10.3. Zero Trust Workload Identity Manager のコンポーネントと機能


10.3.1. Zero Trust Workload Identity Manager のコンポーネント

Zero Trust Workload Identity Manager の初期リリースでは、次のコンポーネントを利用できます。

10.3.1.1. SPIFFE CSI ドライバー

SPIFFE Container Storage Interface (CSI) は、Workload API ソケットを Pod に提供することで、Pod が SPIFFE Verifiable Identity Document (SVID) をセキュアに取得できるようにするプラグインです。SPIFFE CSI ドライバーは、各ノードでドライバーのインスタンスが実行されるように、クラスター上にデーモンセットとしてデプロイされます。このドライバーは、Kubernetes のエフェメラルインラインボリューム機能を使用して、SPIFFE CSI ドライバーによって直接提供されるボリュームを Pod が要求できるようにします。これにより、一時的なストレージを必要とするアプリケーションによるボリュームの使用が簡素化されます。

Pod が起動すると、Kubelet が SPIFFE CSI ドライバーを呼び出して、Pod のコンテナーにボリュームをプロビジョニングしてマウントします。SPIFFE CSI ドライバーは、SPIFFE Workload API を含むディレクトリーを Pod にマウントします。Pod 内のアプリケーションは、Workload API と通信してアプリケーションの SVID を取得します。このドライバーにより、各 SVID が確実に一意になります。

10.3.1.2. SPIRE OpenID Connect ディスカバリープロバイダー

SPIRE OpenID Connect ディスカバリープロバイダーは、Open ID 設定エンドポイントとトークン検証用の JWKS URI を公開することで、SPIRE が発行した JWT-SVID と標準の OpenID Connect (OIDC) ユーザーとの互換性を確保するスタンドアロンコンポーネントです。これは、SPIRE ベースのワークロードのアイデンティティーを、OIDC 準拠のトークン、特に外部 API を必要とするシステムと統合するために不可欠です。SPIRE は主にワークロードのアイデンティティーを発行しますが、SPIRE の設定を通じて、追加のワークロード関連のクレームを JWT-SVID に埋め込むことができます。これにより、このクレームをトークンに含め、OIDC 準拠のクライアントに検証させることが可能になります。

10.3.1.3. SPIRE Controller Manager

SPIRE Controller Manager は、カスタムリソース定義 (CRD) を使用してワークロードの登録を容易にします。ワークロードの登録を容易にするために、SPIRE Controller Manager は Pod と CRD に対してコントローラーを登録します。これらのリソースに変更が検出されると、ワークロード調整プロセスがトリガーされます。このプロセスは、既存の Pod と CRD に基づいて、どの SPIRE エントリーが存在すべきかを決定します。調整プロセスでは、必要に応じて SPIRE サーバー上のエントリーが作成、更新、削除されます。

SPIRE Controller Manager は、SPIRE サーバーと同じ Pod にデプロイされるように設計されています。Manager は、共有ボリューム内のプライベート UNIX ドメインソケットを使用して SPIRE サーバー API と通信します。

10.3.2. Zero Trust Workload Identity Manager の機能

10.3.2.1. SPIRE サーバーおよびエージェントのテレメトリー

SPIRE サーバーおよびエージェントのテレメトリーは、SPIRE デプロイメントの健全性に関する詳細情報を提供します。メトリクスの形式は、Prometheus Operator が指定する形式です。公開されるメトリクスは、サーバーの健全性とライフサイクル、Spire コンポーネントのパフォーマンス、アテステーション、SVID の発行、プラグインの統計情報を理解するのに役立ちます。

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