C.3. システム設定用キックスタートコマンド
このリストのキックスタートコマンドは、ユーザー、リポジトリー、サーバーなど、システムの詳細を設定します。
C.3.1. auth または authconfig (非推奨) リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
								非推奨になったキックスタートコマンドの auth または authconfig を使用する代わりに authselect コマンドを使用します。auth および authconfig は、限定された後方互換性にのみ利用できます。
							
							キックスタートコマンドの auth または authconfig は任意です。authconfig ツールを使用してシステムの認証オプションを設定します。インストール完了後もコマンドラインで実行できます。このコマンドは 1 回だけ使用してください。
						
構文
authconfig [OPTIONS]
authconfig [OPTIONS]
注記
- 
									キックスタートコマンドの 
authまたはauthconfigコマンドは、以前はauthconfigツールと呼ばれていました。このツールは、Red Hat Enterprise Linux 8 では非推奨になりました。このキックスタートコマンドは、authselect-compatツールを使用して、新しいauthselectツールを呼び出せるようになりました。互換性層の説明と、その既知の問題は、authselect-migration(7) の man ページを参照してください。インストールプログラムが自動的に非推奨のコマンドの使用を検出し、互換性層を提供するために、システムにauthselect-compatパッケージをインストールします。 - デフォルトでは、パスワードがシャドウ化されています。
 - 
									安全対策上、
SSLプロトコルで OpenLDAP を使用する場合はサーバー設定内のSSLv2およびSSLv3のプロトコルを必ず無効にしてください。POODLE SSL 脆弱性 (CVE-2014-3566) の影響を受けないようにするためです。詳細は、Red Hat ナレッジベースソリューション Resolution for POODLE SSLv3.0 vulnerability を参照してください。 
C.3.2. authselect リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの authselect は任意です。authselect コマンドを使用してシステムの認証オプションを設定します。インストール完了後もコマンドラインで実行できます。このコマンドは 1 回だけ使用してください。
						
構文
authselect [OPTIONS]
authselect [OPTIONS]
注記
- 
									このコマンドは、すべてのオプションを 
authselectコマンドに渡します。詳細は、authselect(8) の man ページ、およびauthselect --helpコマンドを参照してください。 - 
									このコマンドは、Red Hat Enterprise Linux 8 で非推奨になった 
authまたはauthconfigコマンドを、authconfigツールに置き換えます。 - デフォルトでは、パスワードがシャドウ化されています。
 - 
									安全対策上、
SSLプロトコルで OpenLDAP を使用する場合はサーバー設定内のSSLv2およびSSLv3のプロトコルを必ず無効にしてください。POODLE SSL 脆弱性 (CVE-2014-3566) の影響を受けないようにするためです。詳細は、Red Hat ナレッジベースソリューション Resolution for POODLE SSLv3.0 vulnerability を参照してください。 
C.3.3. ファイアウォール (firewall) リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの firewall は任意です。インストール済みシステムにファイアウォール設定を指定します。
						
構文
firewall --enabled|--disabled [incoming] [OPTIONS]
firewall --enabled|--disabled [incoming] [OPTIONS]
必須オプション
- 
									
--enabledまたは--enable- DNS 応答や DHCP 要求など、発信要求に対する応答ではない着信接続を拒否します。このマシンで実行中のサービスへのアクセスが必要な場合は、特定サービスに対してファイアウォールの通過許可を選択できます。 - 
									
--disabledまたは--disable- iptable ルールを一切設定しません。 
任意のオプション
- 
									
--trust-em1などのデバイスを指定することで、ファイアウォールを通過するこのデバイスへの着信トラフィックおよびこのデバイスからの発信トラフィックをすべて許可します。複数のデバイスをリスト表示するには、--trust em1 --trust em2などのオプションをさらに使用します。--trust em1, em2などのようなコンマ区切りは使用しないでください。 - 
									
--remove-service- サービスがファイアウォールを通過するのを許可しません。 incoming - 指定したサービスがファイアウォールを通過できるように、以下のいずれかに置き換えます (複数のサービスを指定できます)。
- 
											
