20.4. アクセスログ統計の取得
logconv.pl
スクリプトはアクセスログを解析し、サーバーで実行するさまざまなユーザーおよび操作に関するサマリー情報を返します。
最も簡単な方法は、スクリプトはアクセスログ (単数または複数) を解析するだけです。
logconv.pl /relative/path/to/accessLog
# logconv.pl /relative/path/to/accessLog
このスクリプトはワイルドカードを受け入れて複数のアクセスログを解析できます。これはログローテーションが使用される場合に役立ちます。
logconv.pl /var/log/dirsrv/slapd-instance/access*
# logconv.pl /var/log/dirsrv/slapd-instance/access*
logconv.pl
のさまざまなオプションは、man ページと 『設定、コマンド、およびファイルリファレンス』 で説明されています。
logconv.pl
は、アクセスログから一般的な使用状況を引き出すために、いくつかの異なる方法があります。
最も簡単な方法としては、
logconv.pl
が、総操作数、総接続数、各操作タイプごとのカウント、永続的な検索などの拡張操作のカウント、およびバインド情報のリストを表示します。
操作と接続のサマリー情報に加えて、サーバーへのすべての接続のより詳細なサマリー情報を提供します。この情報には、サーバーへの接続に使用された最も一般的な IP アドレス、ログインに最も失敗した DN、サーバーへのアクセスに使用された合計バインド DN 数、最も一般的なエラーコードやリターンコードなどが含まれます。
その他の接続サマリーは単一オプションとして渡されます。たとえば、サーバー (
b
) への接続に使用する DN 数と、サーバーによって返された合計接続コード (c
) を -bc
として渡します。
データは、特定の開始時間 (
-S
) 以降、特定の終了時間 (-E
) 以降、または範囲内からエントリーに制限することができます。開始時間と終了時間が設定されると、logconv.pl
が最初に指定の時間範囲を出力し、次にその期間の概要を出力します。
開始時間と終了の期間は、合計サマリー数の生成に使用されるデータの時間制限のみを設定します。それでも、集計または合計の数が表示されます。Directory Server への接続や操作のパターンを把握するために、1 分ごと (
-M
) や 1 秒ごと (-m
) のカウントデータを出力することができます。この場合、データは時間単位で、指定した CSV 出力ファイルに出力されます。
logconv.pl -m|-M outputFile accessLogFile
# logconv.pl -m|-M outputFile accessLogFile
以下に例を示します。
logconv.pl -M /home/output/statsPerMin.txt /var/log/dirsrv/slapd-instance/access*
# logconv.pl -M /home/output/statsPerMin.txt /var/log/dirsrv/slapd-instance/access*
-M|-m
オプションは、-S
引数および -E
引数と共に使用することで、特定の期間内の分単位または秒単位のカウントを取得することもできます。
ファイルの各行は、分または秒の 1 つの時間単位を表し、その期間の合計数を示しています。CSV ファイル (1 分ごとの統計および 1 秒ごと統計の両方) には、以下のコラムが順番に含まれます。
Time,time_t,Results,Search,Add,Mod,Modrdn,Delete,Abandon,Connections,SSL Conns,Bind,Anon Bind,Unbind,Unindexed
Time,time_t,Results,Search,Add,Mod,Modrdn,Delete,Abandon,Connections,SSL Conns,Bind,Anon Bind,Unbind,Unindexed
CSV ファイルは、LibreOffice Calc などのスプレッドシートプログラムや、その他多くのビジネスアプリケーションで操作できます。CSV データをインポートし、チャートまたは他のメトリクスを生成する手順は、アプリケーション自体によって異なります。
たとえば、LibreOffice Calc でチャートを作成するには、次のコマンドを実行します。
- CSV ファイルを開きます。
- Chart Type エリアで、チャートタイプを XY (Scatter) に設定します。
- サブタイプを行のみに設定します。
- X 値でソートするオプションを選択します。
- 他の画面のデフォルト (特に、データ系列を列で使用すること、最初の行と最初の列をラベルとして設定すること) を受け入れて、チャートを作成します。