第63章 仮想ドメインをリソースとして設定
pcs resource create
コマンドを使用して、VirtualDomain
をリソースタイプとして指定すると、libvirt
仮想化フレームワークが管理する仮想ドメインを、クラスターリソースとして設定できます。
仮想ドメインをリソースとして設定する場合は、以下の点を考慮してください。
- 仮想ドメインは、クラスターリソースとして設定する前に停止する必要があります。
- 仮想ドメインをクラスターリソースにすると、クラスターツールを使用しない限り、起動、停止、または移行を行うことができません。
- クラスターリソースとして設定した仮想ドメインを、ホストの起動時に起動するように設定することはできません。
- 仮想ドメインの実行を許可するすべてのノードは、その仮想ドメインに必要な設定ファイルおよびストレージデバイスにアクセスできるようにする必要があります。
クラスターが仮想ドメイン内のサービスを管理できるようにする場合は、仮想ドメインをゲストノードとして設定できます。
63.1. 仮想ドメインリソースのオプション
以下の表は、VirtualDomain
リソースに設定できるリソースオプションを説明します。
フィールド | デフォルト | 説明 |
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(必須) この仮想ドメインの | |
| システムに依存 |
接続先のハイパーバイザーの URI。 |
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停止時にドメインを常に強制的にシャットダウン ("破棄") します。デフォルト動作では、正常なシャットダウンの試行に失敗した後でのみ、強制シャットダウンを実行します。仮想ドメイン (または仮想化バックエンド) が正常なシャットダウンに対応していない場合に限り、これを |
| システムに依存 |
移行中にリモートハイパーバイザーに接続するのに使用されるトランスポート。このパラメーターを省略すると、リソースは |
| 専用の移行ネットワークを使用します。移行 URI は、このパラメーターの値をノード名の末尾に追加することで構成されます。ノード名が完全修飾ドメイン名 (FQDN) の場合は、FQDN の最初のピリオド (.) の直前に接尾辞を挿入します。この構成されたホスト名がローカルで解決可能であり、関連する IP アドレスが優先ネットワークを介して到達可能であることを確認してください。 | |
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仮想ドメイン内でサービスの監視を追加で実行する場合は、監視するスクリプトのリストとともに、このパラメーターを追加します。備考:監視スクリプトを使用する場合、 | |
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true に設定すると、監視の実行時に、エージェントが |
| ランダムハイポート |
このポートは、 |
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仮想マシンイメージが保存されるスナップショットディレクトリーへのパス。このパラメーターが設定されていると、仮想マシンの RAM 状態は、停止時にスナップショットディレクトリーのファイルに保存されます。起動時にドメインのステータスファイルが存在すると、ドメインは、最後に停止する直前の状態に復元されます。このオプションは、 |
VirtualDomain
リソースオプションに加えて、allow-migrate
メタデータオプションを設定して、リソースの別のノードへのライブ移行を許可できます。このオプションを true
に設定すると、状態を失うことなくリソースを移行できます。このオプションがデフォルトの状態である false
に設定されていると、仮想ドメインは、ノード間で移行される際に、最初のノードでシャットダウンしてから、2 番目のノードで再起動します。