--ssh - 
											
--smtp - 
											
--http - 
											
--ftp 
- 
											
 - 
									
--port=- port:protocol の形式で指定したポートのファイアウォール通過を許可できます。たとえば、IMAP アクセスがファイアウォールを通過できるようにする場合は、imap:tcpと指定します。ポート番号を明示的に指定することもできます。ポート 1234 の UDP パケットを許可する場合は1234:udpと指定します。複数のポートを指定する場合は、コンマで区切って指定します。 --service=- このオプションは、サービスがファイアウォールを通過できるように高レベルの方法を提供します。サービスの中には複数のポートを開く必要があったり (cups、avahiなど)、サービスが正常に動作するよう特殊な設定を必要とするものがあります。このような場合は、--portオプションでポート単位での指定を行ったり、--service=を使用して必要なポートをすべて一度に開くことが可能です。firewalld パッケージ内の
firewall-offline-cmdプログラムで認識できるオプションは、すべて使用できます。firewalldサービスを実行している場合は、firewall-cmd --get-servicesを実行すると、認識できるサービス名のリストが表示されます。- 
									
--use-system-defaults- ファイアウォールを設定しません。このオプションにより、anaconda では何も実行せず、システムが、パッケージまたは ostree で提供されるデフォルトに依存するようになります。このオプションを他のオプションと共に使用すると、他のすべてのオプションは無視されます。 
C.3.4. group リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの group は任意です。システムに新しいユーザーグループを作成します。
						
group --name=name [--gid=gid]
group --name=name [--gid=gid]
必須オプション
- 
									
--name=- グループ名を指定します。 
任意のオプション
- 
									
--gid=- グループの GID です。指定しないとシステムの GID 以外で次に使用可能な GID がデフォルト設定されます。 
注記
- 指定された名前や GID を持つグループが存在すると、このコマンドは失敗します。
 - 
									
userコマンドは、新たに作成したユーザーに新しいグループを作成するのに使用できます。 
C.3.5. keyboard (必須) リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンド keyboard が必要です。これは、システムに利用可能なキーボードレイアウトを 1 つまたは複数設定します。このコマンドは 1 回だけ使用してください。
						
構文
keyboard --vckeymap|--xlayouts OPTIONS
keyboard --vckeymap|--xlayouts OPTIONS
オプション
- 
									
--vckeymap=- 使用するVConsoleキーマップを指定します。/usr/lib/kbd/keymaps/xkb/ディレクトリーの各ファイル名から.map.gz拡張子を外したものが、有効なキーマップ名になります。 --xlayouts=- 使用する X のレイアウトを、空白なしのコンマで区切ったリストで指定します。setxkbmap(1)と同じ形式 (layout形式 (czなど)、またはlayout (variant)形式 (cz (qwerty)など)) の値をとります。使用できるレイアウトは、
Layoutsのxkeyboard-config(7)man ページをご覧ください。--switch=- レイアウト切り替えのオプションリストを指定します (複数のキーボードレイアウト切り替え用のショートカット)。複数のオプションは、空白なしのコンマで区切ってください。setxkbmap(1)と同じ形式の値を受け取ります。使用できる切り替えオプションは、
xkeyboard-config(7)の man ページのOptionsをご覧ください。
注記
- 
									
--vckeymap=オプションまたは--xlayouts=オプションのいずれかを使用する必要があります。 
例
								以下の例では、--xlayouts= オプションを使用して 2 種類のキーボードレイアウト (English (US) と Czech (qwerty)) を設定し、切り替えオプションは、Alt+Shift を使用するように指定しています。
							
keyboard --xlayouts=us,'cz (qwerty)' --switch=grp:alt_shift_toggle
keyboard --xlayouts=us,'cz (qwerty)' --switch=grp:alt_shift_toggle
C.3.6. lang (必須) リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの lang が必要です。これは、インストール時に使用する言語と、インストール済みシステムで使用するデフォルト言語を設定します。このコマンドは 1 回だけ使用してください。
						
構文
lang language [--addsupport=language,...]
lang language [--addsupport=language,...]
必須オプション
- 
									
language- この言語のサポートをインストールし、システムのデフォルトとして設定します。 
任意のオプション
--addsupport=- 追加言語のサポートを指定します。空白を入れずコンマで区切った形式を受け取ります。以下に例を示します。lang en_US --addsupport=cs_CZ,de_DE,en_UK
lang en_US --addsupport=cs_CZ,de_DE,en_UKCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 
注記
- 
									
locale -a | grep _コマンドまたはlocalectl list-locales | grep _コマンドは、ロケールのリストを返します。 - 
									テキストモードのインストールでは、特定の言語には対応していません (中国語、日本語、韓国語、インド系言語など)。
langコマンドでこの言語を指定しても、インストールプロセスは英語で続行します。ただし、インストール後のシステムでは選択した言語がデフォルトの言語として使用されます。 
例
言語を英語に設定するには、キックスタートファイルに次の行が含まれている必要があります。
lang en_US
lang en_US
C.3.7. module リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの module は任意です。このコマンドを使用すると、キックスタートスクリプトでパッケージのモジュールストリームが有効になります。
						
