付録G コンソールの使用


G.1. Directory Server コンソールの概要

Red Hat Management Console は、Red Hat Directory Server および管理サーバー設定およびディレクトリー情報を管理するユーザーインターフェースです。サーバーを管理する単一のメインコンソールウィンドウがあります( 管理ドメインで集めて識別されます)。メインコンソールを使用すると、サーバー固有のコンソールを開き、個別のインスタンスの設定と情報を管理できます。
本章では、コンソールが Directory Server と管理サーバーと相互作用する方法の概要と、コンソールのウィンドウとオプションを説明します。

G.1.1. コンソール、Directory Server、および管理サーバーの機能

Red Hat Console は独立した Java アプリケーションで、Red Hat Directory Server および Administration Server のインスタンスと連携します。ほとんどのサーバー管理機能は、Directory Server および Administration Server のサーバー固有のコンソールウィンドウで実行されます。Red Hat Console は、Red Hat Directory Server インスタンスと管理サーバーを管理するシステムの一部であるため、ディレクトリーの情報となります。Red Hat Directory Server、Red Hat Management Console、および Red Hat Administration Server は相互に連携しますが、サーバー、アプリケーション、ユーザーの管理に特定の役割を果たします。
Red Hat Management Console は、Red Hat Directory Server のフロントエンド管理アプリケーションです。これは、設定ディレクトリーに登録されているすべてのサーバーおよびアプリケーションを検索し、グラフィカルインターフェースで表示し、そのサーバーを管理および設定できます。また、メインコンソールは、ユーザーディレクトリーでユーザーおよびグループのエントリーを検索、作成、および編集することもできます。

図G.1 Red Hat 管理コンソールインターフェース

Red Hat 管理コンソールインターフェース
ユーザーが Red Hat 管理コンソールにログインすると、コンソールは Hypertext Transfer Protocol(HTTP)経由で管理サーバーに接続します。管理サーバー は、さまざまな Directory Server インスタンスを管理するための要求を受け取り、ポート番号の変更など、設定への変更を実行します。Red Hat 管理コンソールに要求を送信すると、ユーザーエントリーの追加または編集が行われると、コンソールは Lightweight Directory Access Protocol(LDAP)メッセージを直接 Directory Server に送信し、ユーザーディレクトリーを更新します。

図G.2 Red Hat 管理コンソールを使用したシンプルなシステム

Red Hat 管理コンソールを使用したシンプルなシステム
Red Hat Directory Server は、サーバーおよびアプリケーションの設定とユーザー情報を保存します。通常、アプリケーションとサーバー設定情報は Red Hat Directory Server のサブツリーに保存されますが、ユーザーエントリーおよびグループエントリーは別のサブツリーに保存されます。ただし、企業が大きい場合は、設定およびユーザー情報を Directory Server の別のインスタンス に保存できます(同じホストマシン上、または 2 つの異なるホストマシン上にあります)。図G.2「Red Hat 管理コンソールを使用したシンプルなシステム」 は比較的シンプルな Red Hat Directory Server システムを示しています。企業が拡大および変更されると、コンソールの管理コンソールの管理対象ドメインに追加のホストおよび Directory Server を追加できます。これにより、単一コンソールで複数の Directory Server を管理できます。

図G.3 より詳細な複雑なシステム

より詳細な複雑なシステム
注記
本書で 設定ディレクトリーユーザーディレクトリーが使用される場合は、Directory Server の単一インスタンスのサブツリーか、Directory Server の 2 つのインスタンスにあるかに関係なく、設定情報とユーザー情報が保存される場所を定義します。

G.1.2. Red Hat 管理コンソールメニュー

コンソールのトップメニューには、5 つのメニュー項目があります。これらのメニューの各オプションは、コンソールウィンドウ(メインコンソール、Directory Server Console、または 管理コンソール)とそのサーバーエリアで利用可能なオブジェクトタイプによって異なります。

図G.4 メインコンソールメニュー

メインコンソールメニュー
表G.1 コンソールメニュー
メニュー 詳細
コンソール ウィンドウを閉じるか、セッションを完全に終了したりなど、コンソールセッションを管理します。
  • メインウィンドウでは、このメニューを使用して admin ドメインを追加および削除できます。
  • Directory Server コンソールでは、ユーザーは別のユーザーとしてログインできます。
  • 管理コンソールの場合は、証明書やトークンなどのセキュリティー問題を管理します。
Edit 3 つのコンソールすべてに表示設定を設定します。Directory Server コンソールでは、ディレクトリーエントリーまたはテキストをコピー、貼り付け、削除する方法も提供します。
表示 トップバナー、メニュー、サイドナビゲーションペインなど、コンソールウィンドウの特定部分を表示するかどうかを設定します。これにより、現在の表示も更新されます。Directory Server コンソールでは、このメニューはディレクトリーまたは表示するデータベースの一部を設定します。
オブジェクト アクティブオブジェクトで利用可能な操作を提供します。これは、アクティブエリアまたはエントリーの右クリックメニューと同じです。
  • メインウィンドウでは、このメニューがサーバーインスタンスを開くか、または削除します。
  • Directory Server コンソールでは、高度なプロパティーエディターや新規エントリーの作成など、ディレクトリーエントリーのすべての設定オプションが提供されます。
  • 管理コンソールのコンソールでは、設定エディターが開き、サーバーが起動し、停止します。
ヘルプ 現在のコンソールエリアのコンテキスト固有のヘルプを開きます。

