35.2. デスクトップ環境およびウィンドウマネージャー
X サーバーが実行されると、X クライアントアプリケーションがそれに接続し、そのユーザーの GUI を作成できます。Red Hat Enterprise Linux では、基本的な Tab Window Manager から、ほとんどの Red Hat Enterprise Linux ユーザーが理解している高度に開発およびインタラクティブな GNOME デスクトップ環境まで、さまざまな GUI を使用できます。
後者の包括的な GUI を作成するには、X クライアントアプリケーションの 2 つの主要クラス( デスクトップ環境 と ウィンドウマネージャー )を X サーバーに接続する必要があります。
35.2.1. デスクトップ環境
デスクトップ環境は、さまざまな X クライアントを統合し、一般的なグラフィカルユーザー環境と開発環境を作成します。
デスクトップ環境には高度な機能があり、X クライアントやその他の実行中のプロセスが相互に通信できるだけでなく、その環境で記述されたすべてのアプリケーションがドラッグアンドドロップ操作などの高度なタスクを実行できるようにします。
Red Hat Enterprise Linux は、2 つのデスクトップ環境を提供します。
- GNOME - GTK+ 2 グラフィカルツールキットをベースとする Red Hat Enterprise Linux のデフォルトのデスクトップ環境。
- kde: Qt 3 グラフィカルツールキットに基づく代替デスクトップ環境。
GNOME と KDE の両方には、単語プロセッサー、スプレッドシート、Web ブラウザーなどの高度な生産性アプリケーションがあり、どちらも GUI のルックアンドフィールをカスタマイズするツールも提供します。また、GTK+ 2 と Qt ライブラリーの両方が存在する場合は、KDE アプリケーションを GNOME で実行することも、その逆も同様です。