構文
module --name=NAME [--stream=STREAM]
module --name=NAME [--stream=STREAM]
必須オプション
--name=- 有効にするモジュールの名前を指定します。NAME を、実際の名前に置き換えます。
 
任意のオプション
--stream=有効にするモジュールストリームの名前を指定します。STREAM を、実際の名前に置き換えます。
デフォルトストリームが定義されているモジュールには、このオプションを指定する必要はありません。デフォルトストリームのないモジュールの場合、このオプションは必須であり省略するとエラーになります。異なるストリームでモジュールを複数回有効にすることはできません。
注記
- 
									このコマンドと 
%packagesセクションを組み合わせて使用すると、モジュールとストリームを明示的に指定せずに、有効なモジュールとストリームの組み合わせで提供されるパッケージをインストールできます。モジュールは、パッケージをインストールする前に有効にする必要があります。moduleコマンドでモジュールを有効にしたら、%packagesセクションにパッケージのリストを追加することで、このモジュールで有効にしたパッケージをインストールできます。 - 
									1 つの 
moduleコマンドで、1 つのモジュールとストリームの組み合わせのみを有効にできます。複数のモジュールを有効にするには、複数のmoduleコマンドを使用します。異なるストリームでモジュールを複数回有効にすることはできません。 - 
									Red Hat Enterprise Linux 8 では、モジュールは AppStream リポジトリーにのみ存在します。利用可能なモジュールのリストを表示するには、インストールされている Red Hat Enterprise Linux 8 システムで 
yum module listコマンドを実行します。 
C.3.8. repo リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの repo は任意です。パッケージインストール用のソースとして使用可能な追加の yum リポジトリーを設定します。複数の repo 行を追加できます。
						
構文
repo --name=repoid [--baseurl=url|--mirrorlist=url|--metalink=url] [OPTIONS]
repo --name=repoid [--baseurl=url|--mirrorlist=url|--metalink=url] [OPTIONS]
必須オプション
- 
									
--name=- リポジトリー ID を入力します。このオプションは必須です。以前に追加したリポジトリーと名前が競合する場合は無視されます。インストールプログラムでは事前設定したリポジトリーのリストが使用されるため、このリストにあるリポジトリーと同じ名前のものは追加できません。 
URL オプション
								これらのオプションは相互排他的で、オプションです。ここでは、yum のリポジトリーの設定ファイル内で使用できる変数はサポートされません。文字列 $releasever および $basearch を使用できます。これは、URL の該当する値に置き換えられます。
							
- 
									
--baseurl=- リポジトリーの URL を入力します。 - 
									
--mirrorlist=- リポジトリーのミラーのリストを指す URL を入力します。 - 
									
--metalink=- リポジトリーのメタリンクを持つ URL です。 
任意のオプション
- 
									
--install- 指定したリポジトリーの設定を、インストールしたシステムの/etc/yum.repos.d/ディレクトリーに保存します。このオプションを使用しない場合は、キックスタートファイルで設定したリポジトリーの使用はインストール中に限られ、インストール後のシステムでは使用できません。 - 
									
--cost=- このリポジトリーに割り当てるコストを整数で入力します。複数のリポジトリーで同じパッケージを提供している場合に、リポジトリーの使用優先順位がこの数値で決まります。コストの低いリポジトリーは、コストの高いリポジトリーよりも優先されます。 - 
									
--excludepkgs=- このリポジトリーからは読み出してはならないパッケージ名のリストをコンマ区切りで指定します。複数のリポジトリーで同じパッケージが提供されていて、特定のリポジトリーから読み出す場合に便利なオプションです。(publicanといった) 完全なパッケージ名と (gnome-*といった) グロブの両方が使えます。 - 
									
--includepkgs=- このリポジトリーから取得できるパッケージ名およびグロブのリストをコンマ区切りで指定します。リポジトリーが提供するその他のパッケージは無視されます。これは、リポジトリーが提供する他のパッケージをすべて除外しながら、リポジトリーから 1 つのパッケージまたはパッケージセットをインストールする場合に便利です。 - 
									
--proxy=[protocol://][username[:password]@]host[:port]- このリポジトリーにだけ使用する HTTP/HTTPS/FTP プロキシーを指定します。この設定は他のリポジトリーには影響しません。また、HTTP インストールではinstall.imgの読み込みにも影響はありません。 - 
									
