43.3. 名前空間の概要
名前空間は、ソフトウェアオブジェクトを整理および識別するための個別の空間を作成するものです。これにより、オブジェクトが相互に影響を及ぼすことがなくなります。その結果、各ソフトウェアオブジェクトが同じシステムを共有しているにもかかわらず、独自のリソースセット (マウントポイント、ネットワークデバイス、ホスト名など) が各オブジェクトに格納されます。
名前空間を使用する最も一般的なテクノロジーの 1 つとしてコンテナーが挙げられます。
特定のグローバルリソースへの変更は、その名前空間のプロセスにのみ表示され、残りのシステムまたは他の名前空間には影響しません。
プロセスがどの名前空間に所属するかを確認するには、/proc/<PID>/ns/
ディレクトリーのシンボリックリンクを確認します。
名前空間 | 分離 |
---|---|
Mount | マウントポイント |
UTS | ホスト名および NIS ドメイン名 |
IPC | System V IPC、POSIX メッセージキュー |
PID | プロセス ID |
Network | ネットワークデバイス、スタック、ポートなど。 |
User | ユーザーおよびグループ ID |
Control groups | コントロールグループの root ディレクトリー |
関連情報
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namespaces(7)
およびcgroup_namespaces(7)
の man ページ