9.2. RHEL Image Builder のインストール


RHEL Image Builder は、カスタムのシステムイメージを作成するツールです。RHEL Image Builder を使用する前に、RHEL Image Builder をインストールする必要があります。

9.2.1. RHEL Image Builder のシステム要件

RHEL Image Builder を実行するホストは、次の要件を満たしている必要があります。

表9.2 RHEL Image Builder のシステム要件
パラメーター最低要求値

System type

専用のホストまたは仮想マシン。RHEL Image Builder は、Red Hat Universal Base Images (UBI) などのコンテナーではサポートされていないことに注意してください。

プロセッサー

2 コア

メモリー

4 GiB

ディスク領域

`/var/cache/` ファイルシステムに 20 GiB の空き領域

アクセス権限

root

ネットワーク

Red Hat コンテンツ配信ネットワーク (CDN) へのインターネット接続

注記

インターネットに接続できない場合は、分離されたネットワークで RHEL Image Builder を使用してください。そのためには、Red Hat コンテンツ配信ネットワーク (CDN) に接続しないように、ローカルリポジトリーを参照するようにデフォルトのリポジトリーをオーバーライドする必要があります。コンテンツが内部でミラーリングされていることを確認するか、Red Hat Satellite を使用してください。

9.2.2. RHEL Image Builder のインストール

RHEL Image Builder をインストールして、osbuild-composer パッケージのすべての機能にアクセスできるようにします。

前提条件

  • RHEL Image Builder をインストールする RHEL ホストにログインしている。
  • ホストが Red Hat Subscription Manager (RHSM) または Red Hat Satellite にサブスクライブしている。
  • RHEL Image Builder パッケージをインストールできるように、BaseOS リポジトリーおよび AppStream リポジトリーを有効化している。

手順

  1. RHEL Image Builder とその他の必要なパッケージをインストールします。

    # yum install osbuild-composer composer-cli cockpit-composer
    • osbuild-composer - カスタマイズした RHEL オペレーティングシステムイメージをビルドするサービス。
    • composer-cli - このパッケージにより、CLI インターフェイスへのアクセスが可能になります。
    • cockpit-composer - このパッケージにより、Web UI インターフェイスへのアクセスが可能になります。Web コンソールは、cockpit-composer パッケージの依存関係としてインストールされます。
  2. RHEL Image Builder ソケットを有効にして起動します。

    # systemctl enable --now osbuild-composer.socket
  3. Web コンソールで RHEL Image Builder を使用する場合は、それを有効にして起動します。

    # systemctl enable --now cockpit.socket

    osbuild-composer サービスと cockpit サービスは、最初のアクセス時に自動的に起動します。

  4. ログアウトおよびログインしなくても composer-cli コマンドのオートコンプリート機能がすぐに動作するように、シェル設定スクリプトをロードします。

    $ source /etc/bash_completion.d/composer-cli
  5. RHEL ホストで実行中の osbuild-composer サービスを再起動します。

    # systemctl restart osbuild-composer
重要

osbuild-composer パッケージは、Red Hat Enterprise Linux 8.3 以降の新機能すべてに焦点を当てた新しいバックエンドエンジンで、デフォルト設定として推奨されています。以前のバックエンドの lorax-composer は非推奨となり、Red Hat Enterprise Linux 8 ライフサイクルの残りの期間、一部の修正のみを受信し、今後のメジャーリリースから削除される予定です。osbuild-composer を優先するには、lorax-composer のアンインストールを推奨します。

検証

  • composer-cli を実行して、インストールが動作することを確認します。

    # composer-cli status show

トラブルシューティング

システムジャーナルを使用して、RHEL Image Builder のアクティビティーを追跡できます。さらに、ファイル内のログメッセージを見つけることができます。

  • トレースバックのジャーナル出力を見つけるには、次のコマンドを実行します。

    $ journalctl | grep osbuild
  • リモートワーカーとローカルワーカーの両方を表示するには:

    $ journalctl -u osbuild-worker*
  • 実行中のサービスを表示するには:

    $ journalctl -u osbuild-composer.service

9.2.3. lorax-composer RHEL Image Builder バックエンドに戻す手順

osbuild-composer バックエンドは、はるかに拡張性が高くなっていますが、現時点では以前の lorax-composer バックエンドとの機能パリティーがありません。

以前のバックエンドに戻すには、以下の手順に従います。

前提条件

  • osbuild-composer パッケージがインストールされている。

手順

  1. osbuild-composer バックエンドを削除します。

    # yum remove osbuild-composer
    # yum remove weldr-client
  2. /etc/yum.conf ファイルで、osbuild-composer パッケージの除外エントリーを追加します。

    # cat /etc/yum.conf
    [main]
    gpgcheck=1
    installonly_limit=3
    clean_requirements_on_remove=True
    best=True
    skip_if_unavailable=False
    exclude=osbuild-composer weldr-client
  3. lorax-composer パッケージをインストールします。

    # yum install lorax-composer composer-cli
  4. lorax-composer サービスを有効にして開始し、再起動するたびに開始します。

    # systemctl enable --now lorax-composer.socket
    # systemctl start lorax-composer
Red Hat logoGithubRedditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

© 2024 Red Hat, Inc.