--noverifyssl-HTTPSサーバーへの接続の際に、SSL 確認を無効にします。 
備考
- インストールに使用するリポジトリーは安定した状態を維持してください。インストールが終了する前にリポジトリーに変更が加えられると、インストールが失敗する可能があります。
 
C.3.9. rootpw (必須) リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの rootpw が必要です。システムの root パスワードを password 引数に設定します。このコマンドは 1 回だけ使用してください。
						
構文
rootpw [--iscrypted|--plaintext] [--lock] password
rootpw [--iscrypted|--plaintext] [--lock] password
必須オプション
- 
									password - パスワード指定。プレーンテキストまたは暗号化された文字列。以下の 
--iscryptedおよび--plaintextを参照してください。 
オプション
--iscrypted- このオプションを追加すると、パスワード引数はすでに暗号化済みと仮定されます。--plaintextと相互排他的になります。暗号化したパスワードを作成する場合は python を使用します。python -c 'import crypt,getpass;pw=getpass.getpass();print(crypt.crypt(pw) if (pw==getpass.getpass("Confirm: ")) else exit())'$ python -c 'import crypt,getpass;pw=getpass.getpass();print(crypt.crypt(pw) if (pw==getpass.getpass("Confirm: ")) else exit())'Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 上記の例では、ランダムの salt を使用して、パスワードの sha512 暗号と互換性があるハッシュが生成されます。
- 
									
--plaintext- このオプションを使用すると、パスワードの引数はプレーンテキストであると仮定されます。--iscryptedと相互排他的になります。 - 
									
--lock- このオプションを指定すると、root アカウントはデフォルトでロックされます。つまり、root ユーザーはコンソールからログインできなくなります。また、グラフィカルおよびテキストベースの手動インストールで、Root Password ウィンドウが無効になります。 
C.3.10. selinux リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの selinux は任意です。インストール済みシステムの SELinux の状態を設定します。デフォルトの SELinux ポリシーは enforcing です。このコマンドは 1 回だけ使用してください。
						
構文
selinux [--disabled|--enforcing|--permissive]
selinux [--disabled|--enforcing|--permissive]
オプション
--enforcing- 
										SELinux をデフォルトの対象ポリシーである 
enforcingで有効にします。 --permissive- SELinux のポリシーに基づく警告を出力します。ただし、実際にはポリシーは実施されません。
 --disabled- システムで SELinux を完全に無効にします。
 
C.3.11. services リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの services は任意です。デフォルトの systemd ターゲット下で実行するデフォルトのサービスセットを変更します。無効にするサービスのリストは、有効にするサービスのリストの前に処理されます。したがって、サービスが両方のリストに記載されていると、そのサービスは有効になります。
						
構文
services [--disabled=list] [--enabled=list]
services [--disabled=list] [--enabled=list]
オプション
- 
									
--disabled=- 無効にするサービスをコンマ区切りで指定します。 - 
									
--enabled=- 有効にするサービスをコンマ区切りで指定します。 
注記
- 
									
services要素を使用してsystemdサービスを有効にする場合は、指定されたサービスファイルを含むパッケージを%packagesセクションに含めるようにしてください。 複数のサービスは、スペースを入れずにコンマで区切って含める必要があります。たとえば、4 つのサービスを無効にするには、次のように実行します。
services --disabled=auditd,cups,smartd,nfslock
services --disabled=auditd,cups,smartd,nfslockCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow スペースを含めると、最初のスペースまでのサービスだけが有効化または無効化されます。以下に例を示します。
services --disabled=auditd, cups, smartd, nfslock
services --disabled=auditd, cups, smartd, nfslockCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow この場合は、
auditdサービスしか無効になりません。4 つのサービスをすべて無効にするには、エントリーから空白を取り除きます。
C.3.12. skipx リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの skipx は任意です。存在する場合は、インストール済みシステムで X が設定されていません。
						
							パッケージ選択のオプションでディスプレイマネージャーをインストールすると、このパッケージにより X の設定が作成されるため、インストールが完了したシステムは graphical.target にデフォルト設定されることになります。これにより、skipx オプションが無効になります。このコマンドは 1 回だけ使用してください。
						
構文
skipx
skipx
注記
- このコマンドにはオプションはありません。
 
C.3.13. sshkey リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの sshkey は任意です。インストール済みシステムで、指定したユーザーの authorized_keys ファイルに SSH キーを追加します。
						
