15.6.3. コマンドラインでの優先オペレーティングシステムリリースバージョンの設定
多くの IT 環境は、特定レベルのセキュリティーまたはその他の基準を満たすために認定が必要です。この場合、メジャーアップグレードは注意して計画し、制御する必要があります。そのため、管理者は単に yum update を実行してあるバージョンから別のバージョンに移行することができません。
リリースバージョンの優先条件を設定すると、最新バージョンのリポジトリーを自動的に使用する代わりに、システムのアクセスがそのオペレーティングシステムのバージョンに関連付けられたコンテンツリポジトリーに制限されます。
たとえば、優先するオペレーティングシステムのバージョンが 5.9 の場合、他のリポジトリーが利用できる場合でも、インストールされているすべての製品とシステムに割り当てられたサブスクリプションに対して 5.9 コンテンツリポジトリーが優先されます。
例15.7 登録時のオペレーティングシステムリリースの設定
リリースバージョンの優先条件は、register に
--release
オプションを使用して、システムの登録時に設定できます。これにより、リリースの優先条件が、登録時にシステムに選択されたサブスクリプションおよび自動アタッチされたサブスクリプションに適用されます。
設定を設定するには、
--autosubscribe
オプションが必要です。これは、自動アタッチするサブスクリプションを選択するために使用される基準の 1 つであるためです。
[root#server ~]# subscription-manager register --autosubscribe --release=5.9
--username=admin@example.com...
注記
サービスレベルの優先条件を設定するのとは異なり、リリースの優先条件は登録時にしか使用できません。あるいは、優先条件として設定します。subscribe コマンドで指定することはできません。
例15.8 オペレーティングシステムリリースの優先条件の設定
release コマンドは、組織で利用可能な購入済みの (アタッチされているとは限らない) サブスクリプションに基づいて、利用可能なオペレーティングシステムのリリースを表示できます。
[root#server ~]# subscription-manager release --list +-------------------------------------------+ Available Releases +-------------------------------------------+ 5.8 5.9 5Server
次に、
--set
は、利用可能なリリースバージョンの 1 つに優先条件を設定します。
[root#server ~]# subscription-manager release --set=5.9 Release version set to: 5.9