1.8. 既知の問題


  • Gateway API と Amazon Web Services (AWS)、Google Cloud、Microsoft Azure プライベートクラスターには既知の問題があります。ゲートウェイにプロビジョニングされるロードバランサーは常に外部として設定されるため、エラーや予期しない動作が発生する可能性があります。

    • AWS プライベートクラスターでは、ロードバランサーが pending 状態のままになり、Error syncing load balancer: failed to ensure load balancer: could not find any suitable subnets for creating the ELB というエラーを報告します。
    • Google Cloud および Azure プライベートクラスターでは、ロードバランサーは外部 IP アドレスを持つべきではないにもかかわらず、外部 IP アドレス付きでプロビジョニングされます。

    この問題に対して、サポートされている回避策はありません。(OCPBUGS-57440)

  • 隔離されたユーザー名前空間で Pod を実行すると、Pod コンテナー内の UID/GID がホスト上の UID/GID と一致しなくなります。ファイルシステムの所有権が正しく機能するように、Linux カーネルは ID-mapped マウントを使用します。ID マップマウントは、仮想ファイルシステム (VFS) レイヤーにおいて、コンテナーとホスト間でユーザー ID を変換するものです。

    ただし、ネットワークファイルシステム (NFS) やその他のネットワークファイルシステムまたは分散ファイルシステムなど、すべてのファイルシステムが ID-mapped マウントをサポートしているわけではありません。このようなファイルシステムは ID-mapped マウントをサポートしていないため、ユーザー名前空間内で実行されている Pod は、マウントされた NFS ボリュームにアクセスできない可能性があります。この動作は OpenShift Container Platform に固有のものではありません。これは、Kubernetes v1.33 以降のすべての Kubernetes ディストリビューションに適用されます。

    OpenShift Container Platform 4.20 にアップグレードする場合、ユーザー名前空間をオプトインするまでクラスターは影響を受けません。ユーザー名前空間を有効にした後、ID-mapped マウントをサポートしていないベンダーが提供する、NFS を基盤とした永続ボリュームを使用している Pod が、ユーザー名前空間で実行される際に、アクセスや権限の問題が発生する可能性があります。ユーザー名前空間の有効化に関する詳細は、Linux ユーザー名前空間のサポートの設定 を参照してください。

    注記

    既存の OpenShift Container Platform 4.19 クラスターは、ユーザー名前空間を明示的に有効にするまで影響を受けません。これは OpenShift Container Platform 4.19 のテクノロジープレビュー機能です。

