  3. ディスクからミラーへのミラーリング: イメージセットをアーカイブからターゲットの非接続レジストリーにミラーリングします。

5.4.3.1. ミラーからディスクへのミラーリング

oc-mirror プラグイン v2 を使用して、イメージセットを生成し、コンテンツをディスクに保存できます。その後、生成されたイメージセットを非接続環境に転送し、ターゲットレジストリーにミラーリングできます。

oc-mirror プラグイン v2 は、イメージセット設定ファイルで指定されたソースからコンテナーイメージを取得し、ローカルディレクトリーの tar アーカイブにパックします。

手順

  • 次のコマンドを実行して、指定されたイメージセット設定からディスクにイメージをミラーリングします。

    $ oc mirror -c <image_set_configuration> file://<file_path> --v2
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    ここでは、以下のようになります。

    <image_set_configuration>
    イメージセット設定ファイルの名前を指定します。
    <file_path>
    イメージセットを含むアーカイブの生成先のディレクトリーを指定します。

検証

  1. 生成された <file_path> ディレクトリーに移動します。
  2. アーカイブファイルが生成されたことを確認します。

次のステップ

  • ディスクからミラーへのミラーリング

5.4.3.2. ディスクからミラーへのミラーリング

oc-mirror プラグイン v2 を使用して、ディスクからターゲットミラーレジストリーにイメージセットをミラーリングできます。

oc-mirror プラグイン v2 は、ローカルディスクからコンテナーイメージを取得し、指定されたミラーレジストリーに転送します。

手順

  1. ミラーリングされたイメージセットが含まれているディスクを、ターゲットミラーレジストリーが含まれている環境に転送します。
  2. 次のコマンドを実行して、ディスク上のイメージセットファイルを処理し、その内容をターゲットミラーレジストリーにミラーリングします。

    $ oc mirror -c <image_set_configuration> --from file://<file_path> docker://<mirror_registry_url> --v2
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    ここでは、以下のようになります。

    <image_set_configuration>
    イメージセット設定ファイルの名前を指定します。
    <file_path>
    アーカイブが含まれているディスク上のディレクトリーを指定します。このフォルダーには、クラスターに適用するために生成されたクラスターリソース (ImageDigestMirrorSet (IDMS) や ImageTagMirrorSet (ITMS) リソースなど) も含まれています。
    <mirror_registry_url>
    イメージの保存先であるミラーレジストリーの URL またはアドレスを指定します。

検証

  1. <file_path> ディレクトリーに生成された working-dir ディレクトリー内の cluster-resources ディレクトリーに移動します。
  2. ImageDigestMirrorSetImageTagMirrorSet、および CatalogSource リソースの YAML ファイルが存在することを確認します。

次のステップ

  • oc-mirror プラグイン v2 が生成したリソースを使用するようにクラスターを設定します。
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