第40章 カーネルコマンドラインパラメーターの設定
カーネルコマンドラインパラメーターは、システムの起動時に Red Hat Enterprise Linux カーネルの特定の側面の動作を変更する手段のひとつです。システム管理者は、システムの起動時に設定されるオプションを完全に制御できます。特定のカーネルの動作はシステムの起動時にのみ設定できるため、このような変更を行う方法を理解することが管理スキルの鍵となります。
カーネルコマンドラインパラメーターを変更することで、システムの動作が変更するオプションは、システムに悪影響を及ぼす可能性があります。したがって、実稼働環境にデプロイする前に変更をテストする必要があります。詳細なガイダンスは、Red Hat サポートまでご連絡ください。
40.1. カーネルコマンドラインパラメーターの概要
カーネルコマンドラインパラメーターは、以下のシステムの起動時間設定に使用されます。
- Red Hat Enterprise Linux カーネル
- 初期 RAM ディスク
- ユーザー領域機能
カーネルの起動時間パラメーターは、デフォルト値を上書きしたり、特定のハードウェア設定にするために使用されます。
デフォルトでは、GRUB ブートローダーを使用するシステムのカーネルコマンドラインパラメーターは、カーネルブートエントリーごとに /boot/grub2/grubenv
ファイルの kernelopts
変数で定義されます。
IBM Z では、zipl
ブートローダーは環境変数に対応していないため、カーネルコマンドラインパラメーターはブートエントリー設定ファイルに保存されます。したがって、kernelopts
環境変数は使用できません。
関連情報
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kernel-command-line(7)
、bootparam(7)
、およびdracut.cmdline (7)
の man ページ - How to install and boot custom kernels in Red Hat Enterprise Linux 8