構文
sshkey --username=user "ssh_key"
sshkey --username=user "ssh_key"
必須オプション
- 
									
--username=- 鍵をインストールするユーザー。 - ssh_key - 完全な SSH 鍵のフィンガープリント。引用符でラップする必要があります。
 
C.3.14. syspurpose リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの syspurpose は任意です。インストール後にシステムがどのように使用されるかを説明するシステムの目的を設定します。この情報により、適切なサブスクリプションエンタイトルメントがシステムに適用されます。このコマンドは 1 回だけ使用してください。
						
								Red Hat Enterprise Linux 8.6 以降では、1 つの subscription-manager syspurpose モジュールで role、service-level、usage、および addons サブコマンドを利用可能にすることで、1 つのモジュールでシステムの目的の属性を管理および表示できます。以前は、システム管理者は 4 つのスタンドアロンの syspurpose コマンドのいずれかを使用して各属性を管理していました。このスタンドアロンの syspurpose コマンドは RHEL 8.6 以降非推奨となり、RHEL 9 では削除される予定です。Red Hat は、現在のリリースのライフサイクル中にバグ修正とこの機能に対するバグ修正やサポートを提供しますが、この機能は機能強化の対象外となります。RHEL 9 以降、単一の subscription-manager syspurpose コマンドとその関連のサブコマンドは、システムの目的を使用する唯一の方法です。
							
構文
syspurpose [OPTIONS]
syspurpose [OPTIONS]
オプション
--role=- 希望するシステムロールを設定します。利用できる値は次のとおりです。- Red Hat Enterprise Linux Server
 - Red Hat Enterprise Linux Workstation
 - Red Hat Enterprise Linux Compute Node
 
--sla=- サービスレベルアグリーメントを設定します。利用できる値は次のとおりです。- Premium
 - Standard
 - Self-Support
 
--usage=- システムの使用方法。利用できる値は次のとおりです。- Production
 - Disaster Recovery
 - Development/Test
 
- 
									
--addon=- のレイヤード製品または機能を指定します。このオプションは複数回使用できます。 
注記
スペースで値を入力し、二重引用符で囲みます。
syspurpose --role="Red Hat Enterprise Linux Server"
syspurpose --role="Red Hat Enterprise Linux Server"Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 
									システムの目的を設定することが強く推奨されますが、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムでは任意の機能です。インストールが完了してからシステムの目的を有効にする場合は、コマンドラインツールの 
syspurposeを使用できます。 
								Red Hat Enterprise Linux 8.6 以降では、1 つの subscription-manager syspurpose モジュールで role、service-level、usage、および addons サブコマンドを利用可能にすることで、1 つのモジュールでシステムの目的の属性を管理および表示できます。以前は、システム管理者は 4 つのスタンドアロンの syspurpose コマンドのいずれかを使用して各属性を管理していました。このスタンドアロンの syspurpose コマンドは RHEL 8.6 以降非推奨となり、RHEL 9 では削除される予定です。Red Hat は、現在のリリースのライフサイクル中にバグ修正とこの機能に対するバグ修正やサポートを提供しますが、この機能は機能強化の対象外となります。RHEL 9 以降、単一の subscription-manager syspurpose コマンドとその関連のサブコマンドは、システムの目的を使用する唯一の方法です。
							
C.3.15. timezone (必須) リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンド timezone が必要です。システムのタイムゾーンを設定します。このコマンドは 1 回だけ使用してください。
						
構文
timezone timezone [OPTIONS]
timezone timezone [OPTIONS]
必須オプション
- timezone - システムに設定するタイムゾーン
 
任意のオプション
- 
									
--utc- これを指定すると、ハードウェアクロックが UTC (グリニッジ標準) 時間に設定されているとシステムは見なします。 - 
									
--nontp- NTP サービスの自動起動を無効にします。 - 
									
--ntpservers=- 使用する NTP サーバーを空白を入れないコンマ区切りのリストで指定します。 
注記
								Red Hat Enterprise Linux 8 では、タイムゾーン名は pytz パッケージにより提供される pytz.all_timezones のリストを使用して検証されます。以前のリリースでは、名前は現在使用されているリストのサブセットである pytz.common_timezones に対して検証されていました。グラフィックおよびテキストモードのインターフェイスには、引き続きより制限の多い pytz.common_timezones のリストが使用される点に注意してください。別のタイムゾーン定義を使用するには、キックスタートファイルを使用する必要があります。
							
C.3.16. user リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの user は任意です。システムに新しいユーザーを作成します。
						
