9.4. RHEL Image Builder Web コンソールインターフェイスを使用したシステムイメージの作成
RHEL Image Builder は、カスタムのシステムイメージを作成するツールです。RHEL Image Builder を制御してカスタムシステムイメージを作成する場合は、Web コンソールインターフェイスを使用できます。
9.4.1. RHEL Web コンソールでの RHEL Image Builder ダッシュボードへのアクセス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
RHEL Web コンソール用の cockpit-composer プラグインを使用すると、グラフィカルインターフェイスを使用して Image Builder のブループリントと設定を管理できます。
前提条件
- システムへの root アクセス権限がある。
- RHEL Image Builder がインストールされている。
-
cockpit-composerパッケージがインストールされている。
手順
-
ホスト上で、Web ブラウザーで
https://<_localhost_>:9090/を開きます。 - root ユーザーとして Web コンソールにログインします。
RHEL Image Builder のコントロールを表示するには、ウィンドウの左上隅にある ボタンをクリックします。
RHEL Image Builder ダッシュボードが開き、既存のブループリントがあればそれがリストされます。
9.4.2. Web コンソールインターフェイスでのブループリントの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
カスタマイズした RHEL システムイメージをビルドするには、ブループリントを作成する必要があります。利用可能なカスタマイズはすべて任意です。次の方法を使用して、カスタマイズしたブループリントを作成できます。
- CLI を使用する。サポートされているイメージのカスタマイズ を参照してください。
- Web コンソールを使用する。次の手順に従ってください。
これらのブループリントのカスタマイズは、Red Hat Enterprise Linux 9.2 以降のバージョンおよび Red Hat Enterprise Linux 8.8 以降のバージョンで利用できます。
前提条件
- ブラウザーの Web コンソールから RHEL Image Builder アプリケーションを開いている。RHEL Web コンソールでの RHEL Image Builder GUI へのアクセス を参照してください。
手順
右上隅にある をクリックします。
ブループリントの名前と説明のフィールドを含むダイアログウィザードが開きます。
Detailsページで以下を行います。- ブループリントの名前と、必要に応じてその説明を入力します。
- をクリックします。
オプション:
Packagesページで以下を行います。-
Available packagesの検索で、パッケージ名を入力します。 - ボタンをクリックして Chosen packages フィールドに移動します。
- 前の手順を繰り返して、必要な数のパッケージを検索して含めます。
をクリックします。
注記特に指定がない限り、これらのカスタマイズはすべてオプションです。
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-
Kernelページで、カーネル名とコマンドライン引数を入力します。 File systemページで、お使いのイメージファイルシステムに合わせてUse automatic partitioningまたはManually configure partitionsを選択します。パーティションを手動で設定するには、次の手順を実行します。ボタンをクリックします。
Configure partitionsセクションが開き、Red Hat 標準およびセキュリティーガイドに基づく設定が表示されます。ドロップダウンメニューから、パーティションを設定するための詳細を入力します。
Mount pointフィールドに、以下のマウントポイントタイプオプションのいずれかを選択します。-
/- ルートマウントポイント -
/app -
/boot -
/data -
/home -
/opt -
/srv/ -
/usr -
/usr/local /var/tmpなどの追加のパスをMount pointに追加することもできます。例: 接頭辞/varと、追加パス/tmpで、/var/tmpになります。注記選択した Mount point のタイプに応じて、ファイルシステムのタイプが
xfsに変わります。
-
ファイルシステムの
Minimum size partitionフィールドに、必要な最小パーティションサイズを入力します。Minimum size ドロップダウンメニューでは、GiB、MiB、KiBなどの一般的なサイズ単位を使用できます。デフォルトの単位はGiBです。注記Minimum sizeとは、作業用イメージの作成には小さすぎる場合にも RHEL Image Builder がパーティションサイズを増加できるという意味です。
さらにパーティションを追加するには、 ボタンをクリックします。以下のエラーメッセージが表示された場合は、以下を行います。
Duplicate partitions:Only one partition at each mount point can be created.- ボタンをクリックして、重複したパーティションを削除します。
- 作成するパーティションの新しいマウントポイントを選択します。
- パーティションの設定が完了したら、 をクリックします。
Servicesページで、サービスを有効または無効にします。- 有効または無効にするサービス名をコンマまたはスペースで区切るか、 キーを押して入力します。 をクリックします。
-
Enabled servicesを入力します。 -
Disabled servicesを入力します。
Firewallページで、ファイアウォールを設定します。-
Portsと、有効または無効にするファイアウォールサービスを入力します。 - ボタンをクリックして、各ゾーンのファイアウォールルールを個別に管理します。 をクリックします。
-
Usersページで、以下の手順に従ってユーザーを追加します。- をクリックします。
-
Username、Password、およびSSH keyを入力します。Server administratorチェックボックスをクリックして、ユーザーを特権ユーザーとしてマークすることもできます。 をクリックします。
Groupsページで、次の手順を実行してグループを追加します。ボタンをクリックします。
-
Group nameとGroup IDを入力します。グループをさらに追加できます。 をクリックします。
-
SSH keysページで、キーを追加します。ボタンをクリックします。
- SSH キーを入力します。
-
Userを入力します。 をクリックします。
Timezoneページで、タイムゾーンを設定します。Timezoneフィールドに、システムイメージに追加するタイムゾーンを入力します。たとえば、次のタイムゾーン形式を追加します。"US/Eastern"。タイムゾーンを設定しない場合、システムはデフォルトとして協定世界時 (UTC) を使用します。
-
NTP serversを入力します。 をクリックします。
