第7章 swap 領域


7.1. スワップ領域とは

Linux の スワップ領域 は、物理メモリー (RAM) が不足すると使用されます。システムに多くのメモリーリソースが必要で、RAM が不足すると、メモリーの非アクティブなページがスワップ領域に移動します。スワップ領域は、RAM が少ないマシンで役に立ちますが、RAM の代わりに使用しないようにしてください。スワップ領域はハードドライブにあり、そのアクセス速度は物理メモリーに比べると遅くなります。
スワップ領域の設定は、専用のスワップパーティション (推奨)、スワップファイル、またはスワップパーティションとスワップファイルの組み合せが考えられます。
過去数年、推奨されるスワップ領域のサイズは、システムの RAM サイズに比例して増加していました。ただし、最新のシステムのメモリー量が数百ギガバイトに増加するため、システムが必要とするスワップ領域が、そのシステムで実行しているメモリーワークロードの機能であることが認識されるようになりました。ただし、通常スワップ領域がインストール時に指定されており、システムのメモリーワークロードを事前に決定することが困難な場合は、以下の表を使用してシステムスワップを決定することが推奨されます。
表7.1 システムの推奨 swap 領域
システム内の RAM の容量推奨されるスワップ領域
4GB 以下の RAM最小 2GB のスワップ領域
4GB から 16GB の RAM最小 4GB のスワップ領域
16GB から 64GB の RAM最小 8GB のスワップ領域
64GB から 256GB の RAM最小 16GB のスワップ領域
256GB から 512GB の RAM最小 32GB のスワップ領域
重要な影響
スワップ領域として割り当てられたファイルシステムおよび LVM2 ボリュームは、変更時に使用 できません。たとえば、スワップ領域を割り当てることができるシステムプロセスや、カーネルによる swap 容量の割り当てと使用はできません。free コマンドおよび cat /proc/swaps コマンドを使用して、スワップの使用量と、使用中の場所を確認します。
スワップ領域の変更を実現する最善の方法は、システムをレスキューモードで起動し、本章の残りの部分で手順(各シナリオ)に従うことです。レスキューモードで起動する方法については、Red Hat Enterprise Linux インストールガイド を参照してください。ファイルシステムをマウントするように指示されたら、スキップ を選択します。
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