24.6. ローカルファイルシステムの選択
アプリケーション要件を満たすファイルシステムを選択するには、ファイルシステムをデプロイするターゲットシステムを理解する必要があります。一般的には、ext4 を特定の用途で使用する場合を除き、XFS を使用してください。
- XFS
 - 大規模なデプロイメントの場合、特に大きなファイル (数百メガバイト) や大量の I/O 並行処理を扱う場合は、XFS を使用します。XFS は、高帯域幅 (200 MB/秒以上) および 1000 IOPS を超える環境で最適に動作します。ただし、ext4 と比較してメタデータ操作に多くの CPU リソースを消費します。また、ファイルシステムの縮小をサポートしていません。
 - ext4
 - 小規模なシステムや I/O 帯域幅が制限されている環境では、ext4 のほうが適している可能性があります。シングルスレッド、少量の I/O ワークロード、およびスループット要件が低い環境の場合は、パフォーマンスが向上します。また、ext4 はオフラインの縮小をサポートしています。これはファイルシステムのサイズ変更が必要な場合に役立ちます。
 
ターゲットサーバーとストレージシステムでアプリケーションのパフォーマンスをベンチマークし、選択したファイルシステムがパフォーマンスとスケーラビリティーの要件を満たしていることを確認してください。
| シナリオ | 推奨されるファイルシステム | 
|---|---|
|   特別なユースケースなし  |   XFS  | 
|   大規模サーバー  |   XFS  | 
|   大規模なストレージデバイス  |   XFS  | 
|   大規模なファイル  |   XFS  | 
|   マルチスレッド I/O  |   XFS  | 
|   シングルスレッド I/O  |   ext4  | 
|   制限された I/O 機能 (1000 IOPS 未満)  |   ext4  | 
|   制限された帯域幅 (200MB/s 未満)  |   ext4  | 
|   CPU にバインドされているワークロード  |   ext4  | 
|   オフラインの縮小への対応  |   ext4  |