6.2. IBM Fusion Access for SAN のインストールと設定
Red Hat OpenShift Virtualization を IBM Fusion Access for SAN とともに使用するには、まず Fusion Access for SAN Operator をインストールする必要があります。
次に、Kubernetes プルシークレットを作成し、FusionAccess カスタムリソース (CR) を作成する必要があります。
最後に、Red Hat OpenShift Container Platform Web コンソールのウィザードに従って、ストレージクラスター、ローカルディスク、およびファイルシステムを設定します。
6.2.1. Fusion Access for SAN Operator のインストール リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform Web コンソールのソフトウェアカタログから Fusion Access for SAN Operator をインストールします。
前提条件
- 
							
cluster-adminロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - 動作するコンテナーレジストリーが有効になっている。
 
手順
- 
							OpenShift Container Platform Web コンソールで、Ecosystem 
Software Catalog に移動します。  - 
							Filter by keyword フィールドに 
Fusion Access for SANと入力します。 - Fusion Access for SAN タイルを選択し、Install をクリックします。
 - Install Operator ページで、Update Channel、Version、および Installation mode のデフォルトの選択をそのままにします。
 Installed Namespace で Operator recommended Namespace が選択されていることを確認します。
これにより、Operator が
ibm-fusion-accessnamespace にインストールされます。この namespace がまだ存在しない場合は、自動的に作成されます。警告Fusion Access for SAN Operator は、
ibm-fusion-accessnamespace にインストールする必要があります。他の namespace へのインストールはサポートされていません。Update Approval でデフォルトの Automatic が選択されていることを確認します。
これにより、新しい z-stream リリースが利用可能になったときに自動更新が可能になります。
Install をクリックします。
これにより、Operator がインストールされます。
検証
- 
							Ecosystem 
Installed Operators に移動します。  - Fusion Access for SAN Operator が表示されていることを確認します。
 
6.2.2. Kubernetes プルシークレットの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Fusion Access for SAN Operator をインストールした後、Kubernetes シークレットオブジェクトを作成する必要があります。これは、IBM コンテナーレジストリーから必要なコンテナーイメージをプルする IBM エンタイトルメントキーを保持するためのものです。
前提条件
- 
							
ocCLI がインストールされている。 - 
							
cluster-adminロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - 
							Fusion Access for SAN Operator をインストールし、そのプロセスで 
ibm-fusion-accessnamespace を作成した。 
手順
- Fusion Access for SAN の IBMid と password を使用して、IBM Container software library にログインします。
 IBM Container software library で、エンタイトルメントキーを取得します。
- エンタイトルメントキーがまだない場合は、Get entitlement key または Add new key をクリックし、Copy をクリックします。
 - エンタイトルメントキーがすでにある場合は、Copy をクリックします。
 
- エンタイトルメントキーを安全な場所に保存します。
 oc createコマンドを実行して、シークレットオブジェクトを作成します。oc create secret -n ibm-fusion-access generic fusion-pullsecret \ --from-literal=ibm-entitlement-key=<ibm-entitlement-key>
$ oc create secret -n ibm-fusion-access generic fusion-pullsecret \ --from-literal=ibm-entitlement-key=<ibm-entitlement-key>1 Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
 - これは、ステップ 2 で IBM Container software library からコピーしたエンタイトルメントキーです。
 
検証
- 
							OpenShift Container Platform Web コンソールで、Workloads 
Secrets に移動します。  - 
							リストで 
fusion-pullsecretを見つけます。 
6.2.3. FusionAccess CR の作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
					Fusion Access for SAN Operator をインストールし、Kubernetes プルシークレットを作成した後、FusionAccess カスタムリソース (CR) を作成する必要があります。
				
					FusionAccess CR を作成すると、正しいバージョンの IBM Storage Scale のインストールがトリガーされ、共有 LUN を持つワーカーノードが検出されます。
				
前提条件
- 
							
cluster-adminロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。 - Fusion Access for SAN Operator をインストールした。
 - Kubernetes プルシークレットを作成した。
 
手順
- 
							OpenShift Container Platform Web コンソールで、Ecosystem 
Installed Operators に移動します。  - インストールした Fusion Access for SAN Operator をクリックします。
 - Fusion Access for SAN ページで、Fusion Access タブを選択します。
 - Create FusionAccess をクリックします。
 - Create FusionAccess ページで、オブジェクトの Name を入力します。
 - オプション: 関連する場合は Labels を追加することもできます。
 - ドロップダウンリストから IBM Storage Scale Version を選択します。
 - Create をクリックします。
 