G.1.3. Red Hat Management Console タブ

メインのコンソールウィンドウには、以下の 2 つのタブがあります。
  • Directory Server インスタンス および管理 サーバーインスタンスを管理するサーバーおよびアプリケーション
  • ユーザーおよびグループ。 Directory Server でユーザーエントリーおよびグループエントリーを検索および作成する

G.1.3.1. 「Servers and Applications」タブ

デフォルトでは、Servers and Applications タブは、ホスト、ディレクトリー、および管理サーバー、および中央情報パネルを表示するために、左側にナビゲーションツリーがあります。Directory Server インスタンス、ディレクトリー情報、または 管理 Server にアクセスするには、ナビゲーションツリーに記載されているサーバーリソースを開きます。ビルド番号やポート番号などのサーバーインスタンスの情報
ナビゲーションツリーは、設定ディレクトリーに登録されているすべてのリソース(サーバーやホストなど)の階層的な表現である Red Hat Directory Server トポロジー を表示します。

図G.5 「Servers and Applications」タブ

「Servers and Applications」タブ
トポロジーの最上部は 管理ドメインです。管理ドメインは、同じユーザーディレクトリーを共有するホストシステムおよびサーバーのコレクションです。Directory Server インスタンスまたは Administration Server インスタンスをホストするサーバーは管理ドメインに属し、ホストです
サーバーグループ は、共通の管理サーバーが管理するすべての Directory Server で構成されます。管理ドメイン内に多くのサーバーグループが存在する可能性があります。

G.1.3.2. ユーザーおよびグループタブ

Users and Groups タブで、コンソールが管理する Directory Server のユーザーエントリーおよびグループエントリーを検索できます。このタブで、返されるエントリーのいずれかを編集または削除できます。新しいエントリーは、Users タブおよび Groups タブから作成することもできます。

図G.6 ユーザーおよびグループタブ

ユーザーおよびグループタブ
「ユーザーおよびグループの検索」 で説明されているように、検索されるディレクトリーの切り替え、または Users メニューのオプションでエントリーが追加される場所を切り替えます。

G.1.4. サーバー固有のコンソール

メインコンソールは 2 つのサーバー固有のウィンドウに開き、管理サーバーと Directory Server を管理できます。これらのウィンドウは、ナビゲーションエリアのサーバー名をクリックしてから、リソースエリアの Open ボタンをクリックして開きます。

G.1.4.1. Directory Server コンソール

Directory Server コンソールは、ポート番号、TLS 設定、ロギングなどの特定の Directory Server インスタンス設定を管理します。Directory Server コンソールは、データベースのインポートおよびエクスポート、接尾辞の作成、スキーマの拡張などのディレクトリー情報(エントリー)とディレクトリー操作も管理します。

図G.7 Directory Server コンソール

Directory Server コンソール
Directory Server コンソールには、4 つのタブがあります。
  • Directory Server インスタンスの起動/停止、データベースのインポートおよびエクスポート、TLS 証明書の管理など、一般的なサーバー操作へのショートカットがある タスク
  • SASL および TLS 認証 ポート番号、レプリケーション、同期、データベースおよびサフィックス、ロギング、プラグインなど、すべてのサーバー設定を定義する設定
  • ユーザーエントリーおよび 全グループエントリー(ロール、サービスクラス、ビュー、およびグループを含む)などのディレクトリー情報にアクセスし、管理します。
  • status: サーバーパフォーマンスを監視し、Directory Server およびデータベースに異なる監視およびパフォーマンスカウンターを表示します。
メインコンソールと同様に、Directory Server Console タブには、左側のナビゲーション領域と、アクティブな設定、エントリー、またはデータベースに関する情報を表示する中央パネルがあります。
Directory Server コンソールを使用して Directory Server 設定およびディレクトリーエントリーを管理する方法は、『 『Red Hat Directory Server 管理ガイド』』 で説明しています。

G.1.4.2. 管理コンソール

管理サーバー自体は、特にサーバーグループの設定やユーザーディレクトリーなど、他のサーバーの設定を管理します。管理コンソールは、管理コンソールの設定とこれら 2 つの Directory Server ディレクトリーの設定を管理します。Directory Server 設定で設定を変更するたびに、サーバーはこれらのサーバーを適切に管理するために管理サーバー設定に行う必要があります。

図G.8 管理コンソール

管理コンソール
管理コンソールは Directory Server コンソールよりも簡単です。以下の 2 つのタブのみがあります。
  • タスク (管理サーバーインスタンスの起動および停止、ロギングの設定、TLS 証明書の管理など、一般的なサーバー操作へのショートカットを含む)
  • TLS 認証 ポート番号、ロギングなどの管理サーバー構成設定や、管理サーバー がディレクトリーサービスに接続するために使用される Configuration Directory Server および User Directory Server 設定など、すべての管理 Server 設定を定義する設定
管理コンソールを使用して管理サーバー設定と関連するディレクトリーサービスを管理する手順は、『 『Using the Admin Server』 』 で説明しています。
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