10.2. キックスタートファイルの作成
次の方法を使用してキックスタートファイルを作成できます。
- オンラインのキックスタート設定ツールを使用する。
- 手動インストールのログとして作成したキックスタートファイルをコピーする。
- キックスタートファイル全体を手動で書き込む。
Red Hat Enterprise Linux 8 インストール用に Red Hat Enterprise Linux 7 キックスタートファイルを変換します。
変換ツールの詳細は、Kickstart generator lab を参照してください。
- 仮想環境およびクラウド環境では、Image Builder を使用してカスタムシステムイメージを作成します。
一部の非常に特殊なインストールオプションは、キックスタートファイルを手動で編集することによってのみ設定できます。
10.2.1. キックスタート設定ツールを使用したキックスタートファイルの作成
Red Hat カスタマーポータルのアカウントをお持ちの場合は、カスタマーポータルで提供している Labs の Kickstart Generator ツールを使用して、キックスタートファイルをオンラインで生成できます。このツールは基本的な設定を段階的に説明し、作成したキックスタートファイルのダウンロードを可能にします。
前提条件
- Red Hat カスタマーポータルアカウントとアクティブな Red Hat サブスクリプションを持っている。
手順
- Lab で提供されている Kickstart Generator の情報は https://access.redhat.com/labsinfo/kickstartconfig を参照してください。
- 見出しの左にある Go to Application ボタンをクリックし、次のページが読み込まれるのを待ちます。
- ドロップダウンメニューで Red Hat Enterprise Linux 8 を選択し、ページが更新するのを待ちます。
フォーム内のフィールドを使用して、インストールするシステムを記述します。
フォームの左側にあるリンクを使用すれば、フォームのセクション間をすばやく移動できます。
生成されたキックスタートファイルをダウンロードするには、ページの先頭に戻り、赤色の Download ボタンをクリックします。
Web ブラウザーによりファイルが保存されます。
pykickstart パッケージをインストールします。
# yum install pykickstart
キックスタートファイルに
ksvalidator
を実行します。$ ksvalidator -v RHEL8 /path/to/kickstart.ks
/path/to/kickstart.ks を、確認するキックスタートファイルのパスに置き換えます。
検証ツールは、インストールの成功を保証しているわけではありません。このツールは、構文が正しく、ファイルに非推奨のオプションが含まれていないことだけを保証します。キックスタートファイルの
%pre
セクション、%post
セクション、および%packages
セクションは検証されません。
10.2.2. 手動インストールを実行したキックスタートファイルの作成
キックスタートファイルの作成方法としては、Red Hat Enterprise Linux の手動インストールにより作成されたファイルを使用することが推奨される方法となります。インストールが完了すると、インストール中に選択したものがすべて、インストール済みシステムの /root/
ディレクトリーに置かれているキックスタートファイル anaconda-ks.cfg
に保存されます。このファイルを使用して、以前とまったく同じ方法でインストールを行えます。または、このファイルをコピーして必要な変更を加え、その後のインストールで使用することもできます。
手順
RHEL をインストールします。詳細は、インストールメディアからの RHEL の対話型インストール を参照してください。
インストール時に、管理者権限を持つユーザーを作成します。
- インストール済みシステムでインストールを完了し、再起動します。
- 管理者アカウントでシステムにログインします。
/root/anaconda-ks.cfg
ファイルを、任意の場所にコピーします。ファイルには、ユーザーとパスワードの情報が含まれます。端末内のファイルの内容を表示するには、次のコマンドを実行します。
# cat /root/anaconda-ks.cfg
出力をコピーして、別のファイルに選択を保存できます。
- 別の場所にファイルをコピーするには、ファイルマネージャーを使用します。root 以外のユーザーがそのファイルを読み込めるように、コピーしたファイルのアクセス権を忘れずに変更してください。
pykickstart パッケージをインストールします。
# yum install pykickstart
キックスタートファイルに
ksvalidator
を実行します。$ ksvalidator -v RHEL8 /path/to/kickstart.ks
/path/to/kickstart.ks を、確認するキックスタートファイルのパスに置き換えます。
検証ツールは、インストールの成功を保証しているわけではありません。このツールは、構文が正しく、ファイルに非推奨のオプションが含まれていないことだけを保証します。キックスタートファイルの %pre
セクション、%post
セクション、および %packages
セクションは検証されません。
10.2.3. 以前の RHEL インストールからキックスタートファイルを変換する
Kickstart Converter ツールを使用して、RHEL 7 キックスタートファイルを RHEL 8 または 9 インストールで使用するために変換したり、RHEL 8 キックスタートファイルを RHEL 9 で使用するために変換したりできます。ツールの詳細と、そのツールで RHEL キックスタートファイルを変換する方法は、https://access.redhat.com/labs/kickstartconvert/ を参照してください。
手順
キックスタートファイルを準備したら、pykickstart パッケージをインストールします。
# yum install pykickstart
キックスタートファイルに
ksvalidator
を実行します。$ ksvalidator -v RHEL8 /path/to/kickstart.ks
/path/to/kickstart.ks を、確認するキックスタートファイルのパスに置き換えます。
検証ツールは、インストールの成功を保証しているわけではありません。このツールは、構文が正しく、ファイルに非推奨のオプションが含まれていないことだけを保証します。キックスタートファイルの %pre
セクション、%post
セクション、および %packages
セクションは検証されません。
10.2.4. Image Builder を使用したカスタムイメージの作成
Red Hat Image Builder を使用して、仮想デプロイメント用およびクラウドデプロイメント用にカスタマイズされたシステムイメージを作成できます。
Image Builder を使用したカスタムイメージの作成の詳細は、RHEL システムイメージのカスタマイズ を参照してください。