検証
- 
							Fusion Access for SAN Operator ページの Fusion Access タブで、作成した 
FusionAccessCR に Ready ステータスが表示されていることを確認します。 
6.2.4. Fusion Access for SAN を使用したストレージクラスターの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Fusion Access for SAN Operator をインストールしたら、共有ストレージノードを使用してストレージクラスターを作成できます。
OpenShift Container Platform Web コンソールのストレージクラスター作成ウィザードでは、わかりやすい手順が提供され、共有ディスクを持つ関連するワーカーノードのリストが表示されます。
前提条件
認識および接続された共有 LUN を持つベアメタルワーカーノードがある。
共有 LUN は、すべてのワーカーが同時にアクセスする共有ディスクです。
- Fusion Access for SAN Operator をインストールした。
 - 
							
ibm-fusion-accessnamespace にFusionAccessカスタムリソース (CR) を作成した。 
手順
- 
							OpenShift Container Platform Web コンソールで、Storage 
Fusion Access for SAN に移動します。  - Create storage cluster をクリックします。
 共有 LUN を持つワーカーノードを選択します。
注記リストから選択できるのは、最低 20 GB の RAM を持つワーカーノードのみです。
Create storage cluster をクリックします。
ページが再読み込みされ、新しいストレージクラスターの Fusion Access for SAN ページが開きます。
6.2.5. Fusion Access for SAN を使用したファイルシステムの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
必要なストレージを表すファイルシステムを作成する必要があります。
ファイルシステムは、ストレージクラスターの作成時に選択したワーカーノードで使用可能なストレージに基づいて作成されます。
前提条件
- Fusion Access for SAN ストレージクラスターを作成した。
 
手順
- 
							OpenShift Container Platform Web コンソールで、Storage 
Fusion Access for SAN に移動します。  - File systems タブで、Create file system をクリックします。
 - 新しいファイルシステムの Name を入力します。
 - ファイルシステムのストレージボリュームとして使用する LUN を選択します。
 Create file system をクリックします。
Fusion Access for SAN ページが再読み込みされ、新しいファイルシステムが File systems タブに表示されます。
次のステップ
作成するファイルシステムごとにこの手順を繰り返します。
検証
File systems タブでファイルシステムの Status を監視し、それが Healthy とマークされるまで待ちます。
注記これは数分かかる可能性があります。
- ファイルシステムの StorageClass をクリックします。
 YAML タブで、次の点を確認します。
- 
									
nameフィールドの値は作成したファイルシステムの名前です。 - 
									
provisionerフィールドの値はspectrumscale.csi.ibm.comです。 volBackendFsフィールドの値は、作成したファイルシステムの名前と同じになります。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 
- 
									
 
6.2.6. 次のステップ リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ストレージクラスターとファイルシステムを作成したら、ストレージクラスター上に仮想マシン (VM) を作成できます。
インスタンスタイプまたはテンプレートから仮想マシンを作成し、作成したファイルシステムのいずれかに対応するストレージクラスをストレージタイプとして選択します。
6.2.7. IBM Fusion Access for SAN のリリース更新情報 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
新機能、バグ修正、既知の問題を含む、IBM Fusion Access for SAN のリリース更新情報です。
6.2.7.1. 新機能および変更された機能 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
- カーネルモジュール管理に関するイメージレジストリー要件
 - 
									IBM Fusion Access for SAN は、カーネルモジュールの管理に OpenShift Container Platform イメージレジストリーを使用します。
emptyDirストレージを使用するようにレジストリーを設定しないでください。emptyDir ストレージは一時的なストレージしか提供せず、実稼働環境での使用には適していないためです。Operator をインストールした後、FusionAccessCR を作成する前に、config map とシークレットを作成し、別のイメージレジストリーを使用するように IBM Fusion Access for SAN を設定してください。(OCPNAS-213) 
6.2.7.2. バグ修正 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
- デーモンが準備完了になるまでファイルシステム作成ボタンが無効のままになる
 - IBM Fusion Access for SAN Operator が更新され、ファイルシステムの作成を許可する前にファイルシステムデーモンの準備状況をチェックするようになりました。環境が準備完了になるまで、Web コンソールの Create file system ボタンが無効のままになり、条件を説明するツールヒントが表示されます。この変更により、作成中にファイルシステムが停止したように見えることがなくなります。(OCPNAS-184)
 - ユーザーインターフェイスからファイルシステムを削除できない
 - 
									OpenShift Container Platform Web コンソールはファイルシステムの削除をサポートしていません。ファイルシステムを削除するには、OpenShift CLI (
oc) を使用してください。(OCPNAS-217) 
6.2.7.3. 既知の問題 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
- コア Pod の削除時にファイルシステムの作成が失敗する場合がある
 複数のコア Pod が同時に削除されると、ファイルシステムの作成が失敗する場合があります。ファイルシステムが LUN 上に部分的に作成される場合があります。その場合、次の永続的なエラーが発生します。
Disk <ID> may still belong to an active file system
Disk <ID> may still belong to an active file systemCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 回避策はありません。サポートが必要な場合は、IBM サポートにお問い合わせください。(OCPNAS-233)