構文
user --name=username [OPTIONS]
user --name=username [OPTIONS]
必須オプション
- 
									
--name=- ユーザー名を入力します。このオプションは必須です。 
任意のオプション
- 
									
--gecos=- ユーザーの GECOS 情報を指定します。これは、コンマ区切りのさまざまなシステム固有フィールドの文字列です。ユーザーのフルネームやオフィス番号などを指定するのに使用されます。詳細は、passwd(5)の man ページを参照してください。 - 
									
--groups=- デフォルトグループの他にもユーザーが所属すべきグループ名のコンマ区切りのリストです。このグループは、ユーザーアカウントの作成前に存在する必要があります。詳細は、groupコマンドを参照してください。 - 
									
--homedir=- ユーザーのホームディレクトリーです。これが設定されない場合は、/home/usernameがデフォルトになります。 - 
									
--lock- このオプションを指定すると、このアカウントはデフォルトでロックされます。つまり、ユーザーはコンソールからログインできなくなります。また、グラフィカルおよびテキストベースの手動インストールで、ユーザーの作成 ウィンドウが無効になります。 - 
									
--password=- 新規のユーザーパスワードです。指定しないと、そのアカウントはデフォルトでロックされます。 --iscrypted- このオプションを追加すると、パスワード引数はすでに暗号化済みと仮定されます。--plaintextと相互排他的になります。暗号化したパスワードを作成する場合は python を使用します。python -c 'import crypt,getpass;pw=getpass.getpass();print(crypt.crypt(pw) if (pw==getpass.getpass("Confirm: ")) else exit())'$ python -c 'import crypt,getpass;pw=getpass.getpass();print(crypt.crypt(pw) if (pw==getpass.getpass("Confirm: ")) else exit())'Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 上記の例では、ランダムの salt を使用して、パスワードの sha512 暗号と互換性があるハッシュが生成されます。
- 
									
--plaintext- このオプションを使用すると、パスワードの引数はプレーンテキストであると仮定されます。--iscryptedと相互排他的になります。 - 
									
--shell=- ユーザーのログインシェルです。指定しないと、システムのデフォルトが使用されます。 - 
									
--uid=- ユーザーの UID (User ID) です。指定しないと、次に利用可能なシステム以外の UID をデフォルトにします。 - 
									
--gid=- ユーザーのグループで使用される GID (Group ID) です。指定しないと、次に利用可能なシステム以外のグループ ID をデフォルトにします。 
注記
--uidと--gidのオプションを使用して、通常のユーザーとそのデフォルトグループに1000ではなく5000から始まる範囲の ID を設定することを検討してください。これは、システムユーザーおよびグループに予約してある0-999の範囲が今後広がり、通常のユーザーの ID と重複する可能性があるためです。選択した UID および GID の範囲がユーザーの作成時に自動的に適用されるように、インストール後に UID および GID の下限を変更する場合は、基本的なシステム設定 の umask を使用した、新規ファイルのデフォルト権限の設定 セクションを参照してください。
ファイルおよびディレクトリーはさまざまなパーミッションで作成され、パーミッションは、ファイルまたはディレクトリーを作成するアプリケーションによる影響を受けます。たとえば、
mkdirコマンドは、すべてのパーミッションを有効にしてディレクトリーを作成します。ただし、user file-creation mask設定で指定されたように、アプリケーションは、新規に作成したファイルに特定パーミッションを付与しません。user file-creation maskは、umaskコマンドで管理できます。新規ユーザー向けのuser file-creation maskのデフォルト設定は、インストールシステム上の/etc/login.defs設定ファイルのUMASK変数で定義されます。これを設定しない場合は、デフォルト値022を使用します。デフォルト値を使用し、アプリケーションがファイルを作成した場合は、ファイルの所有者以外のユーザーに書き込みパーミッションが付与されません。ただし、これは他の設定やスクリプトで無効にできます。詳細は、基本的なシステム設定 の umask を使用した、新規ファイルのデフォルト権限の設定 セクションを参照してください。
C.3.17. xconfig リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
							キックスタートコマンドの xconfig は任意です。X Window System を設定します。このコマンドは 1 回だけ使用してください。
						
構文
xconfig [--startxonboot]
xconfig [--startxonboot]
オプション
- 
									
--startxonboot- インストール済みシステムでグラフィカルログインを使用します。 
注記
- 
									Red Hat Enterprise Linux 8 には KDE デスクトップ環境が含まれていないため、アップストリームに記載されている 
--defaultdesktop=を使用しないでください。