第3章 installer-provisioned infrastructure
3.1. AWS にクラスターをインストールする準備 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の手順を実行して、AWS に OpenShift Container Platform クラスターをインストールする準備をします。
- クラスターのインターネット接続を検証します。
- AWS アカウントを設定します。
インストールプログラムをダウンロードします。
注記非接続環境にインストールする場合は、ミラーリングしたコンテンツからインストールプログラムを抽出します。詳細は、非接続インストールのイメージのミラーリング を参照してください。
OpenShift CLI (
oc
) をインストールします。注記非接続環境にインストールする場合は、ミラーホストに
oc
をインストールします。- SSH キーペアを生成します。OpenShift Container Platform クラスターのデプロイ後にこのキーペアを使用して、クラスターのノードに対する認証を行うことができます。
-
クラウドアイデンティティーおよびアクセス管理 (IAM) API が環境内でアクセスできない場合、または管理者レベルの認証情報シークレットを
kube-system
namespace に保存しない場合は、AWS の長期認証情報を手動で作成 するか、Amazon Web Services Security Token Service (AWS STS) で 短期認証情報を使用するように AWS クラスターを設定 します。
3.1.1. OpenShift Container Platform のインターネットアクセス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform 4.19 では、クラスターをインストールするためにインターネットアクセスが必要です。
次のアクションを実行するには、インターネットにアクセスできる必要があります。
- OpenShift Cluster Manager にアクセスし、インストールプログラムをダウンロードし、サブスクリプション管理を実行します。クラスターがインターネットにアクセスでき、Telemetry を無効にしていない場合、そのサービスによってクラスターのサブスクリプションが自動的に有効化されます。
- クラスターのインストールに必要なパッケージを取得するために Quay.io にアクセスします。
- クラスターの更新を実行するために必要なパッケージを取得します。
クラスターでインターネットに直接アクセスできない場合、プロビジョニングする一部のタイプのインフラストラクチャーでネットワークが制限されたインストールを実行できます。このプロセスで、必要なコンテンツをダウンロードし、これを使用してミラーレジストリーにインストールパッケージを設定します。インストールタイプに応じて、クラスターのインストール環境でインターネットアクセスが不要となる場合があります。クラスターを更新する前に、ミラーレジストリーのコンテンツを更新します。
3.1.2. インストールプログラムの取得 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform をインストールする前に、インストールに使用しているホストにインストールファイルをダウンロードします。
前提条件
- 500 MB のローカルディスク領域がある Linux または macOS を実行するコンピューターが必要です。
手順
Red Hat Hybrid Cloud Console の Cluster Type ページに移動します。Red Hat アカウントがある場合は、認証情報を使用してログインします。アカウントがない場合はこれを作成します。
ヒント- ページの Run it yourself セクションからインフラストラクチャープロバイダーを選択します。
- OpenShift Installer のドロップダウンメニューからホストオペレーティングシステムとアーキテクチャーを選択し、Download Installer をクリックします。
ダウンロードしたファイルを、インストール設定ファイルを保存するディレクトリーに配置します。
重要- インストールプログラムは、クラスターのインストールに使用するコンピューターにいくつかのファイルを作成します。クラスターのインストール完了後は、インストールプログラムおよびインストールプログラムが作成するファイルを保持する必要があります。クラスターを削除するには、両方のファイルが必要です。
- インストールプログラムで作成されたファイルを削除しても、クラスターがインストール時に失敗した場合でもクラスターは削除されません。クラスターを削除するには、特定のクラウドプロバイダー用の OpenShift Container Platform のアンインストール手順を実行します。
インストールプログラムを展開します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
tar -xvf openshift-install-linux.tar.gz
$ tar -xvf openshift-install-linux.tar.gz
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - Red Hat OpenShift Cluster Manager からインストールプルシークレット をダウンロードします。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する Quay.io など、組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。
Red Hat カスタマーポータル からインストールプログラムを取得することもできます。このページでは、ダウンロードするインストールプログラムのバージョンを指定できます。ただし、このページにアクセスするには、有効なサブスクリプションが必要です。
3.1.3. OpenShift CLI のインストール リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
コマンドラインインターフェイスを使用して OpenShift Container Platform と対話するために OpenShift CLI (oc
) をインストールすることができます。oc
は Linux、Windows、または macOS にインストールできます。
以前のバージョンの oc
をインストールしている場合、これを使用して OpenShift Container Platform 4.19 のすべてのコマンドを実行することはできません。新しいバージョンの oc
をダウンロードしてインストールしてください。
Linux への OpenShift CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Linux にインストールできます。
手順
- Red Hat カスタマーポータルの OpenShift Container Platform ダウンロードページ に移動します。
- Product Variant ドロップダウンリストからアーキテクチャーを選択します。
- バージョン ドロップダウンリストから適切なバージョンを選択します。
- OpenShift v4.19 Linux Clients エントリーの横にある Download Now をクリックして、ファイルを保存します。
アーカイブを展開します。
tar xvf <file>
$ tar xvf <file>
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに配置します。PATH
を確認するには、以下のコマンドを実行します。echo $PATH
$ echo $PATH
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検証
OpenShift CLI のインストール後に、
oc
コマンドを使用して利用できます。oc <command>
$ oc <command>
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Windows への OpenShift CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Windows にインストールできます。
手順
- Red Hat カスタマーポータルの OpenShift Container Platform ダウンロードページ に移動します。
- バージョン ドロップダウンリストから適切なバージョンを選択します。
- OpenShift v4.19 Windows Client エントリーの横にある Download Now をクリックして、ファイルを保存します。
- ZIP プログラムでアーカイブを展開します。
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、コマンドプロンプトを開いて以下のコマンドを実行します。path
C:\> path
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検証
OpenShift CLI のインストール後に、
oc
コマンドを使用して利用できます。oc <command>
C:\> oc <command>
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macOS への OpenShift CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを macOS にインストールできます。
手順
- Red Hat カスタマーポータルの OpenShift Container Platform ダウンロードページ に移動します。
- バージョン ドロップダウンリストから適切なバージョンを選択します。
OpenShift v4.19 macOS Clients エントリーの横にある Download Now をクリックして、ファイルを保存します。
注記macOS arm64 の場合は、OpenShift v4.19 macOS arm64 Client エントリーを選択します。
- アーカイブを展開し、解凍します。
oc
バイナリーをパスにあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。echo $PATH
$ echo $PATH
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検証
oc
コマンドを使用してインストールを確認します。oc <command>
$ oc <command>
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3.1.4. クラスターノードの SSH アクセス用のキーペアの生成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform をインストールする際に、SSH パブリックキーをインストールプログラムに指定できます。キーは、Ignition 設定ファイルを介して Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) ノードに渡され、ノードへの SSH アクセスを認証するために使用されます。このキーは各ノードの core
ユーザーの ~/.ssh/authorized_keys
リストに追加され、パスワードなしの認証が可能になります。
キーがノードに渡されると、キーペアを使用して RHCOS ノードにユーザー core
として SSH を実行できます。SSH 経由でノードにアクセスするには、秘密鍵のアイデンティティーをローカルユーザーの SSH で管理する必要があります。
インストールのデバッグまたは障害復旧を実行するためにクラスターノードに対して SSH を実行する場合は、インストールプロセスの間に SSH 公開鍵を指定する必要があります。./openshift-install gather
コマンドでは、SSH 公開鍵がクラスターノードに配置されている必要もあります。
障害復旧およびデバッグが必要な実稼働環境では、この手順を省略しないでください。
プラットフォーム固有の方法で設定したキーではなく、ローカルキーを使用する必要があります。
手順
クラスターノードへの認証に使用するローカルマシンに既存の SSH キーペアがない場合は、これを作成します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
ssh-keygen -t ed25519 -N '' -f <path>/<file_name>
$ ssh-keygen -t ed25519 -N '' -f <path>/<file_name>
1 Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- 新しい SSH キーのパスとファイル名 (
~/.ssh/id_ed25519
など) を指定します。既存のキーペアがある場合は、公開鍵が~/.ssh
ディレクトリーにあることを確認します。
注記x86_64
、ppc64le
、およびs390x
アーキテクチャーのみで FIPS 140-2/140-3 検証のために NIST に提出された RHEL 暗号化ライブラリーを使用する OpenShift Container Platform クラスターをインストールする予定がある場合は、ed25519
アルゴリズムを使用するキーを作成しないでください。代わりに、rsa
アルゴリズムまたはecdsa
アルゴリズムを使用するキーを作成します。公開 SSH キーを表示します。
cat <path>/<file_name>.pub
$ cat <path>/<file_name>.pub
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow たとえば、次のコマンドを実行して
~/.ssh/id_ed25519.pub
公開鍵を表示します。cat ~/.ssh/id_ed25519.pub
$ cat ~/.ssh/id_ed25519.pub
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ローカルユーザーの SSH エージェントに SSH 秘密鍵 ID が追加されていない場合は、それを追加します。キーの SSH エージェント管理は、クラスターノードへのパスワードなしの SSH 認証、または
./openshift-install gather
コマンドを使用する場合は必要になります。注記一部のディストリビューションでは、
~/.ssh/id_rsa
および~/.ssh/id_dsa
などのデフォルトの SSH 秘密鍵のアイデンティティーは自動的に管理されます。ssh-agent
プロセスがローカルユーザーに対して実行されていない場合は、バックグラウンドタスクとして開始します。eval "$(ssh-agent -s)"
$ eval "$(ssh-agent -s)"
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Agent pid 31874
Agent pid 31874
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記クラスターが FIPS モードにある場合は、FIPS 準拠のアルゴリズムのみを使用して SSH キーを生成します。鍵は RSA または ECDSA のいずれかである必要があります。
SSH プライベートキーを
ssh-agent
に追加します。ssh-add <path>/<file_name>
$ ssh-add <path>/<file_name>
1 Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
~/.ssh/id_ed25519
などの、SSH プライベートキーのパスおよびファイル名を指定します。
出力例
Identity added: /home/<you>/<path>/<file_name> (<computer_name>)
Identity added: /home/<you>/<path>/<file_name> (<computer_name>)
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次のステップ
- OpenShift Container Platform をインストールする際に、SSH パブリックキーをインストールプログラムに指定します。
3.1.5. OpenShift Container Platform の Telemetry アクセス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
OpenShift Container Platform 4.19 では、Telemetry サービスにもインターネットアクセスが必要です。Telemetry サービスは、クラスターの健全性と更新の成功に関するメトリクスを提供するためにデフォルトで実行されます。クラスターがインターネットに接続されている場合、Telemetry は自動的に実行され、クラスターは OpenShift Cluster Manager に登録されます。
OpenShift Cluster Manager インベントリーが正常である (Telemetry によって自動的に維持、または OpenShift Cluster Manager を使用して手動で維持) ことを確認した後に、subscription watch を使用 して、アカウントまたはマルチクラスターレベルで OpenShift Container Platform サブスクリプションを追跡します。