12.4.8. カスタムリソース定義 (CRD)


Operator が使用できる以下の 2 つのタイプのカスタムリソース定義 (CRD) があります。1 つ目は Operator が所有する 所有 タイプと、もう 1 つは Operator が依存する 必須 タイプです。

12.4.8.1. 所有 CRD (Owned CRD)

Operator が所有する CRD は CSV の最も重要な部分です。これは Operator と必要な RBAC ルール間のリンク、依存関係の管理、および他の Kubernetes の概念を設定します。

Operator は通常、複数の CRD を使用して複数の概念を結び付けます (あるオブジェクトの最上位のデータベース設定と別のオブジェクトの ReplicaSet の表現など)。それぞれは CSV ファイルに一覧表示される必要があります。

表12.9 所有 CRD フィールド
フィールド説明必須/オプション

名前

CRD のフルネーム。

必須

Version

オブジェクト API のバージョン。

必須

Kind

CRD の機械可読名。

必須

DisplayName

CRD 名の人間が判読できるバージョン (例: MongoDB Standalone)。

必須

説明

Operator がこの CRD を使用する方法についての短い説明、または CRD が提供する機能の説明。

必須

Group

この CRD が所属する API グループ (例: database.example.com)。

オプション

Resources

CRD が 1 つ以上の Kubernetes オブジェクトのタイプを所有する。これらは、トラブルシューティングが必要になる可能性のあるオブジェクトや、データベースを公開するサービスまたは Ingress ルールなどのアプリケーションに接続する方法についてユーザーに知らせるためにリソースセクションに一覧表示されます。

この場合、オーケストレーションするすべての一覧ではなく、重要なオブジェクトのみを一覧表示することが推奨されます。たとえば、ユーザーが変更できない内部状態を保存する ConfigMap はここには表示しません。

オプション

SpecDescriptorsStatusDescriptors、および ActionDescriptors

これらの記述子は、エンドユーザーにとって最も重要な Operator の入力および出力で UI にヒントを提供する手段になります。CRD にユーザーが指定する必要のあるシークレットまたは ConfigMap の名前が含まれる場合は、それをここに指定できます。これらのアイテムはリンクされ、互換性のある UI で強調表示されます。

記述子には、3 つの種類があります。

  • SpecDescriptors: オブジェクトの spec ブロックのフィールドへの参照。
  • StatusDescriptors: オブジェクトの status ブロックのフィールドへの参照。
  • ActionDescriptors: オブジェクトで実行できるアクションへの参照。

すべての記述子は以下のフィールドを受け入れます。

  • DisplayName: 仕様、ステータス、またはアクションの人間が判読できる名前。
  • Description: 仕様、ステータス、またはアクション、およびそれが Operator によって使用される方法についての短い説明。
  • Path: この記述子が記述するオブジェクトのフィールドのドットで区切られたパス。
  • X-Descriptors: この記述子が持つ機能および使用する UI コンポーネントを判別するために使用されます。OpenShift Container Platform の正規の React UI X-Descriptor の一覧 については、 openshift/console プロジェクトを参照してください。

記述子 一般についての詳細は、openshift/console プロジェクトも参照してください。

オプション

以下の例は、シークレットおよび ConfigMap でユーザー入力を必要とし、サービス、StatefulSet、Pod および ConfigMap のオーケストレーションを行う MongoDB Standalone CRD を示しています。

所有 CRD の例

      - displayName: MongoDB Standalone
        group: mongodb.com
        kind: MongoDbStandalone
        name: mongodbstandalones.mongodb.com
        resources:
          - kind: Service
            name: ''
            version: v1
          - kind: StatefulSet
            name: ''
            version: v1beta2
          - kind: Pod
            name: ''
            version: v1
          - kind: ConfigMap
            name: ''
            version: v1
        specDescriptors:
          - description: Credentials for Ops Manager or Cloud Manager.
            displayName: Credentials
            path: credentials
            x-descriptors:
              - 'urn:alm:descriptor:com.tectonic.ui:selector:core:v1:Secret'
          - description: Project this deployment belongs to.
            displayName: Project
            path: project
            x-descriptors:
              - 'urn:alm:descriptor:com.tectonic.ui:selector:core:v1:ConfigMap'
          - description: MongoDB version to be installed.
            displayName: Version
            path: version
            x-descriptors:
              - 'urn:alm:descriptor:com.tectonic.ui:label'
        statusDescriptors:
          - description: The status of each of the pods for the MongoDB cluster.
            displayName: Pod Status
            path: pods
            x-descriptors:
              - 'urn:alm:descriptor:com.tectonic.ui:podStatuses'
        version: v1
        description: >-
          MongoDB Deployment consisting of only one host. No replication of
          data.

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