6.13. 仮想マシンのネットワーク


6.13.1. 仮想マシンのデフォルト Pod ネットワークの使用

Container-native Virtualization でデフォルトの Pod ネットワークを使用できます。これを実行するには、masquerade バインディングメソッドを使用する必要があります。これは、デフォルトの Pod ネットワークを使用する場合にのみ推奨されるバインディングメソッドです。デフォルト以外のネットワークには、masquerade モードを使用しないでください。

注記

セカンダリーネットワークの場合は、 bridge バインディングメソッドを使用します。

6.13.1.1. コマンドラインでのマスカレードモードの設定

マスカレードモードを使用し、仮想マシンの送信トラフィックを Pod IP アドレスの背後で非表示にすることができます。マスカレードモードは、ネットワークアドレス変換 (NAT) を使用して仮想マシンを Linux ブリッジ経由で Pod ネットワークバックエンドに接続します。

仮想マシンの設定ファイルを編集して、マスカレードモードを有効にし、トラフィックが仮想マシンに到達できるようにします。

前提条件

  • 仮想マシンは、IPv4 アドレスを取得するために DHCP を使用できるように設定される必要がある。以下の例では、DHCP を使用するように設定されます。

手順

  1. 仮想マシン設定ファイルの interfaces 仕様を編集します。

    kind: VirtualMachine
    spec:
      domain:
        devices:
          interfaces:
            - name: red
              masquerade: {} 1
              ports:
                - port: 80 2
      networks:
      - name: red
        pod: {}
    1
    マスカレードモードを使用した接続
    2
    ポート 80 での受信トラフィックの許可
  2. 仮想マシンを作成します。

    $ oc create -f <vm-name>.yaml

6.13.1.2. バインディング方法の選択

Container-native Virtualization Web コンソールウィザード から仮想マシンを作成する場合、Networking 画面で必要なバインディングメソッドを選択します。

6.13.1.2.1. ネットワークフィールド
名前説明

名前

ネットワークインターフェイスの名前。

Model

ネットワークインターフェイスカードのモデルを示します。サポートされる値は、e1000e1000ene2k_pcipcnet, rtl8139、および virtIO です。

Network

利用可能な NetworkAttachmentDefinition オブジェクトの一覧。

Type

利用可能なバインディングメソッドの一覧。デフォルトの Pod ネットワークについては、masquerade が唯一の推奨されるバインディングメソッドになります。セカンダリーネットワークの場合は、bridge バインディングメソッドを使用します。masquerade メソッドは、デフォルト以外のネットワークではサポートされません。

MAC Address

ネットワークインターフェイスの MAC アドレス。MAC アドレスが指定されていない場合、セッションの一時アドレスが生成されます。

6.13.1.3. デフォルトネットワーク用の仮想マシン設定の例

6.13.1.3.1. テンプレート: 仮想マシンの設定ファイル
apiVersion: kubevirt.io/v1alpha3
kind: VirtualMachine
metadata:
  name: example-vm
  namespace: default
spec:
  running: false
  template:
    spec:
      domain:
        devices:
          disks:
            - name: containerdisk
              disk:
                bus: virtio
            - name: cloudinitdisk
              disk:
                bus: virtio
          interfaces:
          - masquerade: {}
            name: default
        resources:
          requests:
            memory: 1024M
      networks:
        - name: default
          pod: {}
      volumes:
        - name: containerdisk
          containerDisk:
            image: kubevirt/fedora-cloud-container-disk-demo
        - name: cloudinitdisk
          cloudInitNoCloud:
            userData: |
              #!/bin/bash
              echo "fedora" | passwd fedora --stdin
6.13.1.3.2. テンプレート: Windows 仮想マシンインスタンスの設定ファイル
apiVersion: kubevirt.io/v1alpha3
kind: VirtualMachineInstance
metadata:
  labels:
    special: vmi-windows
  name: vmi-windows
spec:
  domain:
    clock:
      timer:
        hpet:
          present: false
        hyperv: {}
        pit:
          tickPolicy: delay
        rtc:
          tickPolicy: catchup
      utc: {}
    cpu:
      cores: 2
    devices:
      disks:
      - disk:
          bus: sata
        name: pvcdisk
      interfaces:
      - masquerade: {}
        model: e1000
        name: default
    features:
      acpi: {}
      apic: {}
      hyperv:
        relaxed: {}
        spinlocks:
          spinlocks: 8191
        vapic: {}
    firmware:
      uuid: 5d307ca9-b3ef-428c-8861-06e72d69f223
    machine:
      type: q35
    resources:
      requests:
        memory: 2Gi
  networks:
  - name: default
    pod: {}
  terminationGracePeriodSeconds: 0
  volumes:
  - name: pvcdisk
    persistentVolumeClaim:
      claimName: disk-windows
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