1.10. 例: IP 管理
次の設定スニペットの例は、さまざまな IP 管理方法を示しています。
これらの例では、ethernet
インターフェイスタイプを使用して、ポリシー設定に関連するコンテキストを表示しつつ、サンプルを単純化します。これらの IP 管理のサンプルは、他のインターフェイスタイプでも使用できます。
1.10.1. 静的 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下のスニペットは、イーサネットインターフェイスで IP アドレスを静的に設定します。
- 1
- この値を、インターフェイスの静的 IP アドレスに置き換えます。
1.10.2. IP アドレスなし リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下のスニペットでは、インターフェイスに IP アドレスがないことを確認できます。
インターフェイスを無効にするために ipv4.enabled
パラメーターと ipv6.enabled
パラメーターの両方を false
に設定する場合は、必ず state
パラメーターを up
に設定してください。この設定で state: down
を設定すると、自動 DHCP 割り当てによりインターフェイスは DHCP IP アドレスを受け取ります。
1.10.3. 動的ホストの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下のスニペットは、動的 IP アドレス、ゲートウェイアドレス、および DNS を使用するイーサネットインターフェイスを設定します。
以下のスニペットは、動的 IP アドレスを使用しますが、動的ゲートウェイアドレスまたは DNS を使用しないイーサネットインターフェイスを設定します。
1.10.4. メディアアクセス制御 (MAC) アドレス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ネットワークインターフェイスの名前を使用する代わりに、MAC アドレスを使用してネットワークインターフェイスを識別することができます。ネットワークインターフェイス名は、オペレーティングシステムの設定の変更など、さまざまな理由で変更される可能性があります。一方で、各ネットワークインターフェイスには、変更されない一意の MAC アドレスがあります。そのため、MAC アドレスを使用すると、特定のネットワークインターフェイスをより永続的に識別すことができます。
identifier
パラメーターでサポートされている値は、デフォルトの name
値と mac-address
値です。name
値は、指定されたインターフェイス名を持つインターフェイスに設定を適用します。
identifier
パラメーターに mac-address
値を使用すると、MAC アドレスがネットワークインターフェイスの識別子であることが指定されます。identifier
の値を mac-address
に設定する場合は、その後に続く mac-address
パラメーターフィールドに特定の MAC アドレスを入力する必要があります。
name
パラメーターの値を指定することもできますが、identifier: mac-address
値を設定すると、ネットワークインターフェイスのプライマリー識別子として MAC アドレスが使用されることになります。間違った MAC アドレスを指定した場合、nmstate
によって無効な引数のエラーが報告されます。
次のスニペットでは、イーサネットデバイスのプライマリー識別子として MAC アドレスを指定します。デバイスの名前は eth1
、MAC アドレスは 8A:8C:92:1A:F6:98
です。
1.10.5. DNS リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
デフォルトでは、nmstate
API は DNS 値をネットワークインターフェイスに保存するのではなく、グローバルに保存します。特定の状況では、DNS 値を保存するようにネットワークインターフェイスを設定する必要があります。
DNS 設定の設定は、/etc/resolv.conf
ファイルの変更に相当します。
ネットワークインターフェイスの DNS 設定を定義するには、最初にネットワークインターフェイスの YAML 設定ファイルで dns-resolver
セクションを指定する必要があります。NNCP 設定をネットワークインターフェイスに適用するには、oc apply -f <nncp_file_name>
コマンドを実行する必要があります。
次の例は、DNS 値をグローバルに保存するデフォルトの状況を示しています。
ネットワークインターフェイスなしで静的 DNS を設定します。ホストノード上の
/etc/resolv.conf
ファイルを更新する場合、NodeNetworkConfigurationPolicy
(NNCP) マニフェストでインターフェイス (IPv4 または IPv6) を指定する必要はありません。DNS 値をグローバルに保存するネットワークインターフェイスの DNS 設定の例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 重要次の例に示すように、NNCP ファイルの
dns-resolver.config
セクションで DNS オプションを指定できます。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ネットワークインターフェイスから DNS オプションを削除する場合は、NNCP に次の設定を適用してから
oc apply -f <nncp_file_name>
コマンドを実行します。... ...
# ... dns-resolver: config: {} interfaces: [] # ...
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
次の例は、DNS 値を格納するためにネットワークインターフェイスを設定する必要がある状況を示しています。
静的 DNS ネームサーバーを動的 DNS ネームサーバーよりも優先する場合は、ネットワークインターフェイス YAML 設定ファイルで、Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP) または IPv6 自動設定 (
autoconf
) メカニズムのいずれかを実行するインターフェイスを定義します。DHCPv4 ネットワークプロトコルから取得した DNS ネームサーバーに
192.0.2.1
を追加する設定の例Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow nmstate
API を使用して DNS 値をグローバルに保存するデフォルトの方法を採用するのではなく、DNS 値を保存するようにネットワークインターフェイスを設定する必要がある場合は、ネットワークインターフェイス YAML ファイルで静的 DNS 値と静的 IP アドレスを設定できます。重要ネットワークインターフェイスレベルで DNS 値を保存すると、インターフェイスを Open vSwitch (OVS) ブリッジ、Linux ブリッジ、ボンディングなどのネットワークコンポーネントに接続した後に、名前解決の問題が発生する可能性があります。
インターフェイスレベルで DNS 値を保存する設定の例
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ネットワークインターフェイスに静的 DNS 検索ドメインおよび静的 DNS ネームサーバーを設定する場合は、ネットワークインターフェイスの YAML 設定ファイルで Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP)または IPv6 Autoconfiguration (
autoconf
)メカニズムのいずれかを実行する静的インターフェイスを定義します。重要次の
dns-resolver
設定をネットワークインターフェイス YAML ファイルに指定すると、再起動時に競合状態が発生し、NodeNetworkConfigurationPolicy
(NNCP)がクラスターで実行される Pod に適用できなくなる可能性があります。- ネットワークインターフェイスの静的 DNS 検索ドメインと動的 DNS ネームサーバーの設定
-
search
パラメーターのドメイン接尾辞を指定し、server
パラメーターの IP アドレスを設定しません。
静的 DNS ネームサーバーと共に
example.com
およびexample.org
静的 DNS 検索ドメインを設定する設定例Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
1.10.6. 静的ルーティング リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下のスニペットは、インターフェイス eth1
に静的ルートおよび静的 IP を設定します。
静的ルートを設定する際に、カスタマイズされた br-ex
ブリッジを手動で設定していない限り、OVN-Kubernetes br-ex
ブリッジをネクストホップインターフェイスとして使用することはできません。
詳細は、インストーラーでプロビジョニングされるクラスターのベアメタルへのデプロイ、または ユーザーがプロビジョニングしたクラスターをベアメタルにインストール ドキュメントの「カスタマイズされた br-ex ブリッジを含むマニフェストオブジェクトの作成」を参照してください。