55.2. ノードのサブセットへのリソース検出を制限
Pacemaker がどこでリソースを開始しても、開始する前にそのリソースがすでに実行しているかどうかを確認するために、すべてのノードでワンタイム監視操作 (プローブとも呼ばれています) を実行します。このリソース検出のプロセスは、監視を実行できないノードではエラーになる場合があります。
ノードに場所の制約を設定する際に、pcs constraint location
コマンドの resource-discovery
オプションを指定して、指定したリソースに対して、Pacemaker がこのノードでリソース検出を実行するかどうかの優先度を指定できます。物理的にリソースが稼働可能なノードのサブセットでリソース検出を制限すると、ノードが大量に存在する場合にパフォーマンスを大幅に改善できます。pacemaker_remote
を使用して、ノード数を 100 単位で拡大する場合は、このオプションの使用を検討してください。
以下のコマンドは、pcs constraint location
コマンドで resource-discovery
オプションを指定する場合の形式を示しています。このコマンドでは、基本的な場所の制約に対応します。score を正の値にすると、リソースが特定のノードで優先的に実行するように設定されます。score を負の値にすると、リソースがノードを回避するように設定されます。基本的な場所の制約と同様に、制約にリソースの正規表現を使用することもできます。
pcs constraint location add id rsc node score [resource-discovery=option]
以下の表は、リソース検出の制約を設定する基本パラメーターを説明します。
フィールド | 説明 |
| 制約自体にユーザーが選択した名前。 |
| リソース名 |
| ノード名 |
| 指定のリソースが指定のノードを優先するべきか回避するべきかを示す優先度を示す整数値。スコアが正の値の場合は、ノードを優先するようにリソースを設定する基本的な場所の制約となり、負の場合は、ノードを回避するようにリソースを設定する基本的な場所の制約となります。
数値スコア ( |
|
*
*
* |
resource-discovery
を never
または exclusive
に設定すると、Pacemaker が、想定されていない場所で実行している不要なサービスのインスタンスを検出して停止する機能がなくなります。関連するソフトウェアをアンインストールしたままにするなどして、リソース検出なしでサービスがノードでアクティブにならないようにすることは、システム管理者の責任です。