32.6. kdump 設定のテスト


kdump を設定したら、システムクラッシュを手動でテストして、定義した kdump ターゲットに vmcore ファイルが生成されていることを確認する必要があります。vmcore ファイルは、新しく起動したカーネルのコンテキストからキャプチャーされるため、カーネルクラッシュのデバッグに役立つ重要な情報を含みます。

警告

アクティブな実稼働システムでは kdump をテストしないでください。kdump をテストするコマンドにより、カーネルがクラッシュし、データが失われます。システムアーキテクチャーに応じて、十分なメンテナンス時間を必ず確保してください。kdump のテストでは時間のかかる再起動が数回必要になる場合があります。

kdump のテスト中に vmcore ファイルが生成されない場合は、kdump のテストを成功させるために、再度テストを実行する前に問題を特定して修正してください。

手動でシステムを変更した場合は、システム変更の最後に kdump 設定をテストする必要があります。たとえば、次のいずれかの変更を行った場合は、kdump のパフォーマンスが最適になるように、kdump の設定をテストしてください。

  • パッケージのアップグレード。
  • ハードウェアレベルの変更 (ストレージやネットワークの変更など)。
  • ファームウェアのアップグレード。
  • サードパーティーのモジュールを含む新規のインストールおよびアプリケーションのアップグレード。
  • ホットプラグメカニズムを使用した、このメカニズムをサポートするハードウェアへのメモリーの追加。
  • /etc/kdump.conf ファイルまたは /etc/sysconfig/kdump ファイルに対する変更。

前提条件

  • システムの root 権限がある。
  • 重要なデータがすべて保存されている。kdump をテストするコマンドにより、カーネルがクラッシュし、データが失われます。
  • システムアーキテクチャーに応じて、十分なマシンメンテナンス時間が確保されている。

手順

  1. kdump サービスを有効にします。

    # kdumpctl restart
  2. kdumpctl を使用して kdump サービスのステータスを確認します。

    # kdumpctl status
      kdump:Kdump is operational

    必要に応じて systemctl コマンドを使用すると、出力が systemd ジャーナルに印刷されます。

  3. カーネルクラッシュを開始して、kdump の設定をテストします。sysrq-trigger キーの組み合わせによりカーネルがクラッシュし、必要に応じてシステムが再起動します。

    # echo c > /proc/sysrq-trigger

    カーネルの再起動時に、/etc/kdump.conf ファイルで指定した場所に address-YYYY-MM-DD-HH:MM:SS/vmcore ファイルが作成されます。デフォルトは /var/crash/ です。

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