Localeページで、以下の手順を実行します。-
Keyboard検索フィールドに、システムイメージに追加するパッケージ名を入力します。たとえば、["en_US.UTF-8"] と入力します。 -
Languages検索フィールドに、システムイメージに追加するパッケージ名を入力します。たとえば、"us" と入力します。 をクリックします。
-
Othersページで、次の手順を実行します。-
Hostnameフィールドに、システムイメージに追加するホスト名を入力します。ホスト名を追加しない場合、オペレーティングシステムによってホスト名が決定されます。 -
Simplifier Installer イメージでのみ必須:
Installation Devicesフィールドに、システムイメージの有効なノードを入力します。たとえば、dev/sda1と入力します。 をクリックします。
-
FDO 用のイメージをビルドする場合にのみ必須:
FIDO device onboardingページで、次の手順を実行します。Manufacturing server URLフィールドに、次の情報を入力します。-
DIUN public key insecureフィールドに、セキュアでない公開鍵を入力します。 -
DIUN public key hashフィールドに、公開鍵ハッシュを入力します。 -
DIUN public key root certsフィールドに、公開鍵ルート証明書を入力します。 をクリックします。
-
OpenSCAPページで、次の手順を実行します。-
Datastreamフィールドに、システムイメージに追加するdatastream修復手順を入力します。 -
Profile IDフィールドに、システムイメージに追加するprofile_idセキュリティープロファイルを入力します。 をクリックします。
-
Ignition を使用するイメージをビルドする場合にのみ必須:
Ignitionページで、次の手順を実行します。-
Firstboot URLフィールドに、システムイメージに追加するパッケージ名を入力します。 -
Embedded Dataフィールドに、ファイルをドラッグまたはアップロードします。 をクリックします。
-
-
.
Reviewページで、ブループリントの詳細を確認します。 をクリックします。
RHEL Image Builder ビューが開き、既存のブループリントのリストが表示されます。
9.4.3. RHEL Image Builder Web コンソールインターフェイスでのブループリントのインポート リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
既存のブループリントをインポートして使用できます。システムがすべての依存関係を自動的に解決します。
前提条件
- ブラウザーの Web コンソールから RHEL Image Builder アプリケーションを開いている。
- RHEL Image Builder Web コンソールインターフェイスで使用するためにインポートするブループリントがある。
手順
-
RHEL Image Builder ダッシュボードで、 をクリックします。
Import blueprintが開きます。 -
Uploadフィールドから、既存のブループリントをドラッグまたはアップロードします。TOMLとJSONのどちらかの形式のブループリントを使用できます。 - をクリックします。ダッシュボードに、インポートしたブループリントがリストされます。
検証
インポートしたブループリントをクリックすると、インポートしたブループリントのすべてのカスタマイズを含むダッシュボードにアクセスできます。
インポートしたブループリント用に選択されているパッケージを確認するには、
Packagesタブに移動します。- すべてのパッケージの依存関係を一覧表示するには、 をクリックします。リストは検索可能で、並べ替えることもできます。
次のステップ
オプション: カスタマイズを変更するには、以下を実行します。
-
Customizationsダッシュボードから、変更するカスタマイズをクリックします。必要に応じて、 をクリックして、利用可能なすべてのカスタマイズオプションに移動できます。
-
9.4.4. RHEL Image Builder Web コンソールインターフェイスからのブループリントのエクスポート リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ブループリントをエクスポートして、別のシステムでカスタマイズを使用できます。ブループリントは TOML または JSON 形式でエクスポートできます。どちらの形式も CLI だけでなく API インターフェイスでも使用できます。
前提条件
- ブラウザーの Web コンソールから RHEL Image Builder アプリケーションを開いている。
- エクスポートするブループリントがある。
手順
- Image Builder ダッシュボードで、エクスポートするブループリントを選択します。
-
Export blueprintをクリックします。Export blueprintが開きます。 ボタンをクリックしてブループリントをファイルとしてダウンロードするか、 ボタンをクリックしてブループリントをクリップボードにコピーします。
- オプション: ボタンをクリックしてブループリントをコピーします。
検証
- エクスポートしたブループリントをテキストエディターで開き、検査して確認します。
9.4.5. Web コンソールインターフェイスで RHEL Image Builder を使用してシステムイメージを作成する リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
次の手順を実行すると、ブループリントからカスタマイズされた RHEL システムイメージを作成できます。
前提条件
- ブラウザーの Web コンソールから RHEL Image Builder アプリケーションを開いている。
- ブループリントを作成している。
手順
- RHEL Image Builder ダッシュボードで、blueprint タブをクリックします。
- ブループリントのテーブルで、イメージをビルドするブループリントを見つけます。
- 選択したブループリントの右側で、 をクリックします。Create image ダイアログウィザードが開きます。
Image output ページで、次の手順を実行します。
- Select a blueprint リストから、必要なイメージのタイプを選択します。
Image output type リストから、必要なイメージの出力タイプを選択します。
選択したイメージの種類に応じて、さらに詳細を追加する必要があります。
- をクリックします。
Review ページで、イメージの作成に関する詳細を確認し、 をクリックします。
イメージのビルドが開始され、完了するまでに最大 20 分かかります。
検証
イメージのビルドが完了したら、次のことが可能になります。
イメージをダウンロードします。
- RHEL Image Builder ダッシュボードで、Node options (⫶) メニューをクリックし、Download image を選択します。
イメージのログをダウンロードして要素を検査し、問題がないかどうかを確認します。
- RHEL Image Builder ダッシュボードで、Node options (⫶) メニューをクリックし、Download logs を選択します。