  • Azure にクラスターをインストールするときに、compute.platform.azure.identity.typecontrolplane.platform.azure.identity.type、または platform.azure.defaultMachinePlatform.identity.type フィールド値のいずれかを None に設定すると、クラスターは Azure Container Registry からイメージをプルできません。この問題は、ユーザーが割り当てたアイデンティティーを提供するか、アイデンティティーフィールドを空白のままにすることで回避できます。どちらの場合も、インストールプログラムはユーザーが割り当てたアイデンティティーを生成します。(OCPBUGS-56008)
  • コンソールの統合ソフトウェアカタログビューには既知の問題があります。Ecosystem Software Catalog を選択した場合に、ソフトウェアカタログを表示するには、既存のプロジェクト名を入力するか、新しいプロジェクトを作成する必要があります。プロジェクト選択フィールドは、クラスターへのカタログコンテンツのインストール方法には影響しません。回避策として、任意の既存のプロジェクト名を入力してソフトウェアカタログを表示します。(OCPBUGS-61870)
  • OCP 4.20 以降では、コンテナーのデフォルトの最大オープンファイル数 (ソフトリミット) が引き下げられました。その結果、エンドユーザーがアプリケーションの障害を経験する可能性があります。この問題を回避するには、コンテナーランタイム (CRI-O) の ulimit 設定を増やします。(OCPBUGS-62095)
  • BlueField-3 NIC を使用したテスト用ワークロードを削除して再作成すると、PTP 同期が不安定になるため、クロックジャンプが発生します。これにより、テストワークロードで時刻の同期が中断されます。時刻同期は、ワークロードが安定しているときに安定します。(RHEL-93579)
  • GNR-D インターフェイスのイベントログは、同一の 3 文字の接頭辞 ("eno") によりあいまいです。その結果、状態変更時に、影響を受けるインターフェイスが明確に特定されません。この問題を回避するには、ptp-operator が使用するインターフェイスを "path" 命名規則に従うように変更してください。これにより、インターフェイス名に基づいてクロックごとのイベントが正しく特定され、状態変更によってどのクロックが影響を受けるかが明確に示されるようになります。詳細は、ネットワークインターフェイスの命名ポリシー を参照してください。(OCPBUGS-62817)
  • 特定の AMD EPYC プロセッサーを使用するシステムでは、AMD-Vi などの一部の低レベルシステム割り込みが、その CPU マスク内に、CPU にピン留めされたワークロードと重複する CPU を含んでしまう可能性があります。この動作はハードウェアの設計によるものです。これらの特定のエラーレポート割り込みは通常は非アクティブであり、現時点で既知のパフォーマンスへの影響はありません (OCPBUGS-57787)。
  • 現在、guaranteed QoS クラスを使用し、CPU 全体を要求する Pod は、ノードの再起動または kubelet の再起動後に自動的に再起動しない可能性があります。この問題は、静的 CPU Manager ポリシーが設定され、full-pcpus-only 仕様を使用しているノードで発生する可能性があるほか、ノード上の CPU のほとんどまたはすべてがこのようなワークロードによってすでに割り当てられている場合に発生する可能性があります。回避策として、影響を受ける Pod を手動で削除して再作成します。(OCPBUGS-43280)
  • アーカイブに、接尾辞 nodes で終わるカスタム namespace ディレクトリーが含まれている場合、Performance Profile Creator ツールは must-gather アーカイブの分析に失敗します。この失敗は、ツールの検索ロジックによって、複数の一致に対して誤ってエラーが報告されるために発生します。回避策として、カスタム namespace ディレクトリーの名前を nodes 接尾辞で終わらないように変更し、ツールを再度実行します。(OCPBUGS-60218)
  • 現在、SR-IOV ネットワーク Virtual Function が設定されているクラスターでは、ネットワークデバイスの名前変更をするシステムサービスと、Node Tuning Operator によって管理される TuneD サービスの間で競合状態が発生する可能性があります。その結果、ノードの再起動後に TuneD プロファイルが degraded 状態となり、パフォーマンスが低下する可能性があります。回避策として、TuneD Pod を再起動してプロファイルの状態を復元します。(OCPBUGS-41934)
  • 仮想メディアイメージが IPv6 アドレスを介して提供される場合、SuperMicro ARS-111GL-NHR サーバーは、起動時に仮想メディアにアクセスできません。その結果、IPv6 ネットワーク設定の SuperMicro ARS-111GL-NHR サーバーモデルでは、仮想メディアを使用できなくなります。(OCPBUGS-60070)
  • 現在、既知のレイテンシーの問題は 4th Gen Intel Xeon プロセッサーで実行されているシステムに影響します。(OCPBUGS-46528)
  • Dell R740 で BIOS と BMC ファームウェアの同時更新を試みると、BMC の更新が失敗し、サーバーの電源がオフになり、応答しなくなる可能性があります。この問題は、更新プロセスが正常に完了せず、システムが動作しない状態のままになる場合に発生します。(OCPBUGS-62009)
  • 誤ったネットワーク共有の場所や無効な認証情報を使用してサーバーを設定すると、BMC ファームウェアの更新が失敗する可能性があります。これにより、サーバーの電源がオフのままになり、回復できなくなります。(OCPBUGS-62010)
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