52.3. クラスターノードの追加
次の手順で既存のクラスターに新しいノードを追加します。
この手順は、corosync
を実行している標準クラスターを追加します。corosync 以外のノードをクラスターに統合する方法は corosync 以外のノードのクラスターへの統合: pacemaker_remote サービス を参照してください。
運用保守期間中に、既存のクラスターにノードを追加することが推奨されます。これにより、新しいノードとそのフェンシング設定に対して、適切なリソースとデプロイメントのテストを実行できます。
この例では、clusternode-01.example.com
、clusternode-02.example.com
、および clusternode-03.example.com
が既存のクラスターノードになります。新たに追加するノードは newnode.example.com
になります。
手順
クラスターに追加する新しいノードで、以下の作業を行います。
クラスターパッケージをインストールします。クラスターで SBD、Booth チケットマネージャー、またはクォーラムデバイスを使用する場合は、対応するパッケージ (
sbd
、booth-site
、corosync-qdevice
) を、新しいノードにも手動でインストールする必要があります。[root@newnode ~]# yum install -y pcs fence-agents-all
クラスターパッケージに加えて、既存のクラスターノードにインストールしたクラスターで実行しているすべてのサービスをインストールおよび設定する必要があります。たとえば、Red Hat の高可用性クラスターで Apache HTTP サーバーを実行している場合は、追加するノードにサーバーをインストールする必要があります。また、サーバーのステータスを確認する
wget
ツールも必要です。firewalld
デーモンを実行している場合は、次のコマンドを実行して、Red Hat High Availability Add-On で必要なポートを有効にします。# firewall-cmd --permanent --add-service=high-availability # firewall-cmd --add-service=high-availability
ユーザー ID
hacluster
のパスワードを設定します。クラスターの各ノードで、同じパスワードを使用することが推奨されます。[root@newnode ~]# passwd hacluster Changing password for user hacluster. New password: Retype new password: passwd: all authentication tokens updated successfully.
次のコマンドを実行して
pcsd
サービスを開始し、システムの起動時にpcsd
が有効になるようにします。# systemctl start pcsd.service # systemctl enable pcsd.service
既存クラスターのノードの 1 つで、以下の作業を行います。
新しいクラスターノードで
hacluster
ユーザーを認証します。[root@clusternode-01 ~]# pcs host auth newnode.example.com Username: hacluster Password: newnode.example.com: Authorized
新しいノードを既存のクラスターに追加します。さらに、このコマンドは
corosync.conf
クラスター設定ファイルをクラスターのすべてのノード (追加する新しいノードを含む) に対して同期します。[root@clusternode-01 ~]# pcs cluster node add newnode.example.com
クラスターに追加する新しいノードで、以下の作業を行います。
新しいノードで、クラスターサービスを開始して有効にします。
[root@newnode ~]# pcs cluster start Starting Cluster... [root@newnode ~]# pcs cluster enable
- 新しいクラスターノードに対して、フェンシングデバイスを設定してテストします。