第11章 SR-IOV ネットワークにおける Pod レベルボンディングの高可用性


SR-IOV Virtual Function (VF) を使用する Pod レベルのボンディングを使用するワークロードの場合、アップストリームスイッチの障害にもかかわらず、基盤となる Physical Function (PF) が引き続き up 状態を報告することがあります。これにより、アタッチされた VF が稼働状態のまま Pod がデッドエンドポイントにトラフィックを送信し続けるため、サイレント障害が発生し、パケットロスが発生します。

PF Status Relay Operator は、Link Aggregation Control Protocol (LACP) をアクティブヘルスチェックとして使用することでこの問題を解決します。この設定では、各 Physical Function (PF) は、アップストリームスイッチとの独自の単一メンバー LACP ボンディングに配置されます。Operator は、PF のボンディングで LACP 障害を検出すると、アタッチされている VF のリンク状態を auto から disabled に変更します。このアクションにより、Pod の active-backup ボンディングがトリガーされ、バックアップネットワークパスへのフェイルオーバーが発生し、高可用性が維持されます。

重要

SR-IOV ネットワークの LACP 状態監視の設定は、テクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

11.1. CLI を使用して PF Status Relay Operator をインストールする

PF Status Relay Operator をインストールして、OpenShift Container Platform が Link Aggregation Control Protocol (LACP) を Physical Function (PF) のアクティブヘルスチェックとして使用できるようにします。

前提条件

  • アップストリームスイッチで LACP を設定した。
  • SR-IOV ネットワークの Pod レベルのボンディングを設定した。
  • OpenShift CLI (oc) がインストールされている。
  • cluster-admin 特権がある。

手順

  1. 次のコマンドを入力して、openshift-pf-status-relay-operator namespace を作成します。

    $ cat << EOF| oc create -f -
    apiVersion: v1
    kind: Namespace
    metadata:
      name: openshift-pf-status-relay-operator
      annotations:
        workload.openshift.io/allowed: management
    EOF
    Copy to Clipboard Toggle word wrap
  2. 次のコマンドを入力して、OperatorGroup カスタムリソース (CR) を作成します。

    $ cat << EOF| oc create -f -
    apiVersion: operators.coreos.com/v1
    kind: OperatorGroup
    metadata:
      name: pf-status-relay-operators
      namespace: openshift-pf-status-relay-operator
    spec:
      targetNamespaces:
      - openshift-pf-status-relay-operator
    EOF
    Copy to Clipboard Toggle word wrap
  3. 次のコマンドを入力して、PF Status Relay Operator の Subscription CR を作成します。

    $ cat << EOF| oc create -f -
    apiVersion: operators.coreos.com/v1alpha1
    kind: Subscription
    metadata:
      name: pf-status-relay-operator-subscription
      namespace: openshift-pf-status-relay-operator
    spec:
      channel: stable
      name: pf-status-relay-operator
      source: redhat-operators
      sourceNamespace: openshift-marketplace
    EOF
    Copy to Clipboard Toggle word wrap

検証

  • Operator がインストールされていることを確認するには、次のコマンドを入力し、Operator に対して出力に Succeeded と表示されていることを確認します。

    $ oc get csv -n openshift-pf-status-relay-operator -o custom-columns=Name:.metadata.name,Phase:.status.phase
    Copy to Clipboard Toggle word wrap
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