第62章 Pacemaker クラスターのプロパティー
クラスターのプロパティーは、クラスター操作中に生じる可能性のある各状況でのクラスターの動作を制御します。
62.1. クラスタープロパティーおよびオプションの要約 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の表には、Pacemaker クラスターのプロパティーのデフォルト値や、設定可能な値などをまとめています。
フェンス動作を決定するクラスタープロパティーがあります。これらのプロパティーの詳細は、フェンシングデバイスの一般的なプロパティー の表フェンスの動作を決定するクラスタープロパティーを参照してください。
この表に記載しているプロパティー以外にも、クラスターソフトウェアで公開されるクラスタープロパティーがあります。このようなプロパティーでは、デフォルト値を別の値には変更しないことが推奨されます。
| オプション | デフォルト | 説明 | 
|---|---|---|
|   
									  |   0  |   クラスターを並列に実行できるリソースアクションの数。"正しい値" は、ネットワークおよびクラスターノードの速度と負荷によって異なります。デフォルト値の 0 は、任意のノードで CPU の負荷が高い場合に動的に制限を課すことを意味します。  | 
|   
									  |   -1 (無制限)  |   クラスターが、ノードで並行に実行することが許可されている移行ジョブの数。  | 
|   
									  |   stop  |   クラスターにクォーラムがない場合のアクション。設定できる値は以下のとおりです。 * ignore - 全リソースの管理を続行する * freeze - リソース管理は継続するが、影響を受けるパーティションに含まれないノードのリソースは復帰させない * stop - 影響を受けるクラスターパーティション内の全リソースを停止する * suicide - 影響を受けるクラスターパーティション内の全ノードをフェンスする * demote - クラスターパーティションがクォーラムを失うと、プロモートされたリソースを降格し、その他のリソースを停止する  | 
|   
									  |   true  |   リソースを、デフォルトで任意のノードで実行できるかどうかを示します。  | 
|   
									  |   60s  |   (アクションの実行を除く) ネットワーク上のラウンドトリップ遅延です。"正しい値" は、ネットワークおよびクラスターノードの速度と負荷によって異なります。  | 
|   
									  |   20s  |   起動時に他のノードからの応答を待つ時間。"正しい" 値は、ネットワークの速度と負荷、および使用するスイッチの種類によって異なります。  | 
|   
									  |   true  |   削除されたリソースを停止すべきかどうかを示します。  | 
|   
									  |   true  |   削除されたアクションをキャンセルするかどうかを示します。  | 
|   
									  |   true  |   
									特定のノードでリソースの起動に失敗した場合に、そのノードで開始試行を行わないようにするかを示します。 
									  | 
|   
									  |   -1 (すべて)  |   ERROR となるスケジューラー入力を保存する数。問題を報告する場合に使用されます。  | 
|   
									  |   -1 (すべて)  |   WARNING となるスケジューラー入力を保存する数。問題を報告する場合に使用されます。  | 
|   
									  |   -1 (すべて)  |   "normal" となるスケジューラー入力を保存する数。問題を報告する場合に使用されます。  | 
|   
									  |   Pacemaker が現在実行しているメッセージングスタック。情報提供および診断目的に使用されます。ユーザーは設定できません。  | |
|   
									  |   クラスターの DC (Designated Controller) で Pacemaker のバージョン。診断目的に使用され、ユーザーは設定できません。  | |
|   
									  |   15 分  |   
									Pacemaker は基本的にイベント駆動型で、失敗によるタイムアウトやほとんどの時間ベースのルールについてクラスターを再確認するタイミングを予め把握します。Pacemaker は、このプロパティーで指定された非アクティブ期間の後にもクラスターを再確認します。このクラスターの再確認には 2 つの目的があります。  | 
|   
									  |   false  |   メンテナンスモードでは、クラスターが "干渉されない" モードになり、指示されない限り、サービスを起動したり、停止したりしません。メンテナンスモードが完了すると、クラスターは、サービスの現在の状態のサニティーチェックを実行してから、これを必要とするサービスを停止するか、開始します。  | 
|   
									  |   20min  |   正常にシャットダウンして終了を試みるのをやめる時間。高度な使用のみ。  | 
|   
									  |   false  |   クラスターがすべてのリソースを停止します。  | 
|   
									  |   false  |   
									クラスターが、  | 
|   
									  |   default  |   クラスターノードでリソースの配置を決定する際に、クラスターが使用率属性を考慮にいれるかどうかと、どのように考慮するかを示します。  | 
|   
									  |   none  |   ヘルスリソースエージェントと組み合わせて使用し、Pacemaker がノードヘルスの変化にどのように応答するかを制御します。設定できる値は以下のとおりです。 
									*  
									*  
									*  
									*   |