15.21. レプリケーションのタイムアウト期間の設定
ディレクトリーに更新を送信するには、サプライヤーには、コンシューマーへの排他的な接続が必要です。「マルチマスターレプリケーションにおけるコンシューマーの独占を防ぐ」 で説明したように、コンシューマーへの接続を試みるサプライヤーに待機時間を設定し、コンシューマーが別のサプライヤーと関連付けられている間にサプライヤーがハングしないようにすることができます。
また、サプライヤーにタイムアウト期間を設定し、低速な接続や破損した接続で更新の送信をやり直してもコンシューマーに接続し続けないようにすることもできます。
タイムアウト期間を設定する属性は 2 つあります。
nsDS5ReplicaTimeout
は、レプリケーション操作がコンシューマーからの応答を待ってから、タイムアウトして失敗するまでの秒数を設定します。最適な数値を設定するには、アクセスログでレプリケーション処理にかかる平均時間を確認し、それに合わせてタイムアウト期間を設定します。nsDS5DebugReplicaTimeout
は、デバッグロギングが有効な場合にレプリケーション操作のタイムアウト期間を設定します。デバッグロギングではディレクトリー操作が遅くなる可能性があるため、この設定はnsDS5ReplicaTimeout
設定よりも大幅に高くなる可能性があります。この属性は任意で、このパラメーターが適用されるエラーログレベルを設定できます。デフォルトはレプリケーションのデバッグ (8192) です。
注記
タイムアウトの期間は、最大 32 ビットの整数 (秒単位) に制限され、24.8 日に変換されます。
これらの属性はいずれも複製された接尾辞の設定で設定されます。たとえば、以下は、ou=People 接尾辞のタイムアウト期間を設定します。
# ldapmodify -D "cn=Directory Manager" -W -x dn: cn=replica,cn="ou=People,dc=example,dc=com",cn=mapping tree,cn=config changetype: modify add: nsDS5ReplicaTimeout nsDS5ReplicaTimeout: 600 add: nsDS5DebugReplicaTimeout nsDS5DebugReplicaTimeout: 6000