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19.9. 時間ベースのアカウントロックアウトポリシーの構成

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認証に失敗した場合にアカウントをロックする以外にも、アカウントの非アクティブ化やアカウントのエイジに基づいてアカウントロックアウトポリシーを定義する方法があります。アカウントポリシープラグインは、相対 時間設定を使用してアカウントをロックする必要があるかどうかを判断します。
注記
サービスのロールまたはクラスは、絶対 アカウント時間に基づいてアカウントを非アクティブにするのに使用できます。たとえば、特定の日付の前に作成されたすべてのアカウントで CoS を作成できます。
アカウントポリシープラグインには、3 つの設定エントリーが必要です。
  • プラグイン自体の設定エントリー。これにより、そのサーバーに設定されたすべてのアカウントポリシーに使用されるグローバル値が設定されます。
  • アカウントポリシー設定エントリー。このエントリーはユーザーディレクトリー内にあり、基本的にはユーザーアカウントエントリーに参照および適用されるテンプレートとなります。
  • アカウントポリシーエントリーを適用するエントリー。ユーザーアカウントは、直接アカウントポリシーを参照したり、CoS またはロールを使用してアカウントポリシーを自動的にユーザーアカウントのセットに適用することができます。
    注記
    アカウントポリシーは、acctPolicySubentry 属性を介して適用されます。この属性はユーザーアカウントに直接追加できますが、この属性は単値になります。つまり、そのアカウントにはアカウントポリシーを 1 つだけ適用できます。
    これはほとんどの場合で問題ありません。しかし、現実的には、2 つのアカウントポリシーを作成することができます。1 つはアカウントの非アクティブ化のため、もう1つは年齢に基づくアカウントの失効のためです。
    CoS を使用してアカウントポリシーを適用すると、複数のアカウントポリシーをアカウントに使用できます。

19.9.1. アカウントポリシープラグインの構文

Account Policy プラグイン自体には 2 つの設定属性のみがあります。
  • nsslapd-pluginEnabled: プラグインが有効かどうかを設定します。この属性はデフォルトで off です。
  • nsslapd-pluginarg0: プラグイン設定ディレクトリーの DN を参照します。設定エントリーは、通常プラグイン自体の子エントリーです (例: cn=config,cn=Account Policy Plugin,cn=plugins,cn=config)。
そのため、アカウントポリシーは 2 つの部分で定義されます。
  • nsslapd-pluginarg0 属性で特定されたプラグイン設定エントリー。これにより、アカウントポリシー設定エントリーの特定やユーザーアカウントエントリーの管理に使用するプラグインのグローバル設定が設定されます。これらの設定はサーバー全体に適用されます。
    設定エントリー属性は、『Red Hat Directory Server の設定、コマンド、およびファイルリファレンス』 の アカウントポリシープラグイン属性 セクションで説明されています。
  • アカウントポリシーの設定エントリー。これは、アカウントポリシーに特定の値を設定するテンプレートエントリーとよく似ています。ユーザーアカウントは、直接または CoS エントリーを介して、このアカウントポリシーエントリを参照します。
    アカウントポリシーとユーザーエントリーの属性については、以下の表で説明されています。
    表19.4 アカウントポリシーエントリーおよびユーザーエントリーの属性
    属性 定義 設定またはユーザーエントリー
    accountpolicy (オブジェクトクラス) アカウントの無効化または期限切れポリシーのテンプレートエントリーを定義します。 設定
    accountInactivityLimit (属性) アカウントの最終ログイン時刻から、非アクティブ時にアカウントがロックされるまでの時間を秒単位で設定します。 設定
    acctPolicySubentry (属性) アカウントのポリシー (具体的には、アカウントロックアウトポリシー) に属するエントリーを指定します。この属性の値は、エントリーに適用されるアカウントポリシーの DN を参照します。 ユーザー
    createTimestamp (操作属性) エントリーが最初に作成された日時が含まれます。 ユーザー
    lastLoginTime (操作属性) 指定のアカウントがディレクトリーに対して認証された最終時刻のタイムスタンプが含まれます。 ユーザー
    詳細は、Red Hat Directory Server の設定、コマンド、およびファイルリファレンスの属性の説明を参照してください。
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