検索

第41章 ランタイム時のカーネルパラメーターの設定

download PDF

システム管理者は、ランタイム時に Red Hat Enterprise Linux カーネルの動作を多数変更できます。sysctl コマンドを使用し、/etc/sysctl.d/ および /proc/sys/ ディレクトリー内の設定ファイルを変更して、実行時にカーネルパラメーターを設定します。

41.1. カーネルパラメーターとは

カーネルパラメーターは、システムの実行中に調整できる調整可能な値です。変更を有効にする場合でも、カーネルの再起動や再コンパイルは不要です。

以下を使用してカーネルパラメーターに対応できます。

  • sysctl コマンド
  • /proc/sys/ ディレクトリーにマウントされている仮想ファイルシステム
  • /etc/sysctl.d/ ディレクトリー内の設定ファイル

調整可能パラメーターは、カーネルサブシステムでクラスに分割されます。Red Hat Enterprise Linux には、以下の調整可能のクラスがあります。

表41.1 sysctl クラスの表
調整パラメーターのクラスサブシステム

abi

実行ドメインおよびパーソナリティー

crypto

暗号化インターフェイス

debug

カーネルのデバッグインターフェイス

dev

デバイス固有の情報

fs

グローバルおよび固有の調整可能なファイルシステム

kernel

グローバルなカーネルの設定項目

net

ネットワークの設定項目

sunrpc

Sun Remote Procedure Call (NFS)

user

ユーザー名前空間の制限

vm

メモリー、バッファー、およびキャッシュのチューニングと管理

重要

プロダクションシステムでカーネルパラメーターを設定するには、慎重なプランニングが必要です。プランニングが欠如した変更では、カーネルが不安定になり、システムの再起動が必要とることがあります。カーネル値を変更する前に、有効なオプションを使用していることを確認してください。

関連情報

  • sysctl(8) および sysctl.d(5) の man ページ
Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.