17.2. 仮想マシンのバックアップと復元
Red Hat は、OADP 1.3.x 以降で OpenShift Virtualization 4.14 以降を使用することをサポートしています。
OADP 1.3.0 より前のバージョンでは、OpenShift Virtualization のバックアップと復元ではサポートされていません。
OpenShift API for Data Protection を使用して仮想マシンをバックアップおよび復元します。
OADP Operator をインストールし、バックアップの場所を設定することで、OpenShift Virtualization を使用した OpenShift API for Data Protection (OADP) をインストールできます。その後、Data Protection Application をインストールできます。
OpenShift Virtualization を使用した OpenShift API for Data Protection は、バックアップおよび復元のストレージオプションとして次のものをサポートしています。
- Container Storage Interface (CSI) バックアップ
- DataMover による Container Storage Interface (CSI) バックアップ
次のストレージオプションは対象外です。
- ファイルシステムのバックアップと復元
- ボリュームスナップショットのバックアップと復元
詳細は、File System Backup を使用してアプリケーションをバックアップする: Kopia または Restic を参照してください。
制限されたネットワーク環境に OADP Operator をインストールするには、最初にデフォルトの OperatorHub ソースを無効にして、Operator カタログをミラーリングする必要があります。
詳細は、非接続環境での Operator Lifecycle Manager の使用 を参照してください。
17.2.1. OpenShift Virtualization を使用した OADP のインストールと設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
クラスター管理者は、OADP Operator をインストールして OADP をインストールします。
最新バージョンの OADP Operator は、Velero 1.16 をインストールします。
前提条件
-
cluster-adminロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。
手順
- ストレージプロバイダーの指示に従って、OADP Operator をインストールします。
-
kubevirtおよびopenshiftOADP プラグインを使用して Data Protection Application (DPA) をインストールします。 Backupカスタムリソース (CR) を作成して、仮想マシンをバックアップします。警告Red Hat のサポート対象は、次のオプションに限られています。
- CSI バックアップ
- DataMover による CSI バックアップ
Restore CR を作成して Backup CR を復元します。
17.2.2. Data Protection Application のインストール リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
DataProtectionApplication API のインスタンスを作成して、Data Protection Application (DPA) をインストールします。
前提条件
- OADP Operator をインストールする。
- オブジェクトストレージをバックアップロケーションとして設定する必要がある。
- スナップショットを使用して PV をバックアップする場合、クラウドプロバイダーはネイティブスナップショット API または Container Storage Interface (CSI) スナップショットのいずれかをサポートする必要がある。
バックアップとスナップショットの場所で同じ認証情報を使用する場合は、デフォルトの名前である
cloud-credentialsを使用してSecretを作成する必要がある。注記インストール中にバックアップまたはスナップショットの場所を指定したくない場合は、空の
credentials-veleroファイルを使用してデフォルトのSecretを作成できます。デフォルトのSecretがない場合、インストールは失敗します。
手順
-
Operators
Installed Operators をクリックして、OADP Operator を選択します。 - Provided APIs で、DataProtectionApplication ボックスの Create instance をクリックします。
YAML View をクリックして、
DataProtectionApplicationマニフェストのパラメーターを更新します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 1
- OADP のデフォルトの namespace は
openshift-adpです。namespace は変数であり、設定可能です。 - 2
kubevirtプラグインは OpenShift Virtualization に必須です。- 3
- バックアッププロバイダーのプラグインがある場合には、それを指定します (例:
gcp)。 - 4
- CSI スナップショットを使用して PV をバックアップするには、
csiプラグインが必須です。csiプラグインは、Velero CSI ベータスナップショット API を使用します。スナップショットの場所を設定する必要はありません。 - 5
openshiftプラグインは必須です。- 6
- Velero CRD の可用性、volumeSnapshot の削除、バックアップリポジトリーの可用性など、タイムアウトが発生するまでに複数の Velero リソースを待機する時間を分単位で指定します。デフォルトは 10m です。
- 7
- 管理要求をサーバーにルーティングする管理エージェント。
- 8
nodeAgentを有効にして File System Backup を実行する場合は、この値をtrueに設定します。- 9
- 組み込み DataMover を使用するには、アップローダーとして
kopiaと入力します。nodeAgentはデーモンセットをデプロイします。これは、nodeAgentPod が各ワーキングノード上で実行されることを意味します。File System Backup を設定するには、spec.defaultVolumesToFsBackup: trueをBackupCR に追加します。 - 10
- Kopia が利用可能なノードを指定します。デフォルトでは、Kopia はすべてのノードで実行されます。
- 11
- バックアッププロバイダーを指定します。
- 12
- バックアッププロバイダーにデフォルトのプラグインを使用する場合は、
Secretの正しいデフォルト名を指定します (例:cloud-credentials-gcp)。カスタム名を指定すると、そのカスタム名がバックアップの場所に使用されます。Secret名を指定しない場合は、デフォルトの名前が使用されます。 - 13
- Backup Storage Location としてバケットを指定します。バケットが Velero バックアップ専用のバケットでない場合は、接頭辞を指定する必要があります。
- 14
- バケットが複数の目的で使用される場合は、Velero バックアップの接頭辞を指定します (例:
velero)。
- Create をクリックします。
検証
次のコマンドを実行して OpenShift API for Data Protection (OADP) リソースを表示し、インストールを検証します。
oc get all -n openshift-adp
$ oc get all -n openshift-adpCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次のコマンドを実行して、
DataProtectionApplication(DPA) が調整されていることを確認します。oc get dpa dpa-sample -n openshift-adp -o jsonpath='{.status}'$ oc get dpa dpa-sample -n openshift-adp -o jsonpath='{.status}'Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
{"conditions":[{"lastTransitionTime":"2023-10-27T01:23:57Z","message":"Reconcile complete","reason":"Complete","status":"True","type":"Reconciled"}]}{"conditions":[{"lastTransitionTime":"2023-10-27T01:23:57Z","message":"Reconcile complete","reason":"Complete","status":"True","type":"Reconciled"}]}Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow -
typeがReconciledに設定されていることを確認します。 次のコマンドを実行して、Backup Storage Location を確認し、
PHASEがAvailableであることを確認します。oc get backupstoragelocations.velero.io -n openshift-adp
$ oc get backupstoragelocations.velero.io -n openshift-adpCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 出力例
NAME PHASE LAST VALIDATED AGE DEFAULT dpa-sample-1 Available 1s 3d16h true
NAME PHASE LAST VALIDATED AGE DEFAULT dpa-sample-1 Available 1s 3